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Google、ハイブリッドクラウド「Anthos」でAWSやAzureを統合可能に

 Googleは、4月9日~11日までの期間で米サンフランシスコにて「Google Cloud
Next '19」を開催し、同社が手がけるクラウド事業に関連する122にもおよび新製品やアップデート、ソリューションなどを発表した。これにともない、日本のグーグル合同会社はメディア向けに簡単な説明会を実施した。

 説明会は短いものだったが、Google Cloudのカスタマーエンジニア 技術部長を務める佐藤聖規氏が、今回の発表のなかでもとくに反響が大きかったものを選んで内容を紹介した。

Google Cloud カスタマーエンジニア 技術部長の佐藤聖規氏

 佐藤氏は衆目を集めたものとして、ハイブリッドクラウド「Anthos」について説明。Anthosは2018年に発表されたCloud Services Platformの名称を改めたもので、ギリシャ語で“新しいものに命をもたらす”といった意味がある。

Cloud Services Platformは「Anthos」に改名された

 外部サーバーのクラウドの利用と、オンプレミスでの自社クラウドの運用を“ハイブリッド”で管理できるサービスとなっており、Google Kubernetes Engine(GKE)と、GKE On-Premで提供。Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureといった競合他社のサードパーティ製クラウドも統合できることなどを特徴とするが、こちらについては後日対応予定となっている。

 佐藤氏は、AnthosをKubernetesによるプロダクトの集合体と表現し、Kubernetesのエコシステムを使い、マーケットプレイス上のサードパーティ製対応アプリをGoogle Cloud上から容易に扱ったり、利用者を含めた一元管理が行なえることを強調。

 Anthosのパートナーには30社以上が参画しており、日本のNTTコミュニケーションズも加わり、サービスの利用を進めているとした。

 佐藤氏は、AndroidスマートフォンをFIDO(Fast IDentity Online)でのセキュリティキーとして利用できることも注目を集めた話題として説明。Androidスマートフォンで使用できる2要素認証としては、数字の組み合わせをキーとして使うものがあるが、この機能ではBluetoothによって端末そのものをキーとして利用できるため、数字の入力などは不要となっている。

 このほか、AIを使い企業が保管している文章を分析して、なんらかの洞察結果を得るための「」Document Understanding AIといったソリューションや、G Suiteのアップデートなどについて簡単な紹介が行なわれた。

AIの活用