シャープ、2D/3D表示両対応の液晶ディスプレイ
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2D/3D表示両対応のTFT液晶ディスプレイ。グラフが立体表示されている様子 |
9月27日発表
2D表示と3D表示を切り替えられるのが最大の特徴。左右の視差を利用した「視差バリア方式」を採用しており、3D表示時も3Dメガネなど専用の機器を必要としない。
通常のTFT液晶に、独自開発の「2D/3Dスイッチ液晶」を組み合わせた構成になっている。「マイクロ光学視差バリア」を使用し、左右の目それぞれに異なる光が届くように調整することで立体視が可能となる。なお3D表示時の解像度は、2D表示時の半分となる。
モバイル液晶事業本部本部長 片山幹雄氏 |
当初は15/8/4インチ程度の液晶ディスプレイから出荷し始めるが、今後はPDAや電子手帳、携帯電話向けの小型液晶や、CAD/CAM、液晶テレビ、ゲーム機、店頭販売用のディスプレイなど、幅広い分野に展開していくという。
さらに3D液晶市場開拓の一環として、コンソーシアムの発足を働きかけるとし、賛同企業としてマイクロソフト、富士写真フイルム、東芝、ソニー、三洋電機、コダック、オリンパス光学工業など13社を挙げた。
3D表示の仕組み。「マイクロ光学視差バリア」を使用し、左右それぞれの目に異なる光を送ることで視差による立体映像を生成する | コンソーシアム発足に賛同する企業13社 |
発表会場では、実際に3D液晶を搭載したTFTディスプレイを展示してのデモが行なわれた。
電子手帳やパチンコ台に実装された小型タイプのものや、ゲーム機に組み込まれたものなど、様々なものが用意された。
なお3D表示が可能な距離は70cm前後となっており、今後は3D表示可能な距離を伸ばすことや、視野角を広くすることも検討しているという。
液晶下部には、正常に3D表示ができる位置を示すインジケータが備えられている。インジケータが赤く表示される角度/距離では3Dでは見られない仕組みになっている。インジケータが黒く表示されれば、液晶に表示されたキャラクターが立体に見えるのだが、会場ではどれだけ頑張っても「3Dに見えない」と悪戦苦闘する人もいた。
(2002年9月27日)
[Reported by yosida-s@impress.co.jp]
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