ガートナー、HPによるCompaq買収に関する見解を発表 ~最終的には買収が完了しない可能性も高いと指摘
9月6日発表
ガートナージャパン株式会社は、4日に行なわれたHPによるCompaqの買収発表を受け、この買収が情報技術市場に与えるインパクトについての見解を発表した。
今回の買収は、HPの事業領域が情報技術市場の広範なセクターに関わるだけに、その影響も一様ではなく、同社の統合的な戦略は明快さを欠いたものになっていると指摘している。
「ITに限らず今日の企業で成功しているのは、規模の経済で勝負できる最大手の総合企業か、特定分野に特化した専門企業で、IT企業では前者がIBM、後者がSUN、DELL、EMCなどとなっている。今回の買収では、両社がDELL対応のために合併したという見方が多いようだが、真のターゲットはIBMだろう」と分析している。
同社では、「本件については独禁法や株主の承認などの点で考慮が残る。ガートナーでは最終的には買収が完了しない可能性の方がやや高いと見ている」としている。
また、PC事業では、買収後のシェア拡大が期待できるものの、市場が成熟しつある上にDELLとの価格競争において、かなりの苦戦を強いられることは明らかとしている。ストレージおよびプリンタ事業においては、チャネル戦略や製品ポートフォーリオの整備を断行することで、両社のシナジー効果が期待できると分析している。
□ガートナージャパンのホームページ
http://www.gartner.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.gartner.co.jp/press/pr20010906.html
(2001年9月6日)
[Reported by taira@impress.co.jp]
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