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NEC PC、地域活性化の推進で米沢市と連携
2020年3月19日 17:05
NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)と米沢市は、「Society 5.0」で目指す社会の実現に向けた地域活性化の推進における連携協定を結んだ。
2020年3月19日午後2時30分から、山形県米沢市の米沢市役所で行なわれた締結式には、米沢市の中川勝市長と、NEC PCのデビッド・ベネット社長が出席。締結書に調印した。
NEC PCは、米沢市内に、PCの生産開発拠点である米沢事業場を持ち、世界初のA4サイズノートPCも、同事業場から生まれている。また、多くの米沢市民も勤務している拠点だ。
今回の連携協定では、NEC PCが持つ知恵、情報、技術を共有し、協働による活動を推進することで、米沢市の市民サービスの向上、産業活性化、次世代人材の育成などの課題解決を図ることを目指し、以下の5点に取り組む考えを示した。
(1)行政機関におけるデジタルトランスフォーメーションの推進
(2)GIGAスクール構想におけるコンピューティング活用の推進
(3)地域産業の活性化に向けたオープンイノベーションなどの推進
(4)人生100歳時代構想におけるシニア世代技術者活用と次世代人材育成の推進
(5)その他両者の協議による事項
NEC PCでは、「行政におけるIT活用、RPAやAIを活用した事務の自動化など、米沢市のデジタルトランスフォーメーションを支援するほか、在宅勤務をはじめとしたテレワークの支援にも取り組む。また、GIGAスクール構想にあわせて1人1台のPCを、現場でどう使うのかといったノウハウも提供する。
さらに社長のデビッド・ベネット氏が、米沢市にもキャンパスを持つ山形大学の客員教授を務めているほか、山形大学EDGE-NNEXTを支援するといった活動を行なってきたが、こうしたオープンイノベーションに関わる支援活動も強化。加えて、シニアがITを活用することで就労を支援することも目指す」などとしている。
連携協定の期間は2年間としており、まずはこの期間で成果をあげることを目指す。
締結式で、米沢市の中川勝市長は、「NEC PCは、米沢市の経済産業を牽引している企業である。行政がSociety 5.0にどのように対応していくのかかが喫緊の課題となっており、そこにおいて、米沢市に密着しているNEC PCの指導を得ながら、IoTやAI、ロボティクスを活用し、地域の活性化に取り組みたい。
また、GIGAスクール構想への対応も大きな課題である。米沢市教育委員会でも、教員への指導を開始しているが、教育現場での1人1台のPC活用においては、人材が足りないのが実態である。これに関しても、NEC PCに指導をしてもらえるのはありがたい。行政として、時代の要請を受け止め、どう発信していくのか、地域の活性化、教育の向上にどう結びつけるのか、という点で協力を得たいと考えている。この成果を、1つのモデルとして米沢から発信していくことにもつなげたい。NEC PCが、米沢市の地場産業であることは自負であり、これからもいろいろなかたちで関わり合いを持ちたい」とした。
NEC PCのデビッド・ベネット社長は、「NEC PCと米沢とのつき合いは長く、当社にとって大事な場所である。NEC PCの役割は、PCを作ることではなく、社会の課題を解決することである。社会課題の解決を目指すという点では、米沢市とビジョンが一致している。日本全国には、同じような課題を持っている市町村が多いはず。米沢市をモデルケースとして全国に展開したい」と述べた。
また、「GIGAスクール構想にあわせて、1人1台の環境が整備されるが、実際にどう使うのかといったことや、プログラミング授業をどう行なうのかといったノウハウを提供したい。新型コロナウイルスの影響もあり、テレワークへの関心が高まっているが、われわれが実践してきたテレワークのノウハウを活かしながら、行政だけでなく、米沢市内の中小企業を支援することができると考えている。山形大学やNEC山形支店とも連携しながら、米沢市を支援していく」とした。