RAMBUS Developers Forum Taipeiレポート

SiSがRDRAMへの積極的な取り組みをアピール
~1.20GHz/1.33GHz RDRAMへの対応も表明

7月31日(現地時間)開催
会場:台北凱悦大飯店(Grand Hyatt Taipei)



 SiS(Silicon Integrated Systems)は31日(現地時間)、台湾台北凱悦大飯店(Grand Hyatt Taipei)で開催された、「RAMBUS Developers Forum Taipei(以下、RDF Taipei)」において、同社初のDirect RDRAM対応チップセット「SiS R658」を発表した。また、同日行なわれたプレスカンファレンスでは、今後のロードマップ展開についても語られた。

基調講演でSiSR658を発表するAlex Wu氏(Sr. Marketing Director)

 SiS R658は、PC800とPC1066をサポートするDual Channel DRDRAM対応のハイパフォーマンスデスクトップ&ワークステーション向けチップセット。RDF Taipeiの基調講演に登場した同社Senior Marketing DirectorのAlex Wu氏は、「当社は自社Fabを立ち上げた'99年以降、ローエンド主体の製品展開からフルラインナップ構築へと製品戦略を変更した」

 「SiS 645DX、SiS 746DXなど、最新のメモリ技術に対応したハイパフォーマンスな製品群を拡充することで、バリューからメインストリーム、そしてパフォーマンスセグメントへと、ラインナップを拡充してきた。そして、今回のR658のリリースによって、当初の目的であったハイパフォーマンス&ワークステーションエリアを含めたデスクトップPC全域をカバーするラインナップを構築できることになった」と、同チップセット開発の背景を説明した。

 続いて、同社Sr. Technical Marketing Manager, Integrated Product DivisionのNelson Lee氏が、R658の機能を紹介。「単にPC1066を正式にサポートしているだけでなく、South BridgeにSiS963を組み合わせることで、USB 2.0やIEEE 1394、Ultra ATA/133、AGP 8Xなど、機能面でもIntel 850Eチップセットよりも優れた“Best RDRAM Chipset”に仕上がった」とアピール。

R658のブロックダイアグラム。PC1066やRIMM4200を正式サポートし、FSB 533MHzのPentium 4とマッチする4.2GB/Secのメモリ帯域を実現している

 「しかも、R658は16bit RIMMを使ったDual Channel構成だけでなく、Single Channel環境も構築でき、用途に応じてフレキシブルなハードウェア設計ができる」と紹介。さらに、「32bit RIMMを使えば、ハイパフォーマンスなSmall Form Factor PCを作ることもできる」、とプラットフォームに応じて柔軟な対応ができることをアピールした。

 また、メモリのサポート状況については、Intel 850EがサポートしていないtRAC-45(45ns)のPC800やtRAC-35(35ns)のPC1066など、より低価格なRIMMもサポート。加えて、今後登場予定のtRAC-30のPC1066や256Mbit/512Mbitチップにも対応するなど、RAMBUS製造メーカーのメモリロードマップを強力にサポートしていくことを表明した。

 このRDF Taipeiにおける基調講演を受けて行なわれた記者発表会では、RAMBUSのSr. Vice President, Worldwide MarketingのSteve Tobak氏は、“RAMBUS-SiS Partnership”と題して今後のRAMBUSのロードマップにおいて、SiSが重要な役割を果たしていくと紹介。

 これを受けてSiSのAlex Wu氏は、既報のとおり、DRDRAMのバンク数を32バンクから4バンクに少なくすることで、低価格化を実現する“4i(4 Independent bank)”をサポートするほか、将来的には1.20GHzや1.33GHzをサポートしたR658ベースの製品も投入していくことを表明。Intelに代わってRDRAM市場を牽引していく構えだ。

SiSR658は、16bit RIMMによるDual Channel構成だけでなくSingle Channel構成にも対応。さらに、32bit RIMMもサポートする Intel 850で対応していたtRAC-40のPC800など、Intel 850Eでは未対応のメモリチップもサポート。現行のDRDRAM全域をカバーする。将来的には1.20GHzや1.33GHzといった高速メモリにも対応するという

□RDF Taipeiのホームページ(英文)
http://www.rambus.com.tw/company/rdf2002.html
□SiSのホームページ(英文)
http://www.sis.com/
□RAMBUSのホームページ(英文)
http://www.rambus.com/
□関連記事
【7月31日】SiS、PC1066をサポートしたチップセット「SISR658」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0731/sis.htm
【7月31日】【Hothot!】サードパーティ初のDRDRAM対応チップセット「SiS R658」登場
~PC1066、AGP 8X、USB 2.0をサポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0731/hotrev172.htm

(2002年8月1日)

[Reported by DOS/V POWER REPORT]

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