アップル、日本語版Mac OS X 10.2の詳細を解説 |
日本語環境の進化 |
アップルコンピュータ株式会社は19日、都内にて報道関係者向けにMac OS X 10.2に関するブリーフィングを行なった。その中で、日本語版Mac OS X 10.2の新機能などについて一部の仕様が公開された。
●日本語環境にローカライズ
「インターネット接続」や「DVDプレーヤ」など、日本語表記に対応。初期設定では、「iChat」や「iMovie」といった、一部のアプリケーションは英語表記になっている |
また、ターミナルもローカライズが施され、日本語の表示および入力に対応した。なお、ターミナル上ではローカライズされたファイル名などではなく、英語名で表示される。
そのほか、アンチエイリアス機能がユーザー側で設定可能になった。4段階の設定が用意され、「CRTに最適」や「フラットパネル(液晶)に最適」などが選択できる。日本語環境でも動作する。
ターミナルが日本語表示/入力に対応。なおファイルやディレクトリなどは英語名で表示される | アンチエイリアス機能は日本語にも適用される。設定は4段階でCRTに最適な設定や、フラットパネル(液晶)に最適など、環境に合わせて設定できる |
●強化された日本語入力
日本語入力ソフトの「ことえり」も強化されている。入力した文章や単語の履歴を監視し、似たような文章を入力した際に、最適な変換を行なう「文脈学習機能」や、登録用語数が21万語から24万語に増えたことなどによる変換効率の向上が図られている。
読めない文字を、その文字に含まれる部品を使って漢字検索を行なう機能などが追加された。口語入力機能も強化され、大阪弁がサポートされた。なお、大阪弁入力の際も、入力モードの切り替えなどを必要としない「モードレス仕様」となっている。
また、文字パレットが「ことえり」から分離された。これにより、文字入力可能なMac OS X上で動作するすべてのアプリケーションで文字パレットが利用可能となった。
そのほか、変換時の候補リストに簡単な用例の表示や、入力モードを表わすアイコンの表示機能、句点や句読点入力時の自動変換機能(切り替え可能)などが追加されている。なお機能追加による「ことえり」のバージョン変更はなく、表記は現行と同じ「ことえり3」になるという。
キーボード配列の設定ダイアログ。もちろん“ことえり”も選択可能。文字パレットの使用有無もこちらで設定 | “ことえり”から分離され、機能が強化された「文字パレット」。分離されたことによって、文字入力可能なすべてのMac OS X上のアプリケーションで利用可能になった | 入力モードを表わすアイコンが表示可能になった。写真は日本語入力モード |
町名や村名など、3段階目までのすべての住所が登録されている。上記写真は住所のなかに“なかぐん”が入っている住所の変換だが、それぞれ正しく変換されている様子 | 口語表現として大阪弁をサポート。前後の文脈を考慮して最適な変換を行なう。“~”が含まれた文章も正常に認識。上記文章はすべて一発で変換していた | 変換時の候補リストに簡単な用例を表示するようになった |
読めない文字があった場合に、文字の部品から漢字を検索する機能を搭載。これは“櫻”を検索するために、“木”、“貝”、“女”の文字を指定しているところ | 範囲指定した状態で“部品の共通な漢字を検索”を選択すると…… | 検索結果を変換する。候補を選択することも可能 |
(2002年7月19日)
[Reported by yosida-s@impress.co.jp]
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