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ソニー、デスクトップPCのラインナップをフルモデルチェンジ
―15インチタブレット液晶モデルが登場など

9月23日より順次発売

価格:オープンプライス

連絡先:VAIOカタログセンター
    Tel.03-5454-0700

 ソニー株式会社は、デスクトップPCをフルモデルチェンジしラインナップを一新。4シリーズ20モデルを発表した。「VAIO J12」のみ9月23日から、それ以外のモデルは9月30日に発売され、価格は全てオープンプライスとなっている。

 今回のモデルチェンジで、TV録画パソコン「VAIO RX」は筐体の変更、液晶デスクトップ「VAIO LX」では15インチタブレット液晶モデルをラインナップ、MD搭載「VAIO MX」にTV録画モデルを追加など、非常に見所が多い。

 また、前回のモデルチェンジ時には、デスクトップではVAIO RにのみWindows 2000モデルを用意したが、今回は「VAIO J」を除く全シリーズにWindows 2000モデルをラインナップ。さらに、Windows 2000モデル以外には、全てWindows Meを搭載しており、同社が積極的に新OSに取り組んでいることがうかがえる。


●MPEG-2エンコーダカード搭載TV録画パソコン「VAIO RX」

【PCV-RX70KL5】
 筐体を角張ったデザインに変更。本体中央に青色LED(サスペンド時には橙色に点灯)を採用した電源ボタンを設けるなど、凝ったデザインとなっている。さらに、メンテナンス性も重視されており、ドライバを使わずに分解可能だ。

 外形寸法は203×371×366mm(幅×奥行き×高さ)と高さが増えているものの、幅と奥行きはそれぞれ約20mm程度小さくなっている。なお、HMD-H200付属モデル以外には、新型スピーカーが付属する。

 機能としての最大の強化点は、TV録画ソフト「Giga Pocket」がVer.4.0にバージョンアップしたこと。このバージョンでは「Giga Pocket Server」と、「PicoPlayer Ver4.0」を組み合わせて、サーバー/クライアントモデルを実現している。これにより、PicoPlayer Ver4.0をインストールしたクライアントPCから、ネットワーク経由でVAIO RXのビデオカプセルを再生できるほか、録画予約も可能となった。具体的にはiEPGに対応しているので、クライアントPCでインターネットTVガイドなどを使って予約情報を取得。それをGiga Pocket Serverに投入することができる(新規と削除のみ、変更は不可)。つまり、VAIO RXをビデオサーバーとして使い、一元的にビデオファイルを保管・管理利用できるようになった。

 なお、Giga Pocketを搭載したマシンでは、PicoPlayerでMPEG-2のビデオカプセルを再生可能だが、Giga Pocket Ver.4.0からインストールしたPicoPlayerでは、ネットワーク再生はMEPG-1のみの対応となる。MPEG-2対応版については別途提供予定としている。

 ハードウェアの基本仕様も、CPUやHDDをそれぞれ強化。また、PCV-RX70K、PCV-RX60KではビデオチップもGeForce2 MXに変更されているほか、PCV-RX70KではCD-R/RWドライブに加え、DVD-ROMドライブを搭載したデュアルドライブ構成となっている。

 AV機能ではCATVにも対応しC13~C63を受信、録画可能(スクランブル放送は除く)となったほか、付属のリモコンをDVD再生に対応したものに変更。DVD-ROMドライブを搭載したPCV-RX70Kについては、DVDビデオの出力をMPEG-2デコーダから直接出力できるようになった。これにより、解像度などの設定を変更せずに、パソコンの画面を含まないDVDビデオ画面を、TV(ビデオモニタ)にフル表示可能。


PCV-RX70KPCV-RX60KPCV-RX50
CPUPentium III 1.0B GHzPentium III 866MHzCeleron 700MHz
チップセットIntel 815Intel 810E
メモリ(最大)128MB(512MB)
ビデオチップGeForce2 MX
32MB(SDRAM)
GeForce2 MX
16MB(SDRAM)
Intel 810E
HDD60GB40GB
CD-RW8/4/32倍速
DVD-ROM16倍速
LAN10Base-T/100Base-TX
OSWindows 2000
Professional
Windows Me
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
203×371×366mm
発売日9月30日9月30日9月30日
店頭予想価格
  • PCV-RX70KL5 47万円
  • PCV-RX70KT7 43万円
  • PCV-RX70K(単体) 35万円
  • PCV-RX60KL5 37万円
  • PCV-RX60KT7 33万円
  • PCV-RX60KV7 30万円
  • PCV-RX60K(単体) 25万円
  • PCV-RX50T7 25万円
  • PCV-RX50V7 21万円
  • 備考
  • T7 17インチTVディスプレイ(HMD-H200/V)付属
  • V7 17インチCRTディスプレイ(CPD-E200/L)付属
  • L5 15インチTFT液晶ディスプレイ(PCVA-15XD2)付属

  • ●液晶タブレットモデルも用意した液晶デスクトップ「VAIO LX」

    【PCV-LX80/BPK】 【PCV-LX70/BPK】

     液晶デスクトップのVIAO Lシリーズは、型番が「LX」と新しくなり筐体デザインも変更された。本体前面のカバーは、コネクタを使用する際の外観に配慮してスライド式を採用。外形寸法は107×370×280mm(幅×奥行き×高さ)と、従来より(約90×335mm×280mm)一回り大きい。しかし、キーボードについてはファンクションキーを小型にしたほか、テンキーとの間隔を狭め、プログラマブル・パワーキー(PPK)を右端に配置することで、奥行き、横幅を小さくしている。

     液晶パネルは、角度を90度から25度まで調整可能。ほぼフラットな状態の25度まで倒すと、その下にキーボードをしまい込んで、マウス操作で「雑誌を読むようにWebページなどを閲覧する」という新しい使用スタイルを提案している。

     従来どおり本体とディスプレイは1本のケーブルで接続するが、今回はさらにディスプレイの台座部にキーボードとマウス用コネクタ(いずれもPS/2)を装備。ディスプレイを中心とした、スッキリした配線ができるようになった。本体にはFDDを内蔵しておらずオプション(USB接続の外付けドライブ)となり、加えてシリアル、パラレルポートも省かれており、レガシーフリー化が推し進められている。その代わりに全モデルに10Base-T/100Base-TXポートを標準装備し、USBを5ポート(本体4、ディスプレイ1)、i.LINKを2ポート搭載する。

     ハードウェア仕様としては、チップセットをSiS 630に変更。PCV-LX30/BPのみビデオメモリの割り当てが8MBとなっており、それ以外の3機種は16MBが割り当てられている。CPUは全機種Pentium IIIとなったほか、HDDも強化。CD-R/RW搭載モデルでは、4/4/20倍速から8/4/32倍速に高速化されている。しかし、従来は最下位モデルにDVD-ROMドライブが採用されていたが、今回は低価格を維持するためかCD-ROMを搭載している。また、音声認識ソフト「DragonSpeech Partner 4.05」は、最上位モデルのPCV-LX80/BPKのみへの添付となった

     今回のモデルチェンジで最も特徴的なのは、フラグシップモデルの「PCV-LX80/BPK」だ。このモデルの液晶ディスプレイは、WACOMと共同開発した電磁誘導方式のタブレット機能を搭載。従来の液晶PCなどで採用されているタッチパネルとは異なり、256段階の筆圧認識、読み取り精度±0.5mmなどタブレットとしても本格的な性能を備えている。コンシューマ製品で、1,024×768ドットの15インチ液晶に、本格的なタブレット機能を装備した製品は今までになかった。

     この機能を活かすため、PhotoShop 5.0 LEや、Painter 6といった筆圧対応ソフトがバンドルされるほか、同社独自の筆圧対応の落書きソフト「PictureToy」や、3Dお絵かきソフト「ぽっぷあっぷスケッチ」も同梱される。

     また、MEPG-2エンコードカードを搭載したTV録画モデル「PCV-LX50G」では、液晶ディスプレイに新たに広視野角Super ISP方式パネルを採用している。

    PCV-LX80/BPKPCV-LX70/BPKPCV-LX30/BPPCV-LX50G
    CPUPentium III 866MHzPentium III 800MHzCeleron 700MHzPentium III 733MHz
    チップセットSiS 630
    メモリ(最大)128MB(512MB)64MB(512MB)128MB(512MB)
    HDD40GB30GB40GB
    メモリースティック1
    CD/DVDCD-RW(8/4/32)40倍速CD-ROMCD-RW(8/4/32)
    MPEG-2
    エンコーダカード
    搭載
    ディスプレイ15インチTFT
    ペンタブレット液晶
    1,024×768ドット
    (PCVA-15TXSA1)
    15インチTFT液晶
    1,280×960ドット
    (PCVA-15QA1)
    15インチTFT液晶
    1,024×768ドット
    (PCVA-15XA1)
    15インチTFT液晶
    1,024×768ドット
    (PCVA-15XSA1)
    OSWindows 2000
    Professional
    Windows Me
    OfficeアプリOffice 2000
    Personal
    外形寸法
    (幅×奥行き×高さ)
    107×370×280mm
    発売日9月30日9月30日9月30日9月30日
    店頭予想価格 35万円 28万円 21万円 25万円



    ●MD搭載VAIO MXに、TV録画モデルがついに登場

    【PCV-MX3GKV7】
     音楽MD搭載「VAIO MX」に、VAIO RXと同じMPEG-2エンコーダカードを搭載したモデル「PCV-MX3GK」をラインナップ。MD、CD、DVDビデオ再生、TV録画・再生とAV機能を網羅したマシンとなった。

     筐体は従来と同じだが、ハードウェア仕様はCPUが強化されたほか、チップセットもIntel 815に変更された。また、ビデオカードも「RIVA TNT 2 Pro」から、GeForce2 MXとなり、10Base-T/100Base-TXポートを標準で装備するなど、内部構造は大幅に改良されている。

     なお、今回は既存ユーザーには買いやすい、ディスプレイが付属しない単体のモデルも用意されている。


    PCV-MX3GKPCV-MX3K
    CPUPentium III 866MHzPentium III 800MHz
    チップセットIntel 815
    メモリ(最大)128MB(512MB)64MB(512MB)
    ビデオチップGeForce2 MX 16MB
    HDD40GB30GB
    DVD-ROM16倍速
    MPEG-2
    エンコーダカード
    搭載
    OSWindows 2000
    Professional
    外形寸法
    (幅×奥行き×高さ)
    188×374×355mm
    発売日9月30日9月30日
    店頭予想価格
  • PCV-MX3GKL5 36万円
  • PCV-MX3GKV7 30万円
  • PCV-MX3GK(単体) 26万円
  • PCV-MX3KV7 25万円
  • PCV-MX3K(単体) 21万円
  • 備考
  • V7 17インチCRTディスプレイ(CPD-E200/L)付属
  • L5 15インチTFT液晶ディスプレイ(PCVA-15XD2)付属

  • ●エントリーデスクトップPC「VAIO J」に17インチCRTセットモデル

    【PCV-J12V7】 【PCV-J12V5】
     エントリーデスクトップPC「VAIO J」に、8/4/32倍速のCD-R/RWドライブを標準搭載。しかし、店頭予想価格は、従来のCD-ROMモデルと同程度と見込まれ、お買い得感が強いモデルとなっている。

     それ以外の仕様では、CPUがCeleron 600MHzから700MHzに、HDDが30GBに強化されている。また、今回から従来の15インチCRTディスプレイセットモデルに加え、17インチCRTディスプレイ「HMD-A200/V」のセットモデルが追加された。


    PCV-J12
    CPUCeleron 700MHz
    チップセットIntel 810
    メモリ(最大)64MB(512MB)
    HDD30GB
    CD-R/RW8/4/32倍速
    OSWindows Me
    外形寸法
    (幅×奥行き×高さ)
    170×366×306mm
    発売日9月23日
    店頭予想価格
  • PCV-J12V7 15万円
  • PCV-J12V5 13万円
  • 備考
  • V7 17インチCRTディスプレイ(HMD-A200/V)付属
  • V5 15インチCRTディスプレイ(HMD-A100/L)付属
  • □ソニーのホームページ
    http://www.sony.co.jp/
    □ニュースリリース
    http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0908A/
    □「PCV-RXシリーズ」の製品情報
    http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-RX70K/
    □「PCV-LXシリーズ」の製品情報
    http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-LX80/
    □「PCV-MXシリーズ」の製品情報
    http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-MX3GK/
    □「PCV-J12シリーズ」の製品情報
    http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-J12V7/
    □関連記事
    【5月16日】ソニー、TV録画機能搭載VAIO Lなどデスクトップのラインナップを一新
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000516/sony2.htm
    【7月24日】ソニー、バイオJにCD-RWモデルを追加
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000724/sony.htm

    (2000年9月8日)

    [Reported by furukawa@impress.co.jp]

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