やじうまミニレビュー

iPhoneが有線LANで2倍速!磁石でまとまるこのType-Cケーブル、地味にいい

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
バッファロー「LUAMC-U3CG20/NBK」でiPhoneとハブを有線接続したところ。実売価格は執筆時点で3,280円

 スマホで少しでも高速な通信を行なう方法は何だろうか。一般的には、Wi-Fiでもっとも高速な規格、現在であればWi-Fi 7を使うのがベターということになるだろうが、無線であることにこだわらなければ、もっとも速いのは有線LANを使った通信だろう。

  USB Type-CをLANに変換すれば、iPhoneなどのスマホからでも、有線による高速通信が行なえる。 大量のファイルの転送も爆速、またWi-Fiだと再生が途切れ途切れになる動画も、コマ落ちなしで再生できてしまう。常用することはないにしても、ここぞというときには役に立つ方法だ。

 今回紹介するバッファローの「LUAMC-U3CG20/NBK」は、USB Type-CをLANに変換するケーブルで、最大1Gbpsの有線接続に対応する。実機をメーカーから借用したので、どの程度の効果があるのかを試してみよう。

スマホはもちろんPCも爆速化

 本製品は、片側がUSB Type-C、もう片側がLAN(RJ-45)端子を備えたケーブルだ。これを使えば、スマホやタブレット、PCなど、USB Type-Cポートを持つデバイスを、有線でネットワークへと接続できる。

 たとえばiPhoneの場合は、このケーブルをUSB Type-Cポートに挿し、さらに反対側をルーターやハブの有線ポートにつなぐ。するとiPhoneの設定画面に「Ethernet」という項目が出現し、Wi-Fiを経由せずに有線でのやり取りが可能になる。Wi-Fiは手動でオフにするのでも構わないし、機内モードをオンにするのでもよい。

 スマホはもちろんPCとの組み合わせでも利用可能だ。最近は有線LANポートを搭載しないノートPCも多いため、こうしたケーブルが1つあれば、USB Type-C経由で有線接続が行なえる。特に一時的な利用であれば、変換アダプタ+LANケーブルという組み合わせよりも扱いやすい。

両端はType-CとRJ-45、ギガビット対応
今回はケーブル長2mのモデルを使用。ほかに1mのモデルもある
片側がUSB Type-C、もう片側がLAN(RJ-45)端子という仕様
LAN側。ギガビット(1,000Mbps)に対応する
付け根の段差で保護ケース装着時も挿しやすい
USBの先端部、コネクタの付け根に若干の段差があるのがポイント
付け根に段差があることで、スマホに保護ケースを装着した状態でも挿しやすい
Type-Cをスマホ、LANをハブ側に接続
USBをスマホ(iPhone)側に、LANをハブないしはルーターの有線ポートに接続する
「Ethernet」が出現しIPアドレスは自動取得
接続するとiPhoneの設定画面に「Ethernet」という項目が出現する(左)インターフェイスが表示されるのでタップして開く(中央)IPアドレスがきちんと取得されているのが分かる。手動で何らかの設定を行なう必要はない(右)

 実際どのくらい高速化できるのだろうか。絶対的な速度はルーターやハブ側に依存するので環境によって大きく異なる。筆者宅の場合、 普段はWi-Fi経由だと300Mbps前後でネットに接続しているところ、本製品経由だと約600Mbpsへと跳ね上がる 。およそ2倍程度だ。

 またLAN内にあるNASとのデータの読み書きにおいては、筆者宅の環境では約10倍に高速化される。これだけの差があれば、普段はWi-Fiを用いつつ、大量のデータ転送のときだけ本製品を用いた有線接続に切り替えるというのは、賢い選択肢だろう。

 実は筆者は普段から、USB Type-CをLANに変換するアダプタを用い、こうした使い方をしているので、これらの効能は熟知している。オンラインでのチケット争奪戦などWi-Fiの不安定さが命取りになる操作においても、有線接続ならば信頼性は高いし、また何らかの事情で電波を発することができない環境でも、本製品は役に立つ。

有線はWi-Fi 7経由の2倍強の速度
iPhoneによるインターネット接続時の速度をFast.comで比較。左がWi-Fi 7経由、右が本製品経由。ざっと2倍強の差だ。環境によっては数倍の差がつくこともある
PCでもそのまま有線接続できる
スマホに限らずPCと組み合わせての利用ももちろん可能だ
NASとの読み書きは多くの項目で10倍以上
CrystalDiskMarkを用いたLAN上のNASとのデータ読み書きの速度の比較。こちらは多くの項目で10倍以上に跳ね上がっている

マグネット内蔵できれいにまとまる。コスパも優秀

 USB Type-Cを使ってLANに接続するには変換アダプタを用いる方法もあるが(筆者が普段用いているのはこちらだ)、最近は本製品のようにケーブルと完全に一体化した製品が登場したことで、より手軽になった。

 ケーブルタイプは筆者の知る限りギガビットが中心で、それ以上となると変換アダプタのほうが高速な場合が多いが、それでもWi-Fiより圧倒的に高速なことに変わりはない。

速度で有利な変換アダプタタイプ
USB Type-CをLANに変換するアダプタの例。速度面ではこちらが有利だが、LANケーブルが別途必要になる

 また今回紹介しているバッファローの製品はマグネットを内蔵しており、 軽く丸めるだけで吸着してまとまってくれる 。それゆえ出先に持ち歩く場合でも、バッグの中で乱雑になることがない。外から力が加わってバラけても、すぐに元の状態に復元される。

 ケーブルをコンパクトに巻き取るだけならリールタイプの製品という選択肢もあるが、リール自体のサイズがあるためどうしてもかさばりがちだ。また、USBやLANといった単機能タイプはまだしも、USBをLANに変換するケーブルで巻取タイプというのは、筆者はお目にかかったことがない。そうした意味では本製品は貴重な存在だ。

磁力で巻いた状態をキープ
ケーブルはマグネットが内蔵されており、引っ張ると上からほぐれていく
磁力で吸着することで巻いた状態がキープできる。持ち歩きには最適だ
巻き直すことで径を調整できる。本製品は2mと長いため、径を広めに巻いたほうがバッグ内での収まりはよい
外皮がやや固めなこともあり、持ち上げてもそのままの形状が維持される

 一方でケーブルの外皮はメッシュのため耐久性に優れる反面かなり固く、特にひねる動きは融通が利かない。また今回試用したのは2mということもあり、巻いた状態での体積はそこそこある。後者を回避したければ、長さが半分の1mの製品を選ぶのもありだろう。

 実売価格は3,000円ちょっと。アダプタタイプだと別途LANケーブルを調達する必要があるため割高になりがちなのに対して、本製品はコスパ的にも有利だ。 いざというときに役に立つオプションなのは間違いない ので、今すぐ購入するのでなくとも、存在を記憶しておけば活躍するケースはあるはずだ。

本稿では分かりやすく見せるためにケーブルを巻いた状態で撮影しているが、実際には伸ばした状態で使うことが望ましい