Macworld Conference&Expo /San Francisco 2002

会場：San Francisco Moscone Center
会期：1月7日～11日(現地時間)

　大手で今回の出展を見送っているのは、PalmとHandspringのPalm OS勢、そしてMacromediaに加えてQuarkも不在となっている。いっぽう、昨年夏は出展を見合わせていたAdobeは、今回復帰を果たした。

　とはいえ、会場内の活気という点では上向きの印象がある。特にソフトウェアでMac OS Xにネイティブ対応するアプリケーションが充実し始めたのはおおいに期待できる点といえるだろう。周辺機器についてはまだ厳しい状況もみえるが、少ないながらもいくつか意欲的な製品を見つけることができた。

　それでは展示会場で見つけた新製品などを、写真で紹介しよう。最後には、Macworldならではの光景もいくつか紹介している。

日本では未発売のエプソン製プリンタ「Stylus C80WIN」。IEEE 802.11b(AirMac)対応のプリントサーバとインクジェットプリンタのパッケージ。Wi-Fi対応でMacとWindowsの無線LAN環境に両対応する。価格は399ドルだが、50ドルのキャッシュバックがある	Macsenseが展示したリムーバブルハードディスク。2.5インチのユニットを使った薄型で、5.25インチのベイに二基が収まる。最大48GBのモデルが用意されていた。他にもこのユニットが利用できるFireWire/USB接続の外部ベイを出展	昨年7月のMacworld/New Yorkでプロトタイプが出展されていた「iBookEndz」がいよいよ発売。クリアモデルは参考出展だが、黒は144.95ドル、白は159.95ドルで発売される。据え置きでの利用時に、各種コネクタをいっぺんに脱着できるほか、AVプラグをピンジャックに、RGB出力を通常のVGAにも変換する

PCのUSBを利用するマルチ充電ケーブル。先端のアタッチメントを交換することで、数多くの携帯やPDAなどに対応。出張時などに持ち歩く各種のACアダプタはこれ一本で代用できることになる。携帯はNokia、Ericsson、Motororaをはじめ他社製品にも対応。PDAはPalm、SONY、CASIO、Compaq、Toshiba、Handspringなどに対応。ND Dimensionの出展	XtremeMacが出展したシガーソケットで利用できるiPodの充電ケーブル。通常価格24.95ドルのところ、会場限定価格18.75ドルで販売されていた。同社はほかにも、iPod用のレザーケース、ベルトクリップなどを出展販売。ネックストラップなども含んだ7点セットは44.95ドルだという	iPodをPDAに…というと少々大げさだが、アドレス帳レベルのデータをiPodに記録し、ジョグコントローラを操作して参照できる「Panorama iPod Organizer」。もともとPanoramaというデータベースソフトを開発・販売しているProVUの出展。この「Panorama iPod Organizer」は、1月下旬に19.95ドルで出荷される

Apple Computer以外のブースで、今回唯一New iMacが展示されていたNVIDIA。基調講演でも紹介されたゲームソフト「ハリーポッター」をデモ	今回のMacworldにおいて、RADEON 8500、RADEON 7000のMAC EDITIONを発表したATI Technologies	MAGMAのPCI拡張ボックス。PCカードを経由して拡張ボックスを接続。PCIスロットのない(当たり前だが)PowerBook G4などで、PCI拡張カードを利用できるようにする。デモでは2枚のATI Technologies製グラフィックカードを接続。PowerBook自身のモニタも含め三画面分のマルチモニタ表示を行っていた

さまざまなコネクタ変換ボックスをはじめ、USBエクステンダーなどを販売するGEFENの「ex・tend・it」シリーズの新製品「the VGA to ADC」。名称のとおりADCコネクタしかもたないApple Computer製のモニタに、VGA対応グラフィックカードからの出力を表示させるボックス。例えばPCの画面をシネマディスプレイに表示させることもできる	QuickTimeVR作成用の回転雲台で知る人ぞ知るメーカー、KAiDANの新製品「360 One」(写真左)。特殊な半球面を利用することで、1ショットでQuickTime VRのファイルが作成できる。カメラを三脚などに固定して上向きに撮影すれば、カメラの周囲を1カットでドーナツ状に撮影。専用のソフトでVRファイルに変換する。価格は、カメラへのアダプターとソフトを含めて999.95ドル。間もなく出荷が開始されるという。なお、カナダのSUNPAKも同様「Surround Photo」(写真右)を出展している

PowerMac G4、PowerMac G3(B&W)用のデコレーションキット「Apple SKINZ」。ありがちなシールではなく、立体的に加工された薄いプラスチック系の素材を利用。そのため本体に負担をかけることなく取り付け取り外しが容易にできる。セミオーダーで、自社ロゴなどの制作も可能だという。Macworld期間中のオーダーは送料無料とのこと	NIKON D1用の液晶保護カバーをはじめ、各種デジタルカメラのフード関係を手がけるHOODMANの新製品「HEATED Wrist Rest」。よくあるジェル状のリストパッドなのだが、そこから伸びているのは電源コード。スイッチを入れるとほんのりと暖かさが掌に伝わってくるのだ。手がかじかんでキーボードが打ちにくいときにには電源オン	iSub、SoundStickなどのスピーカーをてがけるharman/kardon。ちょっと高級嗜好に木目のデザインを施した「Champagne」を出展

MicrosoftはMacworld開催にあわせて、Office v.Xのキャンペーンをスタートさせた。ひとつは、Test Drive。30日間の期間限定でOffice v.Xの試用ができるというものだ。ブースでも試用版の配布が行なわれている。また、Mac本体との同時購入で150ドルのキャッシュバック(アップグレード版は125ドル)が受けられるという。これらのキャンぺーンは、北米のみで実施	周辺機器メーカーとしては老舗中の老舗、Kensington Technologyは創業20周年を迎えた。そこで同社のブースでは、Apple IIをはじめとするApple Computer製品と自社製品を年代別に展示し、さながらミュージアムのような出展を行なっていた	procreateの「Poser」を使ったお絵かき教室。イーゼルにApple Studio Displayが取り付けられてキャンバスになっているところがなかなか洒落ている。ステージのモデルも3Dのデータで、講師の手によりくるくるとアングルが変えられていた

Apple Computerブースのプレゼンテーションステージはいつも満席。椅子に座れなかった人も、さほど気にすることなく床に座り込み、リラックスしてステージを眺めている。こちらではわりと普通だが、日本のイベントではちょっと見ることのできない光景のひとつ	展示ホール内をはじめ、コンベンションセンター内のいくつかの場所では、AirPort(AirMac)が利用できるネットワークエリアが用意されている。来場者は持参している自分のPowerBookを開いて、メールチェックをしたりホームページのブラウズをしたり、休憩を兼ねて思い思いにネットワークを利用している。こうしたサービスはPC系のイベント会場ではなかなかお目にかかれない	New iMacの発表にあわせ、San Francisco市内はiMacの広告でいっぱいになっている。これらはメインストリートであるMarket通りをはじめ、ケーブルカーの路線などでよく目にする

□Macworld Conference&Expoのページ(英文)
http://www.macworldexpo.com/
□米Apple Computerのページ(英文)
http://www.apple.com/
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(2002年1月11日)