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Samsung、発火の経験を乗り越えた「Galaxy Note8」発表
~ペン対応の超狭額縁縦長ディスプレイ、デュアルレンズカメラ
2017年8月24日 00:00
Samsung Electronicsは23日(現地時間)、アメリカ・ニューヨークでイベント「Galaxy Unpacked 2017」を開催し、ペン対応スマートフォン「Galaxy Note」シリーズ最新モデル「Galaxy Note8」を発表した。
同機は2016年8月に発表されるも、発売直後からバッテリ発火事故の頻発で販売中止となった「Galaxy Note 7」の後継モデルとなる。
Galaxy Note8は、従来モデル同様に左右側面が湾曲したディスプレイを採用しているが、2017年3月に発表された「Galaxy S8/S8+」と同様に、アスペクト比18.5:9の縦長超狭額縁ディスプレイ「Infinity Display」に進化。
上下左右のベゼル幅が極限まで狭められており、前面のディスプレイの占める割合が大きく高められている。ディスプレイの種類はSuper AMOLEDで、表示解像度は1,440×2,960ドット。ディスプレイのサイズは6.3型と、Galaxy S8+の6.2型よりもわずかに大きくなっている。
筐体デザインはGalaxy S8シリーズ同様に、ガラスとメタル筐体を融合させたシンメトリデザインを採用しているが、角がより鋭角となっており、全体的にソリッドな印象が強まっている。
メタル素材にはアルミニウム合金、前面ガラスには米Corning製強化ガラス「Gorilla Grass 5」を採用。また、従来同様にIP68準拠の防水防塵仕様にも対応する。サイズは74.8×162.5×8.6mm(幅×奥行き×高さ)となっており、幅は従来モデルよりも1.3mm小さくなっているが、奥行きは9mm増えている。重量は195g。
ディスプレイの狭額縁化に伴い、従来モデルまでディスプレイ下部に用意されていた物理ホームボタンを廃止し、ソフトウェアボタンを採用。戻るボタンや履歴ボタンの位置を変更できる点など、ソフトウェアボタンの仕様はGalaxy S8シリーズ同等。
さらに、ディスプレイ上部には虹彩認証センサーを搭載し、指紋認証よりも優れたセキュリティ性を実現するという。指紋認証センサーは背面に移動し、背面カメラユニットの横に配置している。
Galaxy Noteシリーズ最大の特徴であるペン「S pen」は、従来同様筐体右下に収納されている。S penの仕様はスキャンレートが360Hz、4,096段階の筆圧検知、直径0.7mmのペン先など、従来モデルとほぼ同等。IP68準拠の防水防塵対応で、水に濡れた状態でも問題なく利用できる。S penのサイズは、長さ108mm、直径5.8mm。
S penを本体から抜くと、ペン対応機能を選択できるエアコマンドが表示されるが、エアコマンドは最大10種類のアプリを登録できるように進化。S pen対応の新機能としては、手書きの文字や絵などをアニメーションとして保存し共有できる「Live Message」を用意。
翻訳機能は文章の翻訳にも対応し、スリープ状態でS penを取り出した場合に起動する「Screen off Memo」機能は、最大100ページまで記入可能となり、書いた内容をToDoメモとして画面にピン留めする機能も追加されている。
背面のメインカメラには、広角レンズと2倍望遠レンズの構成となるデュアルレンズカメラを採用。2つのレンズは横に並べて配置し、カメラユニットの突起は約0.1mmと最小限に抑えられている。
広角レンズ側は、Galaxy S8/S8+同様に画素と位相差オートフォーカスセンサーを並べて配置した、センサーサイズ1/2.25インチ、約1,200万画素のデュアルピクセルセンサーを採用。レンズはF1.7で、光学手ブレ補正にも対応。
望遠レンズ側には、約1,200万画素センサーとF2.4のレンズを採用し、こちらも光学手ブレ補正に対応。デジタルズームは最大10倍に対応する。
そして、2つのレンズを活用し、背景のボケ具合を確認、変更しながら撮影できる「Live Focus」機能を新たに搭載。撮影後にボケ具合を調整する機能もサポートする。また、広角と望遠を同時に撮影する「Dual Capture」機能も用意している。
ディスプレイ上部の前面カメラには、約800万画素センサーを採用。F1.7の明るいレンズを採用し、オートフォーカスにも対応。するなど、仕様はGalaxy S8シリーズと同等。
ソフトウェア面では、Galaxy S8シリーズ同様のインテリジェントサービス「Bixby」を搭載。2つのアプリを同時起動して利用できる「Multi Window」機能も進化し、同時起動できるアプリが強化された。
また、右側面からスワイプして呼び出す「Edge Screen」には、任意の2種類のアプリを1つのアイコンに登録し、ワンタップで同時起動する「App Pair」機能も新たに用意。
このほか、外付けディスプレイやキーボード、マウスを接続してデスクトップPC相当として利用できる周辺機器「Samsung DeX」にも対応する。
おもなスペックは、SoCにオクタコアプロセッサ(2.3GHz 4コア+1.7GHz 4コア/64bit/10nmまたは2.35GHz 4コア+1.9GHz 4コア/64bit/10nm)を採用し、メモリは6GB、内蔵ストレージは64GB/128GB/256GB。
モバイル通信機能は、LTE Cat16をサポートし、受信最大1Gbps、送信最大150Mbpsの通信速度に対応。このほか、IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠無線LAN、Bluetooth 5.0もサポート。
バッテリは、容量3,300mAhで、1日フルに利用可能としている。急速充電機能もサポート。USBポートにはUSB Type-Cを採用。
このほかの詳細なスペックやイベントの様子などは、追って紹介する。