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【読者タレコミ】
中国で、プレステ似のゲーム機とVCDプレーヤーを発見


 弊誌が10月5日に掲載した韓国電気街レポートで、「PlayStationそっくりのゲーム機PolyStationを発見したが、詳細を確認できなかった」と書いた。すると、PC Watchの読者で現在仕事で中国の珠海市に滞在されているサンチーさんから、「中国で見つけた」という情報が寄せられた。

 さらに、プレイステーション似のVCDプレーヤーや、中国の電脳事情もメールで教えていただくことができた。「こんな貴重な情報を編集部だけで楽しむだけではもったいない」。早速、サンチーさんにPC Watchへの掲載の許諾をお願いしたところ、快諾していただいたので、ここに掲載する。
(PC Watch編集部)

【ご注意】
今回紹介した製品に関するお問い合わせには、お答えいたしかねます。あらかじめご了承ください。
(PC Watch編集部)


PolyStation。コントローラは2つ付属。アタリ仕様のようだ
 現在、サンチーは仕事の都合上、中国の珠海市におります。なんと、こちらではPolyStationが売られています。あまりにもプレイステーションに似て(箱まで)いて、外箱には「沢山のゲームが付いてる」と書いてあります。中国製で価格は150元(2,000円程度)。

 外見はプレイステーションにそっくりなんですが、品質や質感は落ちます。また、プレイステーションならCD-ROMにあたる部分を開けると、ファミコンカセットの挿入口がぱっくりとあらわれます。結局中身はファミコンで、カセット(100in1が付属)を入れて遊びます。

広州歩歩高 BBK ELECTRONICS(http://www.gdbbk.com、つながったこと無し)の「AB011」というVCD再生機。570元(7,500円程度)。メーカーの保証付き。まがい品の多い中国にあってれっきとしたメーカー品 右側面にPLAYボタンなどが並んでる。ディスク部分は中が見えるような窓が付いている。まがい品と比べて再生画像は非常に良い。ちなみに、carraful珠海店(日本に進出しようとしているフランスのスーパー)でも、540元で売っていたが、売り切れていた
ディスク入り口とリモコン。前面には赤外線受光部とマイクジャックがある 説明書。ページ表示がなぜかアップル。
 中国、珠海市のパソコン電気街は、湾仔沙(わんざいさー)、吉大(じーだー)に電脳城として、秋葉原ラジオ会館のようなものが、3ビルほどあります。ハイエンドは少なく、ローエンドクラスが花盛りですが、規模も結構大きく、どんどん拡張していっています。香港からはフェリーで1時間で入国、また、マカオからは歩いて入国できる街です。

 VCD再生機は中国では非常にはやっていて、映画ソフトを見たり、カラオケソフトでカラオケしてるようです。ソフトは闇で映画VCD1本10元(約130円)、普通の店で20元(約260円)で売ってます。この価格ですので、みんな海賊版だと思います。

 闇のものはマカオ経由で中国珠海に入ってるものが多く、たまに摘発されたニュースが流れます。ちなみに、パソコンソフトも闇で売っており、CD1枚10元程度です(ソフトが2枚だと20元という計算)。こういう状況を見ていると「中国内で著作権を何とかしようとしても無理じゃないか」と言う気になります。

 VCD再生機は、電気店にてオーディオ、スピーカー、テレビと並んでメインで売られておりますが、まがい物がほとんどで、パナソニック、ソニーなど勝手な名前をつけられてたり、DVDというロゴを勝手につけられたもの(実はDVDは再生できない)などいろいろです。価格は安いもので200元程度(約2,500円)です。

 今回発見した、プレイステーション似のVCD再生機は中国内メーカー純正品で保証も付いており、価格も570元(約7,500円)と純正品の中では安価なクラスです。

 ちなみに中国のパソコン価格は、ハイクラスを除き日本とほとんど変わりません。Duron 600MHz、メモリ128MB、17インチディスプレイ、HDD30GB、SCSI、モデムカード込みのパソコンで7,000元強(10万円弱)でした。


左からPolyStation、プレイステーション、VCD。写真にはないがPolyStationにはプレステマークに似たマークがディスク蓋に付いている 上から、VCD、元祖プレイステーション、PolyStation。外見寸法は明らかに同じ。VCD再生機の色はメタリックで、結構高級感がある VCD、PolyStationは電源にACアダプタを使用する。重さはプレイステーション > VCD >PolyStation。PolyStationは異常に軽く中身はファミコン

 大半の日本人にとっては近くて遠い中国ですが、個人的には結構好きな国です。模倣や、品質が悪い、というのが中国製品のイメージですが、「二級の技術を安価で導入し、模倣しコストをかけずに商売する」というのが特徴のようです。これはこれで、意外とおもしろい方法論だと感じています。

 著作権や意匠問題により反発を感じられる方も多いとは思いますが、この中国がこの先どう変化していくのか……。隣国であり、アジア圏最大の国である中国の現状に、日本人も関心を持っていただければ、と思っています。

□関連記事
【10月5日】韓国電気街レポート ~ 花形CPUクーラーを発見 ~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001005/korea.htm


(2000年10月23日)

[Reported by サンチー]

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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp