PC短評

16型なのに1.35kg、しかも10万円以下。CHUWIのCoreBook Air Plusが結構イイ感じ

CoreBook Air Plus

 先日、本誌でCHUWIの14型モバイルノート「CoreBook Air」を紹介したのだが、14型とともに16型モデルとなる「CoreBook Air Plus」という製品も発表されている。2月6日出荷予定で、価格は9万3,900円、現在は8,000円オフの8万5,900円で購入可能だ。14型同様にサンプル提供があったため、簡単に紹介したい。

 CoreBook AirとCoreBook Air Plusはともに、プロセッサとしてRyzen 5 6600Hという4世代前のCPUを採用したモバイルノートだ。一見「古ッ」と思われるかもしれないが、アーキテクチャ的にCPUもGPUも2世代前なので、まだまだ現役として十分活躍できるレベルである(実際、IntelもRaptor LakeをCoreシリーズ2として売っているので)。

 もともとCHUWI自身も、こうしたちょっと古いプロセッサを高コストパフォーマンス機として投入するのが得意なメーカーだと思うのだが、それがCoreBook Air/Air Plusにも当てはまると考えていいだろう。

 CoreBook Air Plusの最大の特徴は、なんといっても本体の厚みを9~16.3mm、重量を1.35kgに抑えた点である。一般的に16型ノートといえば1.5kg超えが当たり前であり、持ち運びを考慮している製品は(ないわけではないが)少ない。さらにその中でさらに10万円未満というと皆無だ。そのため、本製品は「安くて比較的軽い持ち運べる16型」として重宝されよう。

重量は公称1.35kgとなっている。実測1.325kgでわずかに軽かった

 また、天板と底面に陽極酸化処理とサンドブラスト加工を施した質感の高いアルミニウム合金を採用しているのも特徴。本体色はインディゴブルーで、天板のロゴもさりげないプリントとなっている。低価格ノートではあるのだが、高級感のある仕上がりとなっているのも好印象だ。

天板と底面はに陽極酸化処理とサンドブラスト加工を施したアルミニウム合金。ロゴもさりげない感じだ
底面もアルミニウム合金製。ゴム脚は大きめで滑りにくい

 採用されているディスプレイは16型のIPSタイプとされている。解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)で、一般的なフルHD(1,920×1,080ドット)と比較して作業領域がやや広いのが特徴。サンプルのパネル品質は良好だった。

 キーボードはテンキー付きで、キーピッチは約18.5mmが確保されている。キーを強く押してもたわまず、キータッチは良好だ。テンキーとの間はもう少し隙間がほしかったが、この価格帯なので文句はいえず、ユーザー側で慣れろ、ということだろう。タッチパッドはサイズが大きめで、クリックボタンが内蔵されているタイプ。特に違和感なく快適に操作できた。

液晶パネル最小輝度
液晶パネル最大輝度
IPSタイプのため斜めからみても色変位が少ない
液晶は180度まで開く。この価格帯で実現しているのはめずらしい
キーボードはテンキー付き。配列のクセは少なめだが、テンキーはもう少し離してほしかった気もする
キーピッチは約18.5mm
タッチパッドは約125×78mmで大きめ。かなり余裕がある

 インターフェイスは、左側面にUSB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort Alt ModeおよびUSB PD給電対応)が2基、HDMI 2.1。右側面はUSB 3.2 Gen 1、USB 2.0 Type-C、3.5mm音声入出力。また、WI-Fi 6およびBluetooth 5.2を搭載している。

 そして個人的に驚いたのがWindows Helloに対応した赤外線付き200万画素Webカメラだ。こうした低価格ノートでは生体認証が省かれがちなのだが、本機はしっかり搭載しており、すぐにWindowsにログインできるのがうれしい。なお、Webカメラにはプライバシーシャッターも搭載されている。

右側面はUSB 2.0 Type-C、3.5mm音声入出力、USB 3.2 Gen 1
左側面はにUSB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort Alt ModeおよびUSB PD給電対応) 2基、HDMI 2.1
Webカメラは200万画素。赤外線付きでWindows Helloにも対応する
付属のACアダプタはUSB Type-Cで最大65W。PSE認証はMICRO COMPUTER=MINISFORUMとなっているが、MICRO COMPUTERが輸入してCHUWIが購買したものだという。ちなみにこれまでのCHUWIのACアダプタといえば汎用性が低い“12V決め打ち”なモデルが多かったのだが、本製品付属のモデルは5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3.25A出力ができるタイプとなった

 プロセッサは先述の通りRyzen 5 6600H。6コア/12スレッド、最大4.5GHz駆動となっている。内蔵GPUはRadeon 660Mだ。実際PCMark 10を走らせてみたところ、総合スコアは6,000を超え、いわゆるIntel N100系のAlder Lake-N/Twin Lakeの約2倍のスコアを示した。実際の動作も上々で、Web閲覧から画像編集まで軽々こなせた。

PCMark 10の結果は6,134と、Alder Lake-N/Twin Lake系の約2倍。しっかりエントリーモデルと差別化できている
Cinebench R23の結果。シングルコア1,473、マルチコア8,807ということで、これも2016年現在、実用十分な性能だ
3DMarkのスコアは1個1個紹介しないが、高負荷なAAA 3Dタイトルでなければ普通にプレイできるだろう

 また、動作中のファンの騒音もかなり静かな部類で、アイドル時はほぼ聞こえず、耳をベタ付けしてようやく聞こえるほどで、負荷時でもわずかに風切り音が強まる程度。静かな深夜ですぐ隣に人が寝ていても、まったく気にならないだろう。静音性に関しては、筆者がこれまでテストしたノートの中でも随一だったと付け加えておきたい。

 メモリは16GB、ストレージは512GBのNVMe SSDとさすがに多くはないが、「快適の最小限」を抑えている印象だ。むしろメモリ/SSD高騰のご時世、ありがたく感じるかもしれない。

 「16型パネル採用で軽く、比較的高性能」ということで実は個人的に一番懸念していたのがバッテリ。本製品では60Whバッテリの採用がうたわれているが、容量的にみれば確かに心許ない。そこで、輝度を35%に設定して、キーボードバックライトをオフ、電源プランをバランスに設定したうえで、PCMark 10のModern Officeで計測してみたところ、残り6%までなんと14時間13分も駆動してしまった。完全に予想外である。これなら、作業内容によっては1日8時間程度、外で仕事していてもACアダプタを持ち運ぶ必要がなさそうだ。

バッテリ駆動時間はなんと14時間13分。テキスト入力やちょっとした写真編集、Web閲覧といった軽作業であればACアダプタは不要だろう

 プロセッサの世代的に気になるかもしれないが、「持ち運べる軽さ」「16型大画面の快適性」「必要十分な性能」「高い静音性」「長時間駆動」というバランスを高い次元で実現している。そして10万円を大きく切る「コストパフォーマンスの高さ」を武器として備えいるCoreBook Air Plusは、他社にとって脅威となりそうだ。