SiS、DDR対応チップセット「SiS635/SiS735」の詳細を説明
--Intel用「SiS635」は2月、AMD用「SiS735」は3月に出荷

2月下旬より順次出荷開始



 Silicon Integrated Systems(SiS)は、DDR SDRAMに対応したチップチップセット「SiS635/SiS735」の日本での発表会を開催した。

ハンク・リー氏
 「SiS635/SiS735」ともにDDR SDRAMに対応したチップセットで、ともにノースブリッジとサウスブリッジを統合した1チップで提供される。Intelアーキテクチャ向けの「SiS635」 が2月下旬から出荷開始、AMD向けの「SiS735」は635から約1カ月遅れて3月下旬より出荷するとしている。

 同社マーケティング・デベロップメントマネージャのハンク・リー氏が両チップセットおよび同社のマーケティング戦略について解説した。


DDRへの対応理由
 なぜDDR SDRAMに対応するのかということについて、「CPUのホストインターフェイスなどPC周辺技術は帯域を広げていく方向にある。従来のPCシステムでボトルネックになっていたノースブリッジとサウスブリッジ間の転送速度は、SiSでは「Multi-Threaded I/O Link」技術を採用し、ノース-サウスを統合することで、1GB/sec以上の転送速度を得ることで解消できた。残りのボトルネックはメモリ帯域となっている。近年のソフトウェアでは大きなメモリ帯域を必要するものが出てきており、そうした要求に応えていくとDDRになる」と説明した。

 また、「市場の動向も大手ベンダーはDDRに傾いており、DDRのマザーボードも既に出てきている。今年のDDR SDRAMのシェアは約20%と予想され、DDRへの移行は既に始まっている」と述べた。


 さらに、SiS635のポジションを解説し、1,000ドル以上のハイパフォーマンスPC向けのチップセットであることをアピール、その後両チップセットの特徴を説明した。

SiS635のポジショニング
  635と735の違いはホストインターフェイスのみで、635がCeleron、Pentium IIIおよびTualatin(0.13μm版Pentium III)に対応、735がAthlonとDuronに対応する。

 そのほかの仕様は共通で、DDR SDRAM(PC2100/PC1600)と、SDRAM(PC133)に対応。PCIバスは6本、Ultra ATA 100/66/33、AGP 4Xモードに対応し、USB6ポートをサポートするほか、AMR/ACRまたはCNRスロットや100Base-TX対応Ethernetなどもサポートする。パッケージは677ピン Ball BGAで製造プロセスは0.18μm。


 またメモリについては、184ピンのDDR SDRAMスロット3本のほか、DDRへの移行用の構成として、184ピンのDDRスロット2本と168ピンのSDRAMスロット2本の構成、低価格PC市場向けにSDRAMスロット3本の3タイプのコンフィグレーションを用意するとしている。


SIS635のブロック図 SiS635 Reference Platform
3種類のメモリコンフィグレーションが用意されている

 同チップの特徴であるノース-サウス間の接続技術「Multi-Threaded I/O Link」についても解説された。Multi-Thereaded I/O Linkはそれぞれ133MHzの帯域を持つ8つのチャンネルを有しており、それらを管理し、従来のPCIバスの133MHzの約8倍の1GHz以上の帯域を確保するという。また、複数のデバイスからメモリへの同時アクセスが可能となるなどの利点もあるという。


Multi-Thereaded I/O Link解説図 他メーカのノース-サウス接続技術との比較

会場はSiS635マザーボードのデモが行なわれていた DDR SDRAMはエンジニアリングサンプル

□SiSのホームページ(英文)
http://www.sis.com.tw/
□ニュースリリース(英文)
http://www.sis.com.tw/news/sis635sis735.htm
□関連記事
【2000年12月12日】SiS、DDR対応のチップセットを発表
--Intel向け「SiS635」、AMD向け「SiS735」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001212/sis1.htm

(2001年1月16日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

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