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「Galaxy Unpacked 2017」Galaxy Note8ハンズオンレポート

~写真、動画を多数掲載

Samsung Electronicsのモバイル通信事業部長のDJ Koh氏。昨年の出来事以降の継続的な支持に謝辞を述べつつ、「Galaxy Note8」を発表

 既報のとおり、Samsung Electronicsは23日(現地時間)、アメリカ・ニューヨークでイベント「Galaxy Unpacked 2017」を開催し、ペン対応スマートフォン「Galaxy Note8」を発表した(Samsung、発火の経験を乗り越えた「Galaxy Note8」発表)。本稿では、発表会イベントの様子とともに、会場で展示されたGalaxy Note8の実機を詳しく紹介する。

昨年のできごとは絶対に忘れない

 発表会の冒頭、Samsung Electronicsのモバイル通信事業部長のDJ Koh氏が登壇。DJ Koh氏は、「Galaxy Noteはひじょうにユニークなスマートフォンです。ひじょうに優れた処理能力、大きなディスプレイ、S penによる創造性が大きな特徴です」と、Galaxy Noteシリーズの魅力を紹介。

 そのうえで、「私たちは、昨年(2016年)の出来事を絶対に忘れることはありません」と、バッテリ発火事故の頻発で販売中止となったGalaxy Note 7について言及。そして、「世界中の、何百万ものGalaxy Noteコミュニティの皆さんによる、継続的な支持を絶対に忘れません。Galaxy Noteコミュニティのみなさんから寄せられる声は、私たちに多くの力を与えてくれます。心より感謝します」と、感謝の意を述べつつ、最新モデルとなる「Galaxy Note8」を発表した。

Galaxy Unpacked 2017が開催された、ニューヨークの劇場「Park Avenue Armory」

 続いて、Galaxy Note8の機能面が詳しく紹介された。ディスプレイは、アスペクト比18.5:9の縦長で、上下左右のベゼル幅を極限まで狭めた「Infinity Display」を採用。これによって、映画などのコンテンツを大迫力で楽しめ、表示される情報量が増え、スクロールなどの操作も少なくできるという。また、Noteシリーズ最大の特徴でもあるペン「S pen」に最適化しているため、軽快なペン入力も行なえると紹介。

 Galaxy S8/S8+で進化した、2つのアプリを同時利用できる「Multi Window」機能は、右側面からスワイプして呼び出す「Edge Screen」に、任意の2種類のアプリを1つのアイコンに登録しワンタップで同時起動する「App Pair」機能を追加したことで、より便利に活用できるようになったと説明。

 裏面に搭載されるデュアルレンズカメラは、広角と2倍望遠のレンズを採用し、背景のボケ具合を調整しながら撮影したり、望遠と広角の写真を同時に撮影できることなどを紹介。また、双方とも光学式手ブレ補正機能に対応し、つねにブレのない鮮明な写真や動画が撮影できることも強調された。

 Galaxy Noteシリーズの最大の特徴でもあるペン「S pen」は、手書きの内容をアニメーションとして保存し共有できる新機能「Live Message」を搭載。また、スリープ状態で呼び出しメモを取れる「Screen off Memo」は最大100ページまでメモを取れるようになったことに加え、書いた内容をそのままAlways On Displayに貼りつけられるようになったこと、翻訳機能では文章の翻訳に対応した。

 このほか、本体、S penともにIP68準拠の防水・防塵機能に対応し、水に濡れた状態でも問題なく利用できること、microSDカードによって内蔵ストレージを増強できること、指紋認証や虹彩認証、顔認証など全6種類の認証機能が利用できる。

 最後に、Galaxy Note8の米国での発売日が9月15日になると発表し、イベントは終了した。なお、日本での発売についての言及はなく、日本での発売予定について現時点では未定だ。

ベゼル幅を極限まで狭めた「Infinity Display」を採用
アスペクト比18.5:9
S penに最適化した設計で、快適なペン入力が可能
超狭額ベゼルで実際の風景を切り取ったかのような臨場感
一度に表示できる情報量が増え、スクロールも少なくなる
2種類のアプリを1つのアイコンに登録し、同時起動が可能な「App Pair」
アイコン1タップで登録した2つのアプリがMulti Windowで同時起動
背面のメインカメラには、広角レンズと望遠レンズを備えるデュアルレンズカメラを搭載
広角レンズで広い領域をクリアに撮影
2倍望遠レンズで望遠もクリアに撮影できる
どちらも光学式手ブレ補正に対応
iPhone 7 Plusよりもブレの少ない写真が撮影可能とアピール
下部のスライドバーで、背景のボケ具合を確認しながら撮影が可能
2つのレンズを使い、広角と望遠の同時撮影も花王
S penの新機能「Live Message」では、書いた内容をアニメーションで保存し共有できる
スリープ時にS penを抜くと起動する「Screen off Memo」は最大100ページまで記入可能に
Screen off Memoで書いた内容を、Always On Displayに貼りつけることも可能
翻訳機能は、単語だけでなく文章の翻訳にも対応
設定言語に合わせた金額などの自動換算機能も盛り込まれている
デスクトップPC相当として活用できる「Samsung DeX」にも対応
Samsung DeXを利用すれば、モバイルゲームを外付けディスプレイに全画面表示し、キーボードとマウスでプレイ可能
虹彩認証、指紋認証など、全6種類の認証機能を利用可能
IP68準拠の防水・防塵対応
microSDカードを利用した内蔵ストレージの増強も可能
カラーは、Midnight Black、Orchid Gray、Maple Gold、Deep Sea Blueの4色
米国では2017年9月15日より販売開始
8月30日にベルリンで何らかの発表を行なうことも示唆。表示内容から、スマートウォッチ「Samsung Gear」シリーズなどを発表か

Galaxy Note8ハンズオンレポート

 では、発表会場に用意されていたSamsung Note8の実機を、写真で詳しく紹介する。基本的なスペックは既報のとおりだが、下に表としてまとめたので参考にしてもらいたい。

Galaxy Note8のおもな仕様
SoCExynos 8895(2.3GHz Quad+1.7GHz Quad、64bit、10nm)
/Snapdragon 835(2.35GHz Quad+1.9GHz Quad、64bit、10nm)
RAMLPDDR4 6GB
内蔵ストレージ64/128/256GB
ディスプレイ6.3型 Super AMOLED 1,440×2,960ドット
メインカメラ広角レンズ側:1,200万画素、デュアルピクセルオートフォーカス、F1.7、光学手ブレ補正対応
望遠レンズ側:1,200万画素、オートフォーカス、F2.4、光学手ブレ補正対応
前面カメラ800万画素、オートフォーカス、F1.7
モバイル通信LTE Cat16対応、受信最大1Gbps、送信最大150Gbps
無線LANIEEE 802.11ac、MU-MIMO、1,024QAM
BluetoothBluetooth 5.0
バッテリ容量3,300mAh、有線およびワイヤレス急速充電対応、ワイヤレス充電はWPCおよびPAMに対応
OSAndroid 7.1.1
サイズ・重量74.8×162.5×8.6mm(幅×奥行き×高さ)、195g
本体正面。超狭額縁仕様で、ほとんどが表示領域のように見える
下部側面。USBポートはUSB Type-Cを採用。また左にはオーディオジャックも備える
左側面。ボリュームボタンと、インテリジェントサービス「Bixby」を呼び出すBixbyボタンを配置
上部側面。こちらにSIMトレイを配置
右側面。こちらには電源ボタンを配置している
背面。ひじょうに光沢感が強い反面、指紋の痕がかなり気になる印象
カラーは全4色。左からMaple Gold、Deep Sea Blue、Orchid Gray、Midnight Black
Galaxy S8シリーズよりも角が鋭角となり、ディスプレイの角もより直角に近くなっている
背面のデュアルレンズカメラ。左が広角レンズ、右が望遠レンズ。指紋認証センサーはレンズにふれにくいようにLEDフラッシュを挟んで配置
2つのレンズを利用し、背景のボケ具合を調節しながら撮影できる「Live Focus」
下部のスライドバーで背景のボケ具合を調節可能
撮影後に、ギャラリーアプリでボケ具合の調節も可能
Live Focus撮影時には、広角と望遠双方が同時に撮影される
ディスプレイ上部には800万画素のインカメラと虹彩認証センサーを搭載している
本体右下にS penが収納されている
S penは、スキャンレートが360Hz、4,096段階の筆圧検知に対応
ペン先は0.7mmの細さで、繊細な入力が可能
ペンを抜くと、ペン対応アプリを呼び出すランチャー「Air Command」が起動
ペン入力はひじょうになめらか
スリープ時にS penを抜くと、Screen off Memoが起動。100ページまでメモを取れる
Screen off Memoで書いたページをAlways On Displayに貼りつけて表示させることも可能
書いた内容をアニメーションとして保存し共有できる、S pen新機能「Live Message」
Live Messageでメッセージを作成している様子
翻訳機能は文章翻訳に対応。ペンを近づけた付近の文章が、設定した言語に翻訳される
金額などの自動換算機能も用意されている
右エッジからのスワイプで開く「Edge Screen」では、任意の2種類のアプリを1つのアイコンに登録可能な「App Pair」機能を追加
Multi Window対応の任意アプリ2種類を自由に登録できる
アイコン1タップで、登録した2種類のアプリが同時に起動する
App Pairで登録した2種類のアプリが同時起動する様子
SIMトレイには、Nano SIMとmicroSDカードを装着できる
Galaxy S8/S8+同様に、「Samsung DeX」に対応
Samsung DeXに装着し、外部ディスプレイやキーボード、マウスを接続すれば、デスクトップPC相当に活用できる
マルチタスク対応。また、ビデオ会議中などにSamsung DeXから着脱しても、通信が途切れることなくシームレスに作業を続けられる
対応モバイルゲームでは、外部ディスプレイに全画面表示し、キーボードとマウスでプレイ可能
急速充電対応のワイヤレス充電アダプタ
ワイヤレス充電でも短時間で充電が可能
Gear VRは、Galaxy Note8対応の新型に対応。米国ではGalaxy Note8と同じく9月15日より発売される予定