ソニー、デスクトップPCのラインナップをフルモデルチェンジ |
【PCV-RX70KL5】 |
外形寸法は203×371×366mm(幅×奥行き×高さ)と高さが増えているものの、幅と奥行きはそれぞれ約20mm程度小さくなっている。なお、HMD-H200付属モデル以外には、新型スピーカーが付属する。
機能としての最大の強化点は、TV録画ソフト「Giga Pocket」がVer.4.0にバージョンアップしたこと。このバージョンでは「Giga Pocket Server」と、「PicoPlayer Ver4.0」を組み合わせて、サーバー/クライアントモデルを実現している。これにより、PicoPlayer Ver4.0をインストールしたクライアントPCから、ネットワーク経由でVAIO RXのビデオカプセルを再生できるほか、録画予約も可能となった。具体的にはiEPGに対応しているので、クライアントPCでインターネットTVガイドなどを使って予約情報を取得。それをGiga Pocket Serverに投入することができる(新規と削除のみ、変更は不可)。つまり、VAIO RXをビデオサーバーとして使い、一元的にビデオファイルを保管・管理利用できるようになった。
なお、Giga Pocketを搭載したマシンでは、PicoPlayerでMPEG-2のビデオカプセルを再生可能だが、Giga Pocket Ver.4.0からインストールしたPicoPlayerでは、ネットワーク再生はMEPG-1のみの対応となる。MPEG-2対応版については別途提供予定としている。
ハードウェアの基本仕様も、CPUやHDDをそれぞれ強化。また、PCV-RX70K、PCV-RX60KではビデオチップもGeForce2 MXに変更されているほか、PCV-RX70KではCD-R/RWドライブに加え、DVD-ROMドライブを搭載したデュアルドライブ構成となっている。
AV機能ではCATVにも対応しC13~C63を受信、録画可能(スクランブル放送は除く)となったほか、付属のリモコンをDVD再生に対応したものに変更。DVD-ROMドライブを搭載したPCV-RX70Kについては、DVDビデオの出力をMPEG-2デコーダから直接出力できるようになった。これにより、解像度などの設定を変更せずに、パソコンの画面を含まないDVDビデオ画面を、TV(ビデオモニタ)にフル表示可能。
PCV-RX70K | PCV-RX60K | PCV-RX50 | ||
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CPU | Pentium III 1.0B GHz | Pentium III 866MHz | Celeron 700MHz | |
チップセット | Intel 815 | Intel 810E | ||
メモリ(最大) | 128MB(512MB) | |||
ビデオチップ | GeForce2 MX 32MB(SDRAM) | GeForce2 MX 16MB(SDRAM) | Intel 810E | |
HDD | 60GB | 40GB | ||
CD-RW | 8/4/32倍速 | |||
DVD-ROM | 16倍速 | ― | ||
LAN | 10Base-T/100Base-TX | ― | ||
OS | Windows 2000 Professional | Windows Me | ||
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 203×371×366mm | |||
発売日 | 9月30日 | 9月30日 | 9月30日 | |
店頭予想価格 |
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備考 |
●液晶タブレットモデルも用意した液晶デスクトップ「VAIO LX」
【PCV-LX80/BPK】 | 【PCV-LX70/BPK】 |
液晶デスクトップのVIAO Lシリーズは、型番が「LX」と新しくなり筐体デザインも変更された。本体前面のカバーは、コネクタを使用する際の外観に配慮してスライド式を採用。外形寸法は107×370×280mm(幅×奥行き×高さ)と、従来より(約90×335mm×280mm)一回り大きい。しかし、キーボードについてはファンクションキーを小型にしたほか、テンキーとの間隔を狭め、プログラマブル・パワーキー(PPK)を右端に配置することで、奥行き、横幅を小さくしている。
液晶パネルは、角度を90度から25度まで調整可能。ほぼフラットな状態の25度まで倒すと、その下にキーボードをしまい込んで、マウス操作で「雑誌を読むようにWebページなどを閲覧する」という新しい使用スタイルを提案している。
従来どおり本体とディスプレイは1本のケーブルで接続するが、今回はさらにディスプレイの台座部にキーボードとマウス用コネクタ(いずれもPS/2)を装備。ディスプレイを中心とした、スッキリした配線ができるようになった。本体にはFDDを内蔵しておらずオプション(USB接続の外付けドライブ)となり、加えてシリアル、パラレルポートも省かれており、レガシーフリー化が推し進められている。その代わりに全モデルに10Base-T/100Base-TXポートを標準装備し、USBを5ポート(本体4、ディスプレイ1)、i.LINKを2ポート搭載する。
ハードウェア仕様としては、チップセットをSiS 630に変更。PCV-LX30/BPのみビデオメモリの割り当てが8MBとなっており、それ以外の3機種は16MBが割り当てられている。CPUは全機種Pentium IIIとなったほか、HDDも強化。CD-R/RW搭載モデルでは、4/4/20倍速から8/4/32倍速に高速化されている。しかし、従来は最下位モデルにDVD-ROMドライブが採用されていたが、今回は低価格を維持するためかCD-ROMを搭載している。また、音声認識ソフト「DragonSpeech Partner 4.05」は、最上位モデルのPCV-LX80/BPKのみへの添付となった
今回のモデルチェンジで最も特徴的なのは、フラグシップモデルの「PCV-LX80/BPK」だ。このモデルの液晶ディスプレイは、WACOMと共同開発した電磁誘導方式のタブレット機能を搭載。従来の液晶PCなどで採用されているタッチパネルとは異なり、256段階の筆圧認識、読み取り精度±0.5mmなどタブレットとしても本格的な性能を備えている。コンシューマ製品で、1,024×768ドットの15インチ液晶に、本格的なタブレット機能を装備した製品は今までになかった。
この機能を活かすため、PhotoShop 5.0 LEや、Painter 6といった筆圧対応ソフトがバンドルされるほか、同社独自の筆圧対応の落書きソフト「PictureToy」や、3Dお絵かきソフト「ぽっぷあっぷスケッチ」も同梱される。
また、MEPG-2エンコードカードを搭載したTV録画モデル「PCV-LX50G」では、液晶ディスプレイに新たに広視野角Super ISP方式パネルを採用している。
PCV-LX80/BPK | PCV-LX70/BPK | PCV-LX30/BP | PCV-LX50G | |
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CPU | Pentium III 866MHz | Pentium III 800MHz | Celeron 700MHz | Pentium III 733MHz |
チップセット | SiS 630 | |||
メモリ(最大) | 128MB(512MB) | 64MB(512MB) | 128MB(512MB) | |
HDD | 40GB | 30GB | 40GB | |
メモリースティック | 1 | |||
CD/DVD | CD-RW(8/4/32) | 40倍速CD-ROM | CD-RW(8/4/32) | |
MPEG-2 エンコーダカード | ― | 搭載 | ||
ディスプレイ | 15インチTFT ペンタブレット液晶 1,024×768ドット (PCVA-15TXSA1) | 15インチTFT液晶 1,280×960ドット (PCVA-15QA1) | 15インチTFT液晶 1,024×768ドット (PCVA-15XA1) | 15インチTFT液晶 1,024×768ドット (PCVA-15XSA1) |
OS | Windows 2000 Professional | Windows Me | ||
Officeアプリ | Office 2000 Personal | ― | ||
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 107×370×280mm | |||
発売日 | 9月30日 | 9月30日 | 9月30日 | 9月30日 |
店頭予想価格 | 35万円 | 28万円 | 21万円 | 25万円 |
●MD搭載VAIO MXに、TV録画モデルがついに登場
【PCV-MX3GKV7】 |
筐体は従来と同じだが、ハードウェア仕様はCPUが強化されたほか、チップセットもIntel 815に変更された。また、ビデオカードも「RIVA TNT 2 Pro」から、GeForce2 MXとなり、10Base-T/100Base-TXポートを標準で装備するなど、内部構造は大幅に改良されている。
なお、今回は既存ユーザーには買いやすい、ディスプレイが付属しない単体のモデルも用意されている。
PCV-MX3GK | PCV-MX3K | |
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CPU | Pentium III 866MHz | Pentium III 800MHz |
チップセット | Intel 815 | |
メモリ(最大) | 128MB(512MB) | 64MB(512MB) |
ビデオチップ | GeForce2 MX 16MB | |
HDD | 40GB | 30GB |
DVD-ROM | 16倍速 | |
MPEG-2 エンコーダカード | 搭載 | ― |
OS | Windows 2000 Professional |
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外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 188×374×355mm | |
発売日 | 9月30日 | 9月30日 |
店頭予想価格 |
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備考 |
●エントリーデスクトップPC「VAIO J」に17インチCRTセットモデル
【PCV-J12V7】 | 【PCV-J12V5】 |
それ以外の仕様では、CPUがCeleron 600MHzから700MHzに、HDDが30GBに強化されている。また、今回から従来の15インチCRTディスプレイセットモデルに加え、17インチCRTディスプレイ「HMD-A200/V」のセットモデルが追加された。
PCV-J12 | |
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CPU | Celeron 700MHz |
チップセット | Intel 810 |
メモリ(最大) | 64MB(512MB) |
HDD | 30GB |
CD-R/RW | 8/4/32倍速 |
OS | Windows Me |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 170×366×306mm |
発売日 | 9月23日 |
店頭予想価格 |
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備考 |
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0908A/
□「PCV-RXシリーズ」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-RX70K/
□「PCV-LXシリーズ」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-LX80/
□「PCV-MXシリーズ」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-MX3GK/
□「PCV-J12シリーズ」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-J12V7/
□関連記事
【5月16日】ソニー、TV録画機能搭載VAIO Lなどデスクトップのラインナップを一新
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000516/sony2.htm
【7月24日】ソニー、バイオJにCD-RWモデルを追加
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000724/sony.htm
(2000年9月8日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]
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