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AMDの次期EPYCがドイツのスパコンに1万個採用される

~CPUだけで24PFLOPSの演算性能を実現

 米AMDは13日(現地時間)、同社の次期EPYC(コードネーム:Rome)がドイツのスパコン「Hawk」に採用される予定だと発表した。Hawkは工業生産用スパコンとしては世界最速となる見込み。

 HawkはドイツのHigh-Performace Computing Center of the University of Stuttgart(HLRS)に設置される予定。Hewlett Packard Enterprise(HPE)の次期HPCプラットフォームを採用し、5,000ノード構築することで、24PFLOPSの性能を発揮するという。

 Hawkのプロジェクト費用は3,800万ユーロ(約48億8,300万円)に達し、ドイツの3大国家スーパーコンピューティングセンターのアライアンスであるGauss Centre for Supercomputing(GCS)の後援で資金提供される。このうち半分はバーデン=ヴュルテンベルグ州の科学研究芸術省、残る半分はドイツ連邦教育研究省(BMBF)がによる提供となる。

 現在HLRS最速のスパコンはCray XC40を採用した「Hazel Hen」で、1ノードあたり12コアのXeon E5-2680 v3プロセッサを2個搭載し、7,712ノードで185,088コアを実現。ピーク演算性能は7.42PFLOPSとなっている。ほかのスパコンとは異なり、GPUといったアクセラレータを使わず、CPUだけでこの演算性能を達成している。

 Hawkも同様に1ノードあたり2 CPUとなる。1 CPUあたりのコア数はフルスペックの64コアで、演算性能は2.4TFLOPS。1万個のCPUにより、24PFLOPSのピーク演算性能を実現する。