イベントレポート
ソニーモバイル、世界初4K HDR液晶の「Xperia XZ Premium」。最大通信速度は1Gbps
~6型の「Xperia XA1 Ultra」なども発表
2017年2月27日 16:45
ソニーモバイルコミュケーションズ株式会社(以下ソニーモバイル)は、スペイン王国バルセロナ市で開催中のMWC(Mobile World Congress) 2017の会場で記者会見を開催し、スマートフォン製品を発表した。
発表されたのはQualcommが10nmプロセスルールで製造する最新SoC「Snapdragon 835」を搭載し、世界初とされる4K HDRの5.5型ディスプレイを採用した「Xperia XZ Premium」、Snapdragon 820を搭載した「Xperia XZs」、5型ディスプレイの「Xperia XA1」、6型ディスプレイの「Xperia XA1 Ultra」の4製品だ。
Xperia XZ Premiumは5.5型/4K HDRパネルとSnapdragon 835を搭載
「Xperia XZ」の後継製品として発表されたXperia XZ Premiumは、SoCをSnapdragon 835に強化。Snapdragon 835は、2017年1月のCESで発表された最新SoCで、10nmプロセスルールで製造され、CPU/GPUともに性能が向上している。
内蔵されているLTEモデムも「Snapdragon X16 LTE modem」に強化されており、下りがLTE-AのCAT.16、上りがCAT.13に対応。これにより、4x20MHzのキャリアアグリゲーション、256ーQAMの場合、1Gbpsの下り転送速度で通信することが可能になっている。Xperia XZはこの1Gbpsの下り速度の通信モードに対応している。
なお、日本国内では、現在3xCAが始まったばかりの段階で、4xCAというのはまだサービスが行なわれていない。日本でXperia XZ Premiumが販売されても、1Gbpsが利用できるというわけではないが、将来的にサービスが開始されれば利用できる可能性がある。
ディスプレイもXperia XZ Premiumの大きな特徴で、従来のXperia XZが5.2型/フルHD(1,920×1,080ドット)であったのに対して、Xperia XZ Premiumでは5.5型と大型化され、かつ解像度も4Kに向上している。さらに、同社によればスマートフォンとしては世界発となる4K HDR(High Dynamic Range)に対応。より広い輝度情報を扱うことが可能で、広域の色域に対応することで色表現が豊かになっており、動画再生時などにより奥行き感、立体感がある映像を表現できるという。
カメラも大きな強化点で、ソニーの新CMOSイメージセンサーExmor RS for Mobile(約1.900万画素)を採用した「Motion Eye」と呼ばれるメインカメラを搭載している。最大960fpsのスーパースローモーション機能、最大で4フレーム分の画像をバッファリングすることでシャッターが押される直前の画像を記録して決定的な瞬間を逃さないPredictive Capture機能などを備えている。
カラーバリエーションは鏡面仕上げのルミナスクロム、深みのあるディープシーンブラックの2色展開となる。
製品名 | Xperia XZ | Xperia XZ Premium | |
---|---|---|---|
SoC | 型番 | Snapdragon 820 | Snapdragon 835 |
CPU | Kyro (4コア) | Kyro 280(8コア) | |
GPU | Adreno 530 | Adreno 540 | |
USB | USB 3.0 | USB 3.1(Gen1) | |
モデム | X12(最大CAT13、600Mbps) | X16(最大CAT16、1Gbps) | |
製造プロセスルール | 14nm | 10nm | |
ディスプレイ | - | 5.2型フルHD | 5.5型4K/HDR対応 |
背面カメラ | - | 2,300万画素 | Motion Eye(1,900万画素) |
6型のXperia XA1 Ultraなども
Xperia XZsは、2016年のハイエンド向けSoCとなるSnapdragon 820を搭載したスマートフォン。5.2型のディスプレイを採用しており、スペック的にはXperia XZに近い製品。カメラがXperia XZ Premiumにも採用されている「Motion Eye」に強化されているのが、Xperia XZとの違いとなる。
カラーバリエーションはアイスブルー、ウォームシルバー、ブラックの3色展開。
Xperia XA1、Xperia XA1 Ultraはそれぞれ5型と6型のディスプレイを搭載した、Xperiaシリーズのメインストリーム向けの製品となる。
背面カメラは2,300万画素。Xperia XA1 Ultraでは前面カメラが強化されており1,600万画素となり、自撮りを重視する女性ユーザーなどに配慮したスペックとなっている。
カラーバリエーションは両製品共通で、ホワイト、ブラック、ピンク、ゴールドの4色展開となっている。
なお、いずれの製品も現時点ではヨーロッパでの発表で、日本での発売時期や価格などは公表されていない。現在現地ではソニーモバイルの記者会見が行なわれており、午後には日本の報道関係者を対象にしたセッションなども計画されているので、そこで分かったことは別記事でお届けする予定だ。
【17時15分訂正】記事初出時、Xperia XA1 UltraはXperia Z Ultra以来の6型としておりましたが、別機種が存在しておりましたので、削除いたしました。