イベントレポート
Nokia、Open Source ProjectベースのAndroidスマホ「Nokia X」
~Googleサービスを使わず、MicrosoftやNokiaのサービスを提供
(2014/2/25 00:00)
2013年秋の端末部門買収を受けてMicrosoft傘下となってから、Nokiaにとって初めての「Mobile World Congress」が開幕した。例年通りNokiaは会期初日に自社ブース内でプレスカンファレンスを開催、同社初となるAndroidベースのスマートフォン「NOKIA X」シリーズなどを発表した。
「Nokia X」は、AndroidのOpen Source ProjectベースのOSが導入される。基本的にはAndroidであるが、Googleのサービスは含まれない。OSのバージョンアップなどもAndroidのそれとは別に行なわれる。Googleのサービスが含まれないことで、すべてのサービスはMicrosoftおよびNokiaブランドで同等のものが提供される見込み。より具体的には、検索サービスはGoogle Searchではなく「Bing」、メールサービスはGmailではなく「Outlook」、クラウドストレージはGoogle Driveではなく「OneDrive」、ビデオチャットの「Skype」、地図サービスの「Here Map」、音楽ストリーミングの「RadioMIX」などが主なサービスとなる。ユーザーインターフェイスはWindows Phone 8に近いタイルベースのUIが独自に実装されており、純Androidのそれとは異なる。
Google Playのサービスに代わって、MicrosoftやNokiaブランド以外のアプリケーションは独自のアプリストアから提供されることになる。デベロッパは上記のサービスに関連するAPIを、GoogleのそれからMicrosoft/Nokiaのそれに変更するなどしてNokia Xに対応、このアプリストアに登録する。こうしたアプリストア運営について、アプリ内課金、トライアルサービス、キャリア課金などさまざまなマネタイズ手段が提供されるとしている。SDKは同社のデベロッパーサイトから入手が可能。
ラインナップは3モデル。ベースモデルとなる「Nokia X」は89ユーロ。ミドルレンジの「Nokia X+」は99ユーロ、5型パネルを採用する「Nokia XL」は109ユーロと、10ユーロ刻みの価格設定。主に成長市場をターゲットにして、2014年第2四半期末から第2四半期頭にかけて出荷が開始される見通しだ。各モデルの主なスペックは下記の通り。
Nokia X | |
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本体サイズ | 63×115.5×10.4mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 128.7g |
ディスプレイサイズ | 4型 |
ディスプレイ解像度 | 800×480ドット |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon S4 デュアルコア1GHz |
メモリ | 512MB |
ストレージ | 4GB |
カメラ機能 | 背面 300万画素(2,048×1,536ドット) |
Nokia X+ | |
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本体サイズ | 63×115.5×10.4mm(同) |
重量 | 128.7g |
ディスプレイサイズ | 4型 |
ディスプレイ解像度 | 800×480ドット |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon S4デュアルコア1GHz |
メモリ | 768MB |
ストレージ | 4GB |
カメラ機能 | 背面300万画素(2,048×1,536ドット) |
Nokia XL | |
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本体サイズ | 77.7×141.4×10.9mm(同) |
重量 | 190g |
ディスプレイサイズ | 5型 |
ディスプレイ解像度 | 800×480ドット |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon S4デュアルコア1GHz |
メモリ | 768MB |
ストレージ | 4GB |
カメラ機能 | 背面500万画素(2,592×1,944ドット) |
低価格モデルとして成長市場に投入することで、インターネット検索やメールサービスなど基本的なインターネットサービスをGoogleではなくMicrosoftおよびNokiaのサービスへと誘導する狙いがあると思われる。
発表された新製品はいずれも低価格モデル。ステファン・エロップCEOは成長市場における次の10億人をインターネットへと導くとコメントした。同日発表されたフィーチャーフォンの「Nokia 220」は29ユーロ、タッチ操作が可能なASHAシリーズの「Nokia Asha 230」は45ユーロで発売される。
発表された新製品をはじめとするNokiaのブース展示の模様は、別稿にて紹介する。