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Samsung、5倍充電が速い“グラフェンボール”素材の新バッテリ開発

グラフェンボール

 Samsung Electronicsの研究開発チームは28日(現地時間)、ユニークなバッテリ素材「グラフェンボール」を開発したと発表した。

 グラフェンボールは、標準的なリチウムイオンバッテリに対して45%以上の容量を備えつつ、5倍速い充電時間を達成できる素材とのことで、次世代バッテリとしてとくに、モバイルデバイスと電気自動車といった市場にブレイクスルーをもたらすとしている。

 理論的には、グラフェンボールをベースにしたバッテリは12分でフル充電が可能であり、これに加えて60℃の温度状況下でも安定して利用できることから、電気自動車ではとくに重要性が増す。

 研究開発チームは強度と導電性を備えたグラフェンを活用する方法を模索し、SiO2を利用して安価にポップコーンのような3D形状で量産的に合成する手法を見つけたという。グラフェンボールはリチウムイオン電池のアノードとカソードの素材に使われており、これにより容量の増加、充電時間短縮、一定温度下での安定した利用が可能になったとしている。