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TSMC、モバイル需要低迷を予測して第2四半期売上高を下方修正

 半導体製造ファウンダリのTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は19日(台湾時間)、2018年第1四半期の決算報告を行なった。

 これによると、TIFRS(台湾の国際財務報告基準)に基づく売上高は2,481億台湾ドル(約85億米ドル)で前年同期比6.1%増、営業利益は1,249億台湾ドル(約43億ドル)、純利益は898億台湾ドル(約31億米ドル)、1株あたりの利益は3.46台湾ドルで同2.5%増となった。

 前期(2017年第4四半期)との比較では、売上高が10.6%減少している。これについて、TSMCの最高財務責任者であるLora Ho氏は、リリース中で「モバイル製品の需要減と台湾ドル-米ドルの為替の影響を受けたものの、仮想通貨マイニングの継続的な強い需要で、マイナス影響が緩和された」と説明している。

 しかし、2018年第2四半期の予測について、モバイルの需要は依然として弱いままで、マイニング需要は強いままでも、モバイル需要の低迷が同社のビジネスに響くとの想定を示しており、売上高は78億~79億米ドル(1米ドル=29.2台湾ドル換算)になるとの見通しで、売上総利益率は47~49%、営業利益率は35~37%になるとしている。

 Broomberg誌によれば、TSMCの売上高予測がアナリストの事前予測を10億米ドルほど下回っていたことから、同社の株価は6.8%の下落を記録しており、消極的な予測を受けて関連企業の株価も低下したという。