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松下、Leicaと共同開発した銀塩カメラ風デジカメ |
戸田一雄AVC社社長 |
「今回は3つの点にこだわって開発を行なった。Leicaとの提携により光学系へのこだわり、エレクトロニクスやデジタルへのこだわり、そして人間工学の3つにこだわりを使う立場から考えた。せっかくのチャンスなのでベストの商品を作った。今後もいいカメラを出すな、という意気込みを感じてもらいたい」と新製品への意気込みを語った。
●銀塩風デザインの400万画素3倍ズーム機「DMC-LC5」
「DMC-LC5」は銀塩カメラ風のデザインを採用した400万画素機。記録メディアはSDメモリーカードで、16MBが付属する。ボディは127.5×63.4×82mmと大柄だが、マグネシウム合金の採用などにより360gと軽量化しており、持った感じも軽く感じられる。ボディカラーはシルバーとブラックの2色が用意される。
CCDは各セルのレンズ間の隙間をなくした新開発のギャップレスレンズ採用1/1.76インチ401万画素CCDを搭載する。ギャップレスレンズCCDの採用により、従来のCCDに比べ、集光性が約10%向上したという。また、感度向上のため補色フィルタを採用しながら、新開発の画像処理エンジン「ピュアカラーエンジン」の採用により、感度と色再現性を両立したという。
ボディカラーはシルバーとブラックが用意される | 本体上面。スイッチなどのレイアウトや形状は銀塩カメラに似ている | 背面。写真ではわかりづらいが液晶は非常に大きくて、見やすい |
画像処理エンジンは、複数の処理を並行して行なうマルチタスクエンジンの採用により、4コマ/sec(2,240×1,680ピクセル/最大8枚まで)の高速連写を可能にした。オートフォーカスには、CCDでの測距に加え、専用AFセンサを採用したことにより、従来比約2倍のフォーカススピードを実現したという。
レンズは、35mm換算33~100mm(F2.0~2.5)の光学3倍ズームLeica DC VARIO-SUMMICRONレンズを搭載する。デジタルズームは最大2倍。出力解像度は2,240×1,680/1,600×1,200/1,120×840/640×480ピクセル。QuickTime Motion JPEGによる動画撮影にも対応する。解像度は320×240ピクセルで、撮影可能な時間は記録メディアの容量によって異なり、16MBメディアで最大77秒、64MBメディアで最大330秒の撮影ができる。
記録メディアはSDメモリーカード | バッテリはビデオ用に似ているが専用形状 |
フォーカスはオートのほか、マニュアルにも対応し、レンズ部にフォーカスリングを備える。また、シャッタースピード優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出などのマニュアル撮影機能も備える。0.25~1EV間隔で露出をずらしながら、3/5枚撮影を行なうオートブラケット機能や、フォーカスをずらしながら3/5枚の撮影を行なうフォーカスブラケット機能も備える。
本体内蔵フラッシュは、デジタル化により精度を向上し、CCDからの情報も処理することで、10cmのマクロ撮影にも対応した。また、本体上面には外部ストロボ用のアクセサリシューも搭載する。背面には2.5インチのポリシリコンTFT液晶を備え、取り外し可能な屋外用の液晶フードが付属する。
標準で付属する液晶フード | コンバージョンレンズなどのオプションも用意される |
バッテリは専用リチウムイオンが採用された。形状がビデオ用に近く、ビデオ用バッテリ充電器での充電も可能だが、端子などが異なるためビデオ用バッテリは使用できない。バッテリ駆動時間/撮影可能枚数は現在検証中だが、約2時間、約240枚(30秒に1回撮影、2回に1回フラッシュ使用)の連続稼働を想定して設計されているという。PCとの接続インターフェイスはUSBで、接続ケーブルが付属する。
●コンパクトな200万画素2倍ズーム機「DMC-F7」
「DMC-F7」は、沈胴式2倍ズームレンズを搭載したコンパクトモデルで、ボディ外装にはアルミニウム合金を採用した。ボディカラーはブラックとシルバーの2色が用意される。記録メディアはSDメモリーカードで、8MBが付属する。CCDは1/2.7インチ総画素数211万画素CCDを搭載する。フィルタは原色フィルタ。
ボディカラーはシルバーとブラックが用意される | 本体背面。ボタンの数は少なく、すっきりしている | メディアはSDメモリーカード。バッテリは専用形状 |
レンズは35mm換算35~70mmの光学2倍ズームLEICA DC-ELMARITレンズで、手動式レンズバリヤも搭載する。デジタルズームは2/2.5倍。出力解像度は、1,600×1,200/800×600/640×480ピクセル。4コマ/sec(1,600×1,200ピクセル/最大5枚)の連写機能を備えるほか、QuickTime Motion JPEGによる動画撮影機能も備え、320×240ピクセルで最大20秒撮影できる。
USBに加え、シリアル端子も備え、携帯電話を接続できる | cdmaOne用と、feelH"用の接続ケーブルが付属する |
PC接続用のインターフェイスはUSBで、USBケーブルが付属する。画像転送用の携帯電話接続インターフェイスも備え、KDDIのcdmaOne対応携帯電話およびfeelH"に画像を転送できる。松下製携帯電話での動作検証は終了しているが、そのほかの端末では現在動作検証中としており、対応機種は同社のホームページで公開される。
バッテリは専用のリチウムイオン。駆動時間は現在検証中だが、約50分、最大解像度で100枚(30秒に1回撮影、2回に1回フラッシュ使用)を目標にしているという。本体背面には1.5インチ6万画素TFT液晶を備える。本体サイズは104×31.6×50.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量150g。携帯電話接続ケーブルとPHS接続ケーブルが付属する。
□松下電器産業のホームページ
http://www.matsushita.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn010917-1/jn010917-1.html
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010724/pana.htm
(2001年9月17日)
[Reported by taira@impress.co.jp]
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