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Xilinx、CPU比で20倍/GPU比でも4倍高速なAI推論処理向けアクセラレータ

Alveo U250

 米Xilinxは2日(米国時間)、データセンターおよびAI向けのアクセラレータカード「Alveo U200/U250」を発売した。価格は8,995ドルから。

 同製品は、機械学習のリアルタイム推論、ビデオプロセッシング、ゲノミクス、データ分析をはじめとするデータセンターアプリケーション実行時に処理を高速化するためのアクセラレータ。

 INT8の演算性能は、Alveo U200で18.6TOPS、Alveo U200で33.3TOPSを実現。

 機械学習のリアルタイム推論において、Alveo U250のスループットはSkylake世代のXeon Platinumプロセッサの20倍、NVIDIAのV100 GPUより4倍以上高速であるほか、データベース検索などのアプリケーションでは、CPU比で90倍高速であるとしている。

 DDR4メモリ16GB×4の搭載、PCI Express 3.0 x16接続であるといった仕様は両モデルで共通。

 ともにカードサイズはFHFL(Full Height/Full Length)で、重量はパッシブ冷却モデルが1,066g、アクティブ冷却モデルが1,122g。最大消費電力は225W。

新カテゴリプラットフォーム「Versal」

Versalのデバイスコンセプト

 同社では同時に、業界初を謳う、ACAP(Adaptive Compute Acceleration Platform)の「Versal」も発表。

 Versal ACAPでは、スカラープロセッシングエンジンと適応型ハードウェアエンジン、インテリジェントエンジン、最先端メモリとインターフェイス技術を組み合わせることで、あらゆるアプリケーションで強力なヘテロジニアスアクセラレーションの実現を謳う。

 TSMCの7nm FinFETプロセスで製造されるVersal製品群は、6つのシリーズで構成され、独自のアーキテクチャによって、クラウド、ネットワーク、無線通信、エッジコンピューティング、エンドポイントなど、幅広い市場の多くのアプリケーションで、優れたスケーラビリティとAI推論性能を発揮するとしている。

 まずはAI推論処理向けの「Versal AIコアシリーズ」、より汎用処理向けの「Versalプライムシリーズ」が、2019年後半より市場提供が予定されている。