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ソニー、半額以下の24インチワイドCRTディスプレイの新モデル

7月20日発売

価格:オープンプライス

連絡先:ソニーお客様ご相談センター
     Tel.03-5448-3311


 ソニー株式会社は、約2年半ぶりに24インチワイドCRTディスプレイをモデルチェンジした。新モデルは「GDM-FW900」で24インチワイドFDトリニトロン管を採用、7月20日から発売される。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は35万円程度と見込まれる。

【CRT外面カーブの比較】
 従来モデル「GDM-W900」は'96年10月に発表され、当時の標準価格は80万円。最近では、発売から時間が経過したこともあり50万円程度で販売されていたが、それと比較してもGDM-FW900の店頭予想価格はかなり安い。また、仕様も最大解像度が2,304×1,440ドット(GDM-W900では1,920×1,200ドット)に引き上げられたほか、ブラウン管の水平方向の管面曲率が50,000mm(同1,440mm)となり、「ほとんど完全に近い平面」(同社)となっている。さらに、MALS(スポット補正レンズシステム)、EFEAL(拡張大口径レンズ)、L-SAGIC(省電力小孔径電極+高密度カソード)などの技術を電子銃に採用することで、AGピッチも0.23~0.27mm(同0.25~0.28mm)に高精細化されている。

 なお、最大解像度が2,304×1,440ドットに対応したビデオカードは、現在のところ発売されていないが、ソニーによれば、アイ・オー・データから近日に発売が予定されているほか、その他のメーカーもサポートを検討中としている。

 GDM-FW900に採用しているブラウン管のアスペクト比は、従来モデルと同様の16:10。16:9のムービーを作成する際にも余裕のある作業が可能としている。また、表示面積は474×296mmとA3サイズより一回り大きく、A3横のドキュメントをフルに表示しても、ワークエリアが確保できる。なお、4:3の入力については、左右に引き伸ばされず中央に表示される。

 今回、大幅に値下げされた理由について、ソニーでは「21インチディスプレイとの価格差を縮めるため」としている。実際CRTディスプレイが全体的に低価格化しており、19インチCRTディスプレイも5万円台で購入できるようになっている。また、アップルが表示面積ではCRTの24インチに匹敵する22インチワイド液晶ディスプレイ「Cinema Display」を498,000円で販売するなど、従来モデルの価格設定が時流にあわなくっていった。既に24インチワイドCRTディスプレイを、“特殊”な製品と位置付けることが難しくなったといえるだろう。

【主な仕様】

  • AG ピッチ:0.23~0.27mm
  • 表面処理:ハイコントラストARコーティング
  • 最大解像度(リフレッシュレート):2,304×1,440ドット(80Hz)
  • 推奨最大解像度(リフレッシュレート):1,920×1,200ドット(85Hz)
  • 表示画面サイズ:約474×296mm
  • 水平走査周波数:30~121kHz
  • 垂直走査周波数:48~160Hz
  • 入力端子:D-Sub15ピン、5BNC
  • 消費電力:約170W(通常時)
  • 外形寸法(幅×奥行き×高さ):約571.5×522.5×500mm
  • 質量:約42kg
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□「GDM-FW900」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/Peripheral/Display/CRT/GDM-FW900/index.html
□関連記事
【'96年10月3日】ソニー、アスペクト比16:10の24型ワイドディスプレイ発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/961003/sonycrt.htm

(2000年7月5日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]

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