やじうまミニレビュー
65%キーボードは普段使いできる? HyperX「Alloy Origins 65」レビュー
2023年8月2日 06:14
筆者はこれまでの人生で、フルサイズやテンキーレスキーボードしか使ったことがなかったが、本誌で記事を書いてきた中で65%キーボードに強い興味を持ち、使ってみたいという願望が高まっていた。しかし、キーボードは一定の価格の製品であり、普段使いで使えなかったらどうしようという不安から、新しいタイプのキーボードに踏み切ることができなかった。
そんな中、幸運にもHyperXの65%キーボード「Alloy Origins 65」を試す機会が訪れた。そこで筆者は、この機会を利用してAlloy Origins 65をメインPCのキーボードとして使用し、65%キーボードが普段使いとして使えるのかを試してみることにした。
65%キーボード、Alloy Origins 65について
65%キーボードは、フルサイズキーボードの65%のキーを持つコンパクトなキーボードのことだ。具体的には、テンキーと一部のナビゲーションキーなどが省かれている。このような特徴により、基本的な機能は維持しつつ、デスクスペースを節約できるという利点がある。
今回手に入れたAlloy Origins 65は、キースイッチに8,000万回の押下耐久性を持つメカニカルタイプの「HyperX Redリニアスイッチ」を搭載し、キーキャップにダブルショットPBT製のものを採用した、有線の65%ゲーミングキーボード。なお、HyperXでは本製品のキースイッチにタクタイルスイッチを採用したモデルも展開している。
幅315.06mm、奥行きは36.94mmで、筐体にはアルミニウムを採用する。RGB LEDバックライトも備え、着脱式のUSB Type-Cケーブルを装備するほか、2種類のキーボードフットにより3段階の角度調節が可能。
また、ソフトウェア「HyperX NGENUITY」を使用することで、キーの割り当て、マクロの作成、ライティングやエフェクトの設定ができる。
65%キーボードは普段使いできるのか?
Alloy Origins 65を使用してみて、真っ先に利点に感じたのは、フルサイズキーボード使用時と比べて作業スペースが大幅に広がり、マウス操作がしやすくなった点だ。
筆者はデスクトップPC環境において、トラックボール式マウスではなく、本体を動かして操作する光学式マウスを好んで使っているため、この利点を強く感じた。また、筆者はキーボードを持ち歩く習慣はないのだが、その小ささから考えると、持ち運びにも便利だと思われる。
キー数に関しては、初期状態の時点で日常的なタイピングに必要なキーは揃っていると感じた。文書作成やWebサイトの閲覧などの一般的なPC作業はもちろん、ゲーム用途としても特に問題なく対応できた。
もちろん、フルサイズキーボードよりもキーが少ないため、ファンクションキーと合わせて使うショートカットキーなど、フルサイズキーボードと比べて多少操作しにくい部分も使用していく中で見えてきた。しかし、そういったショートカットキーは、キーを割り当てることで解決できたため、「この操作、やりにくいな」と感じるたびにカスタマイズすることで最終的には快適に使用できるようになった。
具体的には、筆者はGeForce Experienceでの録画機能をよく使うのだが、このショートカットキーが「Alt+F9キー」で、本製品ではFnキーを含む3キーを押さなくてはならない。即座に押しにくいため、HyperX NGENUITYでキーを割り当てて使用している。
また、このキーボードはキーキャップを交換できるため、見た目も自分好みに変えることができるのも良い点だ。ちなみに、筆者はショートカットを割り当てたキーのキーキャップを交換し、見た目からショートカットキーの内容が分かるように変更している。
このほか、打鍵感も素晴らしい。キーの反応速度も速く、心地よいタイピングができる。加えて、コンパクトであることから、タイピングの際に手首を動かすことが少なく、フルサイズキーボードの時よりも長時間使っても手首の疲れを感じることがなくなった。
以上より、Alloy Origins 65は優れた65%キーボードであり、普段使いとして十分使えると感じた。
65%キーボードは機能性とコンパクトさのバランスが丁度良い
ちなみに、筆者にとってAlloy Origins 65は、初の英語配列キーボードで、初のメカニカルキーボードだった。英語配列は半角/全角の変換だけが少し手間だったが、それ以外は特に問題なかった。
また、自分好みのキーキャップに交換できるのは新鮮で楽しかった。60%以下のキーボードを使った経験はないので比較はできないが、65%キーボードは筆者にとってちょうど良いバランスだと感じた。
65%キーボードは、フルサイズの機能性とコンパクトさを兼ね備えたキーボードだ。Alloy Origins 65はその代表例であり、堅牢なアルミニウムボディやカスタムキーキャップ、RGB LEDライティング、メカニカルスイッチなども備えている。
Alloy Origins 65は手ごろな価格で入手できるため、省スペースと使うキーの種類を考えて、省スペースであることの利点が高ければ、一度導入してみてはいかがだろうか。筆者は、初めての65%キーボードが本製品であったことを非常に幸運だったと思っている。
