HP、コンパックの日本法人統合は11月!?
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コンパックコンピュータ 樋口泰行取締役 |
7月25日 発表
ヒューレット・パッカードとコンパックコンピュータの日本法人の正式合併が、今年11月になる予定であることが、幹部の発言から明らかになった。
これは、7月25日に行われた両社のIA32サーバーの製品統合に関する記者会見で、コンパックコンピュータの樋口泰行取締役が挨拶のなかで言及したもの。
広報担当者が慌てて樋口取締役に耳打ちし、「正式にはリリース文書で通達します」と言い直したものの、参加した約30人の記者は、取材ノートにしっかりとメモしたあと。思わぬ形で、合併時期が明らかになった格好だ。
日本法人の正式合併を前に、8月1日付けで、まずは両社の営業部門の統合を図る予定であり、両社では、このタイミングにあわせて、日本法人の合併時期、基本的な組織体制などをニュースリリースとして発表する計画だった模様だ。
営業部門の統合については、日本ヒューレット・パッカードの市ヶ谷部隊と、コンパックコンピュータの天王洲部隊の統合という形になるが、組織体制は統合するものの、物理的には、1カ所に集中させるのではなく、製品や市場ターゲットごとに拠点を分散させることになりそうだ。
6,000人規模の企業となるだけに、むやみに大がかりな引っ越しをするのでは余計なコストがかかるという点も、考慮する考えのようだ。
また、両社のネット販売サイト、日本HPの「hp store」とコンパックの「ダイレクトプラス」の統合も、8月以降に行われることになる。
一方、営業部門の統合に伴うパートナー戦略については、「すぐにパートナー戦略を見直すというのではなく、徐々に時間をかけて、統合する形になるだろう」(樋口取締役)と段階的なパートナー戦略の見直しをすすめる姿勢を明らかにした。
合併後の新人事などについては、11月の段階で明らかになる公算が強いが、今年11月の合併に向けて、上層部では、着々と準備がすすんでいる模様だ。
新生・日本ヒューレット・パッカードは、11月の離陸に向けて、いよいよカウントダウンに入ったといえる。
IAサーバーはhp ProLiantに統合 |
なお、説明会では、新生HPのIAサーバーシリーズが「hp ProLiant」に統合することが解説され、そのサポート体制なども発表された。コンパックのProLiantブランドが、新生HPに引き継がれる。樋口取締役は「赤いProLiantから、青いhp ProLiantとなる」と表現した。
今後発売される新製品は全て「hp ProLiant」ブランドで登場し、既存の製品の「hp ProLiant」への移行時期については「今秋、10月以降」としている。
HPのIA-32サーバーはhp Server tc2100/2110がIAサーバー製品のローエンドと位置づけられるほかは、今後数カ月中に販売完了するという。なお、販売完了となる製品の保守期間は5年間で、それらの製品のオプションやアップグレード、周辺機器の販売は2003年夏まで続けられる。また、コールセンターのサポートも引き続き継続するという。
製品のサポートは継続 | 新生HPのIAサーバーラインナップ | ローエンドモデル「hp Server tc2100/2110」のみHP製品が存続 |
ProLiant ML530G2 | ローエンドサーバー「hp Server tc2100/2110」 |
□日本HPのホームページ
http://welcome.hp.com/country/jp/jpn/welcome2.htm
□ニュースリリース(HP)
http://www.jpn.hp.com/companyinfo/pressrelease/fy2002/bco107proliant.htm
□ニュースリリース(コンパック)
http://www.compaq.co.jp/press/press850.html
□関連記事
【5月8日】HP、合併後の製品ロードマップを発表
~iPAQ生き残り、Jornadaは今年度限り
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0508/hp2.htm
(2002年7月25日)
[Reported by 大河原克行/Photo by usuda@impress.co.jp]
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