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Google、IoT機械学習エッジ処理向けのASIC

直径約19mmの1セント硬貨よりもかなり小さい「Edge TPU」

 Googleは25日(米国時間)、IoTデバイスで機械学習の推論処理を高速化するASIC「Edge TPU」とクラウドベースの機械学習ソリューション「Cloud IoT Edge」を発表した。高速な推論処理を低消費電力で行なうためASICを採用したEdge TPUは、処理にリアルタイム性の求められるエッジデバイスに好適とする。

 機械学習には入力からモデルを調整する「学習」と、あらかじめ学習を済ませたモデルから識別結果などの出力を得る「推論」の2つのフェーズが存在する。

 Edge TPUはエッジデバイスにおいて高速に推論処理を行なうためのアクセラレータで、生産ラインのセンサや画像処理などのリアルタイム性に寄与する。また、より高い処理能力が必要な「学習」は同社のクラウドで行なうことで、デバイスの身軽さとリアルタイム性を両立している。

 Cloud IoT Edgeは現時点ではアルファ版サービスだが、開発キットも用意されており、同社のフォームから開発キットの注文が可能で、10月からの提供開始を予定する。

開発キットの外観。上部のSOMにEdge TPUやNXP製CPUなどが集約される