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NTT Com、日米間を世界最速の400Gbpsで結ぶ新光海底ケーブル

NTT Com、日米間を世界最速の400Gbpsで結ぶ新光海底ケーブル JUPITERおよびNTT Comの主なケーブル図
JUPITERおよびNTT Comの主なケーブル図

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)は、同社を含めた6社からなるコンソーシアムの設立、アジア-米国間の新大容量光海底ケーブル「JUPITER」建設について合意し、10月27日に建設保守協定に調印したことを発表した。

 コンソーシアムはNTT Com、ソフトバンク、Facebook、Amazon、PLDT、PCCW Globalの6社からなるもので、JUPITERは、日本-アメリカ-フィリピン間を結ぶ、総延長約14,000kmの大容量光海底ケーブル。

 日本では「志摩陸揚局(三重県)」と「丸山陸揚局(千葉県)」、フィリピンでは「ダエット陸揚局」、米国ではカリフォルニア州ロサンゼルスに陸揚げする。

 JUPITERと、NTT Comが保有する既存の国際海底ケーブル(ASE、APG、PC-1など)を組み合わせることで、アジア主要都市とアメリカを結ぶ3ルートの冗長構成が可能となり、より安心安全なグローバルネットワークの構築を実現するとしている。

 JUPITERは、光波長多重伝送方式ににより400Gbpsの転送に対応するのが特徴で、日米間の海底ケーブルとしては最速となる。400Gbpsは、1秒間に約6時間分のハイビジョン映像(映画の場合約3本)を転送できる速度となる。

 また、最新の波長選択機能(WSS ROADM: Wavelength Selective Switching Reconfigurable Optical Add Drop Multiplexing)を搭載したケーブル分岐装置を利用しているため、自然災害など予期せぬケーブル不具合が生じた場合などにも、伝送ルートや伝送容量などを、遠隔から柔軟に変更することが可能となっているという。

 前述の南房総陸揚局は新たに建設される陸揚局で、都内のデータセンターと低損失ファイバーで接続する(志摩陸揚局は大阪府内のデータセンターと接続)ことで、日本国内のデータ伝送の大容量化も実現するとしている。

NTT Com、日米間を世界最速の400Gbpsで結ぶ新光海底ケーブル 南房総陸揚局の概念図
南房総陸揚局の概念図