|
東芝、中間期決算は大幅赤字縮小
|
島上清明 副社長 |
10月25日 発表
株式会社東芝は25日、2002年度中間期(4月1日~9月30日)の決算を発表した。連結売上高は前年度比微増の2兆6,350億円、営業損益は28億7,400万円の黒字となった。純損益はマイナス264億円と赤字決算だが、赤字額は1,231億円の前年度と比較して967億円減と大幅に縮小された。
部門別の内訳を見ると、情報・通信システムや社会システムの営業損益は100億円を越す赤字で、重電システムや家庭電器は黒字ながらも大幅な減益となった。
一方、PCや映像機器などデジタルメディア部門と、民生AV機器/デジタルカメラ/携帯電話向け半導体および液晶などの電子デバイス部門は、前年度大幅な赤字で同社決算の足を引っ張る要因となっていたものが、一転大幅な増収増益。今年度の赤字減少を牽引する形となった。
電子デバイス部門の総売上高は前年度比17%増の6,416億円で、営業損益は50億円の黒字で前年度比986億円増を果たした。
同社は2002年4月にDRAM関連製造設備を米Micron Technologyに売却、汎用DRAM事業から撤退。これによりメモリ事業は減収となったが、カメラ付き携帯電話向けNAND型フラッシュメモリの販売が好調に推移したことで、7~9月期から黒字に転向した。またデジタルカメラなど向けの低温ポリシリコン液晶ディスプレイ、ゲーム用LSI、CMOSセンサーなども増収増益となった。
次に好調だったデジタルメディア部門は、総売上高が前年度比18%増の7,956億円、営業損益は同145億円増の34億円の黒字となった。PC関連については、国内市場や企業向け製品は低迷が続くが、北米での個人向けリテール商品が好調。米国での出荷台数は63%のプラスとなった。
北米でのPC好調の要因について、同社副社長の島上清明氏は「コンシューマ市場が伸びている中、その市場に合わせた競争力の高い製品をタイムリーに投入できたため」と分析。「下期は画像処理機能やワイヤレス通信機能を高めたノートPCを投入し、2桁増を図る」との見通しを述べた。
今年度通期としては、全体総売上高5兆6,500億円(前年度比5%増)、営業損益1,300億円(同2,436億円増)を見込む。
□東芝のホームページ
(10月25日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.toshiba.co.jp/
□平成14年度中間決算
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/er200210/japanese/index_j.htm
□関連記事
【4月25日】東芝、2001年度は2,540億円の赤字
~PCと半導体で大幅損失
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0425/toshiba.htm
【2001年12月18日】東芝、汎用DRAM事業から撤退
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011218/toshiba.htm
(2002年10月25日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]
|