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ソニー、AIによるリアルタイム画像処理を実現する映像制作支援ユニット
2019年5月15日 15:47
ソニー株式会社は、リアルタイム映像解析で映像制作をアシストするハードウェアユニット「REA-C1000」を6月10日より発売する。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は40万円前後の見込み。
同製品は、AIを活用した映像解析技術を搭載した映像制作支援ユニット。ソニーでは「Edge Analytics Appliance」と称しており、動体や顔の検知、色や形状の認識など、複数の技術を活用してHDMI接続されたカメラで撮影した映像を自動的に認識、リアルタイムに最適な映像処理を実行して、コンテンツを自律的に生成できる。
具体的には、アプリケーションライセンスをインストールすることで、環境に応じた各機能を利用できる。
板書抽出オーバーレイでは、独自の動体/非動体検知技術を用いて、ホワイトボードや黒板に書かれた文字、図形をリアルタイムに判別/抽出し、登壇者の前面に浮き上がらせることが可能。登壇者のジェスチャや表情と板書内容を同時に確認できる。
クロマキーレスCGオーバーレイは、独自の動体検知技術によりプレゼンターのみを自動的に抽出して、専用のスクリーンやスタジオ/専任スタッフなしに、HDMI入力の任意の背景画像/動画にリアルタイムに重ね合わせることが可能。
リモートカメラ自動追尾は、ソニー製リモートカメラを接続すると登壇者を自動的に追尾/撮影するもので、被写体の動きに合わせカメラを操作するオペレーターがいなくても、最適な構図で撮影し続けることが可能としている。
注目エリアクロッピングは、1台のカメラで全体俯瞰とフォーカスしたい領域の2つの映像を同時出力できる。4K広角映像を表示しながら、登壇者の表情にフォーカスしたHD映像を同時に映し出すことが可能で、人物の動きに合わせてリアルタイムの自動追従も可能。
起立者ズームアップは、ジェスチャー認識技術によって起立した人物の動きを検知し、自動で電子ズームするもの。人物のクローズアップ映像と周辺の俯瞰映像を1台で同時に出力できる。
各アプリの税別予想価格は、板書抽出オーバーレイ「REA-L0100」が同80万円前後、クロマキーレスCGオーバーレイ「REA-L0400」が同112万円前後、リモートカメラ自動追尾「REA-L0200」が同20万円前後、注目エリアクロッピング「REA-L0500」が同50万円前後、起立者ズームアップ「REA-L0300」が同80万円前後の見込み。
今後のアップデートにより、LAN経由でIPストリーミング運用も可能となる予定で、より柔軟なシステム構築を実現するとしている。