イベントレポート
Acer、2-in-1モバイルやタブレットの新モデルを発表
~149.99ドルのWindows 8.1タブレットも
(2014/9/4 10:55)
Acerは、IFA 2014開催を目前に控える9月3日(現地時間)に、IFA 2014会場となるドイツ・ベルリンのMesse Berlinでプレスカンファレンスを開催し、2-in-1モバイルPCやタブレットなどの新製品を発表した。
Aspire R 13/14
コンバーチブル型ノートPCの新モデルとなるのが、「Aspire R 13」および「Aspire R 14」の2製品だ。
「Aspire R 13」は、液晶の左右中央部に回転軸を備える「Ezel Aero Hinge」(イーゼル・エアロ・ヒンジ)を採用し、液晶ベゼル内部で液晶部が180度回転する点が特徴。Ezel Aero Hingeは、2013年6月に日本でも発売された「Aspire R7」で採用されていた「Ezel Hinge」を進化させたもので、クラムシェルスタイルやタブレットスタイル、テントスタイルなど6種類の形状に変化させて利用できる。
液晶は13.3型IPSパネルで、表示解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)またはWQHD(2,560×1,440ドット)。表面ガラスに米Corning製のGorilla Glass 3を採用し、高い強度を誇るとともに、「Zero Air Gap Technology」で反射を最小限に抑え、野外でも鮮明な映像が楽しめるとしている。また、専用ペン「Acer Active Pen」にも対応しており、軽快なペン入力も可能だ。
搭載CPUは第4世代Core i5またはi7で、メモリは最大8GB搭載。内蔵ストレージは最大1TBのSSDで、RAID 0構成による高速アクセスも実現される。本体サイズは343.8×230.35×17.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.5kg。発売時期は北米で2014年10月、価格は899.99ドルを予定している。
「Aspire R 14」は、1,366×768ドット表示対応の14型液晶を搭載するコンバーチブル型ノートだ。こちらはR 13と異なり、液晶が360度開閉するヒンジを備えることで、ノートPCモードやテントモード、モニターモード、タブレットモードで利用可能。製品ラインナップの幅が広い点も特徴で、搭載CPUは第4世代Core i3/i5/i7、Pentiumと多岐に渡り、一部モデルでは外部GPUとしてGeForce 820Mも搭載される。メインメモリは最大12GBまで搭載可能。内蔵ストレージは、500GBまたは1TBのHDD。本体サイズは342×245×23.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.2kg。発売時期は北米で2014年10月、価格は599.99ドルからを予定。
Aspire Switch 10/11/12
2-in-1モバイルの新モデルとしては、「Aspire Switch 11」を発表した。海外で発表済みとなっている10.1型液晶搭載の「Aspire Switch 10」のバリエーションモデルで、Aspire Switch 11は11.6型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶を採用する点が異なっている。
液晶部とキーボード部が着脱式となっており、クラムシェル、タブレット、ディスプレイモード、テントモードに変形させて利用できる。固定はマグネットを利用しているが、強力なため液晶部を持って持ち上げてもキーボード部が落下しない。搭載CPUはCore i5-4202Y、メインメモリは最大4GB、内蔵ストレージ容量は128GB。液晶部とキーボード部込みの本体サイズは298×205.4×25mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.46kg。発売時期は北米で2014年10月を予定し、価格は399ドルから。
Aspire Switch 10は、フルHD(1,920×1,080ドット)表示に対応するモデルが追加されることが発表された。液晶の表示解像度以外は発表済みモデルとほぼ同じ仕様で、CPUはクアッドコアAtomプロセッサを採用し、メインメモリ2GB、内蔵ストレージは32GBまたは64GB。本体サイズは、タブレット側が261.6×177.1×20.2mm(幅×奥行き×高さ)で重量は585g、タブレットとキーボードを合わせた状態のサイズは261.6×177.1×20.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.17kgとなる。こちらは北米で2014年9月に発売予定で、価格は329.99ドルからとなる。
Aspire Switchシリーズとしては、「Aspire Switch 12」も発表された。展示機材がなく詳細は不明だが、こちらもキーボード部着脱式の2-in-1モバイルだ。ただ、Aspire Switch 10/11とはキーボードの着脱機構が異なっており、クラムシェルの状態でキーボード部の手前側が外せるようになっている。キーボード部は無線でタブレット部と接続でき、キーボードを外した状態でもキー入力などの操作が可能になるという。また、キーボードを外したタブレット単体でも立てて置くことができ、デスクトップPCに近い状態で利用できる点が特徴となっている。着脱の仕様は、東芝の「dynabook KIRA L93」に近いと考えて良さそうだ。なお、製品の仕様や発売時期などは不明だ。
タブレット
タブレットは、8型液晶搭載タブレット2機種と、10.1型液晶搭載タブレット1機種が発表された。
8型液晶搭載タブレットの「Iconia Tab 8 W」は、Windows 8.1 with Bing採用タブレットだ。最大の特徴は、北米での販売価格が149.99ドルからと、非常に安価である点だ。Androidタブレットと内部の仕様を共通化することによってコストダウンを実現しているとのこと。Iconia Tab 8 WにはWindowsボタンが用意されていないという部分からも、その片鱗がうかがえる。
プロセッサはAtom Z3735G(1.33GHz)、メインメモリは1GB、内蔵ストレージは32GBのeMMC、200万画素の前面カメラと背面カメラを搭載。液晶の表示解像度は1,280×800ドットで、IPSパネルを採用。本体サイズは、液晶ベゼル幅が7mmと狭いこともあり、128×214×9.75mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトで、重量も370gとなかなかの軽さを実現。バッテリ駆動時間は約8時間と十分な時間を確保。筐体は樹脂製で高級感は感じられないが、非常にシンプルなデザインでそれほど印象は悪くない。発売時期は、欧州で2014年10月、北米で2014年11月を予定。
8型液晶搭載タブレットのもう1製品となるのが「Iconia One 8」。こちらはAndroid 4.4採用のタブレットだ。内部の仕様は、プロセッサがAtom Z3735G(1.33GHz)、メモリが1GBとIconia Tab 8 Wと同じ。内蔵ストレージは最大16GBと少ないが、基本的な仕様はほぼ同じと言える。ただし、カメラは背面が800万画素、前面が30万画素と、細かな部分まで仕様が同じというわけではない。また、本体サイズは130.25×215.3×8.5mm(幅×奥行き×高さ)とこちらの方が薄く、重量も340gと軽くなっている。発売時期は欧州で2014年10月を予定しており、価格は144ユーロを予定。
10.1型液晶搭載タブレットは「Iconia Tab 10」。こちらも非常に安価なことが特徴で、北米での販売価格が199ドルからと、10.1型Androidタブレットとしては破格の安さを実現。それでも、フルHD(1,920×1,080ドット)表示対応IPS液晶の採用や、表面ガラスに米Corning製の次世代Gorilla Glassの採用、ドルビーデジタルプラスによる高音質サウンド再生機能など、仕様面は充実している。プロセッサはMediaTekのMT8127T(1.5GHz)、メモリは最大2GB、内蔵ストレージは最大32GB。500万画素の背面カメラと200万画素の前面カメラを搭載。本体サイズは256×171×8.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は510g。発売は北米で2014年9月を予定している。
Liquid Z500
HD(720×1,280ドット)表示対応の5型IPS液晶搭載スマートフォン。DTS Studio Sound対応や高音質フロントスピーカー搭載など、サウンド能力に優れる。背面カメラは800万画素でF2.0の明るいレンズを採用することで、暗い場所でも綺麗な写真の撮影が可能という。前面カメラは200万画素。プロセッサはMediaTekのMT6582(1.3GHz)。サイズは73×145.9×8.65mm(幅×奥行き×高さ)、重量は147g。欧州で2014年9月15日より発売予定で、価格は149ユーロから。