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写真で見る、東芝「dynabook KIRA V832」

〜超高解像度WQHD液晶搭載Ultrabook

東芝「dynabook KIRA V832」
4月24日 発売

価格:オープンプライス

 東芝は、同社のノートPCブランド「dynabook」シリーズで、Ultrabook準拠の新モデル「dynabook KIRA V832」を発表した。すでに発売中の「dynabook V632」の上位に位置付けられる製品で、WQHD(2,560×1,440ドット)と超高解像度表示対応液晶を搭載する点が大きな特徴だ。いち早く試用機に触れる機会を得たので、写真を中心としたファーストインプレッションをお届けする。ベンチマークテストを含めた詳しいレビューは、後日掲載する予定だ。

圧倒的な超高解像度表示

 dynabook KIRA V832(以下、V832)の最大の特徴は、なんと言っても2,560×1,440ドットという超高解像度表示に対応する13.3型液晶パネルを搭載している点だ。実際に液晶に表示される画像や文字を見ると、その圧倒的な高精細さにため息が出るほどだ。当然だが、普通に画面を見ている限りでは、画素は全く認識できない。また、圧倒的な表示領域のため、ブラウザを別ウィンドウで開き、本誌および寮誌を並べて表示しても、まだかなりのスペースが余る。

 デジタルカメラの写真を表示した場合は、細かな部分まで潰れることなく表示される。1,366×768ドット表示対応の13.3型液晶を搭載するdynabook V632と比較してみたところ、V632では細かな部分が潰れて表示されるのに対し、V832では背景の細かな模様までくっきりと表示される。実際に、同じ映像(2,560×1,440ドット)を双方に表示させ、一部を接写した写真を掲載するので、違いを確認してみてもらいたい。

 さらに、視野角も大きく異なっている。V632に搭載される液晶は、特に上下の視野角が狭く、見る角度が変わると発色が大きく変化するのに対し、V832では大きく視点を移動させても発色の変化が非常に少ない。加えて、発色やコントラストも向上していることがはっきりと確認できる。事実V832に搭載される液晶では、視野角が従来よりも約1.7倍、コントラストが約2.5倍に向上しているという。こういった違いもあり、液晶の表示品質はV832の方が圧倒的に優れると感じる。

 ただし、超高解像度のため、デスクトップモードを100%表示させた場合には、アイコンの文字などがかなり見にくくなってしまう。筆者の個人的な印象では、100%表示では文字が見にくく、テキスト入力などはかなり厳しいと感じた。ただし、拡大表示機能を利用すれば、この点は改善できる。V832では、画面表示が標準で165%の拡大表示となっており、拡大率を簡単に変更できるユーティリティも標準で用意されている。

 もちろん、文字の見え方は調節が可能で、欠点とは言えない。とにかく、非常に高精細な映像表示が可能という部分に、他の製品にはない圧倒的な魅力があるのは間違いないだろう。

2,560×1,440ドット表示対応の13.3型液晶を搭載
デスクトップを100%表示にすると、本誌および寮誌を並べて表示してもまだ空きがある
1,366×768ドット表示対応の13.3型液晶を搭載するV632(左)とV832(右)を並べ、本誌を表示させた状態。これだけ表示できる情報量に差がある
発色やコントラスト、輝度は、V632(左)よりV832(右)の方が優れる
液晶の視野角も広く、視点を大きくずらしても発色の変化が少ない
対するV632の液晶は上下の視野角が狭く、このように発色が大きく変化してしまう
V832で高精細画像を表示させた様子。細部までくっきり表示されている
ステンドグラス部分を接写してみたが、石壁の表面もくっきり表示されていることがわかる
こちらは、同じ画像をV632で表示したもの。ステンドグラスの模様が潰れ、発色もやや淡い
これは、デスクトップを100%表示でごみ箱アイコンを接写したもの。左はV632、右はV832だが、V832はこれだけ大きく撮影してもほとんど画素がわからない
V832で100%表示のごみ箱アイコンを大きく接写した様子。
こちらは、出荷時の標準設定である165%表示のごみ箱アイコン。100%表示のアイコンと同じ比率で撮影している
表示解像度が高いため、文字サイズを変更するユーティリティが標準で付属している

タッチパネル搭載により、V632よりもやや厚く重い

 本体サイズは、316×207×9.5〜19.8mm(幅×奥行き×高さ)となっている。フットプリントはV632と同じだが、高さはV632よりも2mmほど厚くなっている。これは、液晶表面にタッチパネルを搭載しているためで、実際にV632と横に並べて比較してみると、液晶部分のみが厚くなっていることがわかる。

 また、重量もV632が約1.21kgなのに対し、V832は約1.35kgと、140gほど重くなっているが、これもタッチパネルを搭載した影響によるものだ。実測では、V632が1,176gだったのに対し、V832は1,276.5gだった。実際に持ち比べてみると、やはりV832の方が若干重く感じる。それでも携帯性は十分で、鞄に入れて持ち歩く場合でも苦にはならないだろう。V632同様、ボディ素材はマグネシウム合金を採用するとともに、バスタブ構造やハニカムリブ構造、フレームレスキーボードなど、堅牢性を高めるさまざまな仕様が盛り込まれているため、安心して持ち運べる。

 キーボードは、V632搭載のものと同じアイソレーションタイプを採用。Ultrabook準拠の従来モデル、R632のキーボードと比較すると、縦の幅が広がっており、入力しやすさが向上している。これは、タッチパッドのクリックボタンが省かれ、パームレスト部がやや狭くなったことによるものだ。タッチパッドはクリックボタン一体型となったが、面積は十分に広く、使い勝手はまずまずといった印象だ。また、V832には、10点マルチタッチ対応のタッチパネルが搭載されているため、タッチパッドとの併用で、Windows 8の操作性に優れる。

 側面ポートは、左側面に電源コネクタとHDMI出力、USB 3.0×2ポート、右側面にはSDカードスロットとヘッドフォン/マイクジャック、USB 3.0×1ポートを備える。

 試用機の基本スペックは、CPUがCore i5-3337U、メインメモリが8GB、128GB SSD、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0など。バッテリ駆動時間は、公称で約9.5時間とされている。V632は約13時間なので、駆動時間はかなり短くなっているが、これは高解像度液晶搭載による影響と思われる。

本体正面。本体デザインはV632とほぼ同等だ
左側面。高さは9.5〜19.8mmと、前方が薄く、後方に向かって厚くなっている
背面
右側面
V632(左)と並べると、タッチパネル搭載によってV832の液晶部分が厚くなっていることがよくわかる
ボディ素材はV632同様マグネシウム合金を採用。ボディカラーはシルバーで、ヘアライン加工が施されている
フットプリントは、316×207mm(幅×奥行き)でV632と全く同じ
底面もマグネシウム合金を採用。空冷ファンの吸気口と排気口も見える。内部メモリスロットやバッテリにアクセスする窓はない
重量は、公称で約1.35kg、実測では1,276.5gだった
キーボードは、V632搭載のものと同じ、アイソレーションタイプを採用。従来モデルよりもキーボードの縦幅が広くなり、キーも縦のピッチが広くなっている
キーボードバックライトも標準搭載
タッチパッドはクリックボタン一体型となり、独立したクリックボタンは省かれている

今すぐに欲しいと思う魅力あふれる製品

 今回、短時間ながらV832を触った印象は、やはり液晶の表示解像度と表示品質の高さによって、これまでにはない魅力がある、というものだ。これまでdynabookシリーズでは、13.3型液晶搭載モデルで表示解像度が1,366×768ドットにとどまるものが多く、フルHD表示対応液晶搭載Ultrabookがさまざまなメーカーから登場している中、やや見劣りしていたもの事実。これまで、製品の完成度は高いものの、液晶のスペックで購入を見送っていた人も少なくないのではないだろうか。

 しかし、V832でフルHDを大きく上回るWQHD表示対応液晶が搭載されたことによって、それまでの不満が一気に解消している。加えて、Ultrabook準拠で、スペック的にも不満は少なく、現時点のUltrabookの中で、トップクラスの魅力を備えていることは間違いない。この魅力は、実際に製品を見て、液晶の表示品質を確認すると、すぐにわかるだろう。筆者も、久しぶりに見た瞬間に欲しいと思ったほどで、気になる人は量販店などで実際に現物を見てみることをおすすめする。

(平澤 寿康)