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ジャストシステム、35周年を迎えた日本語ワープロソフト「一太郎 2020」
~写真から文字起こしできるスマホ用「一太郎Pad」
2019年12月4日 18:01
株式会社ジャストシステムは、日本語ワープロソフトウェア「一太郎 2020」と、上位パッケージの「一太郎 2020 プラチナ[35周年記念版]」を2020年2月7日より発売する。税別店頭予想価格はそれぞれ2万円、38,000円。
一太郎2020では、PDF、画像のファイルを「一太郎2020」で読み込み、入力データとして活用できるようになったほか、作成文書の読みやすさ向上のため、誤読しやすい単語にふりがなを振る機能、行末で一律改行ではなく、行末直前の文節末で改行する機能などを搭載。文書校正も都道府県名の有無などの住所表記のゆれ、「株式会社」「(株)」といった法人名称の表記ゆれを指摘する機能などが強化されている。
同時に、作成したメモを一太郎2020にWi-Fi経由で転送することが可能なスマートフォン・タブレット専用のメモアプリ「一太郎Pad」も無償提供される。テキスト補正機能を使えばカタカナや英数字などの全角・半角の統一、不要なスペースの削除、行頭の字下げなどを一括処理でき、誤字脱字の簡易チェックも可能となっている。
一太郎Padは、スマートフォンなどで撮影した写真内にある文字を自動抽出して、テキストデータ化できるOCR機能も搭載しており、紙資料や外出先で撮影した写真内の文字をテキスト化して、一太郎2020に読み込んで見栄えのよい文書に仕上げることができるとする。なお文字認識はGoogleのクラウド技術で実現しているとのことだ。
一太郎PadはApp StoreおよびGoogle Playで2月7日より無償で提供される。
プレミアム版独自のコンテンツとしては、写真を文字の形で切り取りタイトル文字を作成できる「フォトモジ」や、昭和/平成/令和を結んだイラスト集、モリサワフォント26書体が付属。
基本辞典の大辞林は4.0にアップデートし、13年ぶりに全面改訂されて「インスタ映え」から万葉集の古語まで約27万項目を網羅する。そのほか、読み上げソフト「詠太10」、「花子2020」、変換機能を新搭載した「JUST PDF 4」、オフィス互換ソフトなどが付属する。
ATOKもアップデート
日本語文書入力エンジン「ATOK for Windows」もアップデート。ユーザーの利用状況の学習データを活用が図られている。
推測変換では、従来の名詞と名詞のつながりは見ていたが、新たに2文以上の文章や読点/カッコなどが含まれる文章でも2回以上入力した場合にATOKが学習し、変換候補として表示するようになった。
新たな連想変換機能も追加され、表現に迷って同意義語の入力し直しを検知して、連想候補を提案する。標準変換辞書を作り直したことで、言葉の見つけやすさは従来比2倍に改善されているという。
ATOKクラウド辞典は新たに大辞林4.0とウィズダム英和/和英辞典の最新3辞典に対応し、計6辞典が利用できる。
都内で開催された製品説明会には、株式会社ジャストシステム ライフレゾナンス事業部長の平居秀郎氏、同社ソリューションストラテジー事業部 企画開発グループの佐々木孝治氏、同グループの下岡美優紀氏が登壇。
平居氏は35周年を迎えた一太郎2020は、30代目の製品にあたると紹介。佐々木氏は、作り手と使い手の信頼関係があるからこそ進化を続けられてきたと述べ、令和の時代に適した、日本語文章をスムーズに作成でき、ユーザーに感謝を伝えられるものとして一太郎2020を発売するとした。