米NVIDIAは15日(現地時間)、スマートフォン/タブレット向けモバイルプロセッサTegraのクアッドコアモデル「Project Kal-El」(コードネーム)を顧客向けにサンプル出荷開始したと明らかにした。
Project Kal-Elは4基のCPUコアと12基のGeForce GPUコア(Streaming Processorと推定)を内蔵する、次期Tegra。同じクアッドコアのモバイルプロセッサとしては、先にQualcommがSnapdragonのクアッドコア版などを発表済みだが、NVIDIAではSnapdragonが2012年以降のサンプル出荷開始なのに対し、Project Kal-Elはサンプル出荷開始済みであり、顧客から8月にも搭載タブレットが、スマートフォンは12月に市場投入されることを強調している。
スペインで開催されているMobile World Congress 2011では、同プロセッサの実演も行なっており、タブレットから外部出力で2,560×1,600ドットの液晶ディスプレイに接続し、1440pの動画再生を行なった。
同社によると、Project Kal-Elは現行のデュアルコアTegra 2に比べ5倍の性能で、CoremarkのベンチマークではCore 2 Duo T7200も上回るという。
さらに同社はロードマップも公開し、2012年には約10倍の「Wayne」、2013年には約30倍の「Logan」、2014年には約75倍の「Stark」を投入予定であることを明らかにした。
【お詫びと訂正】初出時にStark、Loganの性能数値を誤っておりました。お詫びして訂正させて頂きます。
なお、これらのコードネームはアメリカの架空のヒーローの本名に由来しており、Kal-Elはスーパーマンが生まれた時につけられた名前。Wayneはバットマン、Loganはウルヴァリン、Starkはアイアンマンが由来と思われる。
Tegraロードマップ | Coremarkの結果 |
(2011年 2月 16日)
[Reported by 若杉 紀彦]