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日本で9店舗目となる直営店「Apple京都」の内部を紹介

大丸京都店に隣接し、四条通沿いにあるApple京都

 アップルは、直営店の「Apple 京都」を、8月25日午前10時にオープンするのに先駆けて、23日、報道関係者を対象に店内の様子を公開した。

 Apple 京都は、京都初のアップル直営店となり、現在、休業中のApple渋谷を含めて、全国で9店舗目となる。

Apple京都の入口の様子
前面ガラス張りになっているのが特徴だ
格子の形をした京都をイメージしたApple京都のデザイン
地下道にはApple京都のオープンを告知する広告

 同社では、「今後もいくつかの新たなストアをオープンし、既存のストアを改装することを予定している。リテールに対して、大規模な投資を続けていくことになる」(米Apple アジア太平洋地域担当シニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏)としている。

 Apple京都は、阪急京都線の烏丸駅および京都市営地下鉄烏丸線の四条駅から徒歩3分。大丸京都店の道を挟んで反対の角地に位置し、四条通と高倉通の交差点にある。パルコが、2017年11月に一部開業していた京都ゼロゲートの1階~3階までを使用。地下道や地上のアーケードを使えば、雨が降っていても、最寄り駅から、濡れずに店内に入ることができる。

米Apple アジア太平洋地域担当シニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏

 米Apple アジア太平洋地域担当シニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏は、「日本の文化とテクノロジーの中心地である京都に、初めてのストアをオープンできることにワクワクしている。京都は、日本だけでなく、世界中の訪問者を迎える都市である。世界中の人が集まる京都は、次なるストアとしてパーフェクトなものになる」とコメントした。

 また、「アップルは、日本における歴史が長く、日本は特別な国である。米国以外でストアを最初にオープンしたのが、2003年の東京(銀座)の店舗であった。アップルは、長年、京都に注目していた。歴史を持つ都市であり、優れたiOSデベロッパーがいる都市でもあり、アップルのテクノロジーを使って創作活動をしている人がいる都市である。また、大学で自らの情熱を費やしている学生もいる。その点でもアップルにとって、京都はパーフェクトな都市になる。そうした人たちからインスプレーションを受けながら、京都が文化的で、豊かな都市になることに、このストアが貢献することを目指している」と述べた。

 店内は日本のデザインと素材を活用。「1階は全面がガラスとなっており、にぎやかな通りと、落ち着いたストアの境界を感じさせないようにデザインしている。また、2階は、日本の行灯(あんどん)からインスピレーションを受けて、明かりが灯るようなデザインとした。日本の伝統的な木材家屋と障子をイメージして、格子と和紙を思わせる素材を使っている。ストアの壁は、日本の漆喰でできており、米クパチーノのアップル本社や世界中のストアで使われている木材、石材、金属と調和している。

 さらに、3階のボードルームは、アップル本社の会議室を再現したものであり、地域でビジネスに携わる人たちとの打ち合わせなどに利用することができる。魅力的ものが新たに生まれることになる」とした。

 Apple京都は、100人以上のメンバーで対応。その多くが、他のストアでの勤務経験者だという。「日本のストアのほか、アムステルダムやマイアミ、ニューヨークでのストアの勤務経験があるメンバーもいる。全員をあわせると、12の言語を話すことができ、世界中からの顧客を迎える体制が整っている」とした。

 また、「Today at Apple」の無料プログラムを毎日用意。街を散策しながら、iPad ProとApple Pencilを使った絵の描き方を学べる「Sketch Walks」や、iPhoneを使って、新たな撮影テクニックを試すことができる「Photo Lab」、Swiftを使ってプログラミングしたり、キャラクターを描いたりする子ども向けプログラムの「Kids Hour」などが予定されている。京都を「アイデアと創造力が交わるところ」とし、Today at Appleを通じて、創造力を広げるための提案や支援を行なっていくという。

 ここでは、日本初のフリースタンドのビデオボードが設置され、それを活用して、Today at Appleのプログラムが実施されることになる。

 「写真やデザイン、コーディングなどの無料セッションが毎日行なわれるだけでなく、近隣を探索しながら新たなことを学ぶことができるプログラムも用意している」とした。

 また、「クリエイティビティは、文化的都市である京都の根幹を成すものであり、それに向けて、特別なセッションも9月からスタートする。モダンと伝統を取り入れた創作活動を行っているこの地域のアーティストやデザイナーなどと一緒に、正しい方向に、創造力を解き放つためのお手伝いをしたい」と述べた。

 なお、この日の内覧会では グラフィックデザイナーの三重野龍氏によるToday at Appleのセミナーが行なわれ、報道関係者がiPadを利用しながら、「京」の文字をデザインすることに挑戦した。

 さらに、アップルでは、「1,200年の歴史を持つ京都は、物語、音楽、エンターテインメントの都でもある」とし、Apple Musicでは、プレイリスト「京都音楽通り上ル」を提供。iTunes StoreやiBook Store、App Storeでも、京都をテーマにした映画やブック、ミュージックを楽しむことができるコーナーや、マリオなどの京都で生まれたゲームをダウンロードするコーナーを用意している。

 なお、Apple京都では、オープンにあわせて、記念Tシャツを配布する予定だ。

 Apple京都の住所は、京都府京都市下京区四条通高倉東入立売中之町83-1。開店時間は午前10時~午後9時まで。

Apple京都の1階の店内の様子
1階の一番奥にあるスクリーンはApple京都の象徴的存在
スクリーンの前では椅子に座って、ゆっくりできる
ストア専用の什器を用いて、MacBookなどを展示
Apple Watchの展示コーナー
Apple Watchのバンドも数多く展示している
iPhoneの展示コーナー
純正iPhone用ケースも各色を用意している
iPadも利用できる形で展示している
各種周辺機器の展示にも力を注いでいる
2階に続く階段。洗練されたデザインだ
手すりはアップルパークのビジターセンターなどで使用されているものと同じ
2階までの吹き抜けから1階を見てみる
2階フロアの様子
2階は行灯からインスピレーションを受けたデザインにした
初のフリースタンドのビデオボードが設置され、それを活用して、Today at Appleのプログラムが実施される
iMacは2階に展示している
2階にも周辺機器を数多く展示している
3階のボードルームの入口の様子
ボードルームは、アップル本社の会議室を再現しているという
アップル本社であるアップルパークの写真が飾られている
Apple京都の階段にも使われている手すりをオブジェとして飾っている
グラフィックデザイナーの三重野龍氏によるToday at Appleのセミナー