ニュース
Huaweiのフラグシップ、「Mate 20/Pro/X/RS」ハンズオンレポート
2018年10月17日 14:00
Huaweiは、イギリス・ロンドンで新製品発表会を開催し、フラッグシップスマートフォン新モデル「Mate 20」シリーズ4モデルを発表した。本稿では、それらMate 20シリーズ4モデルを写真で紹介する。
Mate 20
Mate 20は、Mate 20シリーズの基本モデル。SoCはKirin 980を採用し、メモリは6GB、内蔵ストレージは128GB。ディスプレイは1,080×2,244ドット表示対応の6.53型液晶するが、左右は本体側面ギリギリまで画面で占められ、圧倒的な狭額縁仕様となっている。上下は側面ほどギリギリまで画面というわけではないものの、それでも非常に狭額縁で、正面から見るとほぼ前面がディスプレイのように感じる。
ディスプレイ上部には、インカメラを囲むように切り欠きがある。切り欠き記自体はかなり小さいく、それほど存在は気にならないように感じた。
サイズは77.2×158.2×8.3mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は188g。このサイズは、最近のスマートフォンとしては特別大きいわけではないが、手にするとやはりかなり存在感があるという印象。手の小さな女性などは、片手での操作は難しそうだ。重量は、軽いわけではないが、このサイズならそれほど不満のない重さと感じた。なお、Mate 20のほうがMate 20 Proよりも横幅がやや広く、横に並べるとやや大きい。
筐体は側面が金属フレームで背面もガラスを採用。質感は色によってやや異なるが、ガラスの奥に細かなヘアラインのような模様があるなど、どの色もかなり高品質な印象だ。ただ、指紋の付きにくい加工が施されているとのことだが、展示機を触った限りでは、指紋のあとは残りやすいように感じた。
背面のメインカメラは、左上が1,600万画素センサーに16mm/F2.2の超広角レンズ、左下が1,200万画素センサーに27mm/F1.8広角レンズ、右下が800万画素センサーに52mm/F2.4望遠レンズとなり、右上はLEDフラッシュだ。また、メインカメラの下には指紋認証センサーがある。メインカメラ部分はわずかに盛り上がっているが、大きく盛り上がっているわけではないので、あまり気にならないだろう。
SIMトレイは左側面にあり、こちらは横にnano SIMが並ぶ従来までと同じ形状。SIM2はNM Cardとの排他利用となる。展示機はケーブルが接続されて外せない状態だったが、下部の端子はUSB Type-Cを採用。また、上部側面にはオーディオジャックも用意される。
Mate 20 Pro
上位モデルのMate 20 Proは、Mate 20シリーズのフラッグシップモデルとなる。デザインコンセプトはMate 20と同じで、上下左右ともにシンメトリーなデザインを採用するとともに、金属フレームとガラスを組み合わせたボディとなっている。しかし、側面付近のカーブはMate 20 Proのほうが大きく、手にすると滑らかな手触りと感じる。
ディスプレイは、1,440×3,120ドット表示対応の6.39型有機ELパネルを採用。側面付近は本体に合わせてカーブしており、より側面ギリギリまでディスプレイで占められている。ただ、ボディのカーブとディスプレイ側面のカーブからか、SamaungのGalaxyシリーズに近いデザインという印象を受ける。
ディスプレイ上部の切り欠きは、Mate 20に比べるとかなり大きく、iPhone Xなどに近い、かなり存在感があるものとなっている。前面カメラだけでなく、3D顔認証用のドットプロジェクタや赤外線カメラなどの配置が影響してのものだが、大きな切り欠きの存在は個人的にもあまり印象は良くない。Mate 20同等とは言わないまでも、もう少し小さくしてほしいと感じる。
サイズは72.3×157.8×8.6mmで、重量は189g。Mate 20よりも小さく、側面のカーブもあって手にした印象は数字ほど大きく感じない。ただし、しっかりとした重量があるので、存在感という意味では大きな違いは感じなかった。
従来モデルのMate 10 ProとP20 Proと並べてサイズを比較してみたが、Mate 20 Proが最も大きい。また、従来モデルのMate 10 Proから約11gの重量増だが、持ち比べるとMate 10 Proがかなり軽く感じた。できれば、Mate 20 Proももう少しコンパクトで軽量だと良かったように思う。
背面のメインカメラは、右上が4,000万画素センサーに27mm/F1.8広角レンズ、右下が2,000万画素センサーに16mm/F2.2超広角レンズ、左下が800万画素センサーに80mm/F2.4望遠レンズ、左上がLEDフラッシュと、Mate 20のカメラと配置が異なっている。ただ、見た目の印象は変わらず、本体からの盛り上がりもわずかとなっている。
Mate 20 Proでは、ディスプレイ埋め込み型の指紋認証センサーを採用しているため、背面に指紋認証センサーはない。指紋認証を行なうエリアは、ディスプレイの中央やや下付近にある。場所の刻印はないが、指紋登録時や、スリープ時に画面をタッチした場合などに認証エリアを知らせるマークが表示されるため、場所がわからなくなることはない。ただ、物理的なマークなどがないため、手探りでの指紋認証はやりにくそうだ。
Mate 20 X
Mate 20 Xは、7.2型有機ELパネルを採用することもあり、スマートフォンと呼ぶにはどうかと思うほどの大きさだ。サイズは85.4×174.6×8.15mm(同)とかなりの大きさで、タブレットと言っても問題ないほどに感じる。実際に手にしても、スマートフォンとして扱うのは少々厳しいと感じる。重量は232gと、軽くはないがこのサイズのためか思ったほど重く感じなかった。
デザインはMate 20シリーズ共通で、金属フレームとガラスで構成。背面仕上げも美しく高級感も十分だが、こちらも指紋のあとはやや気になる印象。
背面のカメラはMate 20 Proと全く同じ仕様。ただ、ディスプレイ埋め込み型の指紋認証センサーは採用せず、背面カメラ下部に指紋認証センサーを搭載している。
発表会でNintendo Switchと比較されたことからもわかるように、Mate 20 Xはゲーミングをターゲットとしている。そのため、Mate 20同様にオーディオジャックが備わっている。さらに、オプションとして本体に装着して利用する専用コントローラも用意。アナログスティックと十字キー、2つのトリガーボタンがあり、タッチ操作との併用でゲームを快適にプレイできる。
また、今回は実際に試せなかったが、4,096段階の筆圧検知に対応するスタイラスペン、Huawei M-Penにも対応しており、手書きでメモを取ったりと、ノート代わりに活用できるようだ。
Mate 20 RS
Porsche DesignブランドのMate 20 RS。ハード的な仕様はMate 20 Proとほぼ同じで、外観などデザインが大きく異なっている。カラーはブラックとレッドが用意されるようだが、レッドはスペシャルカラーで中国でのみの販売になるようだ。
大きな特徴は、背面にレザーを採用している点で、これによってMate 20 Proとは大きく異なる存在感がある。また手触りもしっとりとしていて、滑り落とす心配もない。加えて、背面カメラの出っ張りが一切ない点もデザイン上のこだわりとなっている。その分サイズは72.3×157.8×9.7mm(同)と、Mate 20 Proより高さが増しているが、こちらの方がすっきりとしていて好印象だ。重量は187gと、Mate 20 Proとほとんど変わらない。