松下、ライカと提携してデジカメ市場に再参入
~9月初旬に3製品を発表予定~

独Leicaのハンス・ピーター・コーン副社長兼CEO(左)と、松下の戸田一雄AVC社社長
7月24日発表



 松下電器産業株式会社は、独Leicaと提携し、デジタルカメラ市場に再参入すると発表した。提携により、2001年秋以降の商品化に向けて、松下は総合エレクトロニクス、Leicaは光学システム技術を提供し、Panasonic/Leicaの両ブランドでデジタルカメラを発売する。新製品の発表時期は9月上旬で、3機種の発表が予定されていることも明らかにされた。

 松下の専務取締役でAVC社社長の戸田一雄氏は、挨拶で「今回の発表は、松下がデジタルカメラ市場へ再参入するという宣言だ。デジタルカメラ市場は2001年度には1,850万台、2005年には4,000万台に達すると言われている。デジタルカメラが伸びている理由は、銀塩写真を凌駕するかもしれない可能性と、ネットワークツールとしてのデジタルカメラだ」と述べた。

共同開発の狙い。松下はエレクトロニクスの技術を提供、Leicaは光学システム技術に加え、写真文化などのLeica DNAを提供するという

 「デジタルカメラをやる以上は、意義のあるものを作りたいが、頭を痛めていたのが、光学系だ。せっかくなので新しい光学系を採用し、銀塩にひけをとらないものを作りたい。そこで、世界のカメラ業界のリーダーシップをとっているLeicaの協力を得て、開発することになった。今からやって間に合うのかというご質問もあるかと思うが、銀塩ユーザーがデジタルカメラに目を向け始めたのが今年あたりと考えているので、遅いとは思わない。画像の表現にいかに暖かみを持たせるかなど、世界のカメラマニアを魅了したLeicaと協力して、新しいカメラを開発していきたい」と述べ、「2003年にはPanasonicブランドだけで世界市場シェア10%をとっていきたい」と、意気込みを語った。

松下側では各関連会社の技術を結集して開発に臨むという 商品のターゲットは、下は100万画素以上のモデルから、上はハイアマチュアまでとしている

 続いて登場した独Leicaの副社長兼CEOのハンス・ピーター・コーン氏は、「企業同士が提携する場合、1足す1は必ずしも2にはならない。今回の提携の狙いは、各々の持つノウハウと技術で相乗効果を創造することにある。デジタルカメラ市場への参入はLeicaにとっても非常に戦略的なできごとだ。Leicaの目標は今後3年間で、総売上のうちデジタルカメラが25%を占めるようにしたい」と、語った。

 松下グループでは、AVC社が主体となって松下寿、日本ビクターなどからも開発陣を結集して開発を行なう。また、生産はこれまでの松下寿の拠点を使用、レンズなどの光学系はLeicaと共同開発し、日本国内で生産することになるという。松下では、ローエンドモデルは少なくとも100万画素以上のモデルから、上はハイアマチュアまでを購買層としているという。また、今後発売する全てのモデルにライカレンズを搭載するわけではないとしている。

□松下電器産業のホームページ
http://www.matsushita.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn010724-1/jn010724-1.html
□独Leicaのホームページ(英文)
http://www.leica-camera.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.leica-camera.com/unternehmen/presse/data/02224/index_e.html

(2001年7月24日)

[Reported by taira@impress.co.jp]

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