WORLD PC EXPO 2001会場レポート PC本体/CE機編

ソーテックの新モデルやA5ノート、タブレット型Crusoe機など
~CE機もイーヤマなど各メーカーが参考展示

会期:9月19日~22日

会場:幕張メッセ



 WORLD PC EXPO 2001の会場では各メーカーが、新モデルや発表間近の新製品を展示している。その中でも目玉といえる、ソニーのバイオQRや富士通の新LOOXについては、昨日のレポートで紹介したが、そのほかのメーカーも新機種を多数出展している。ここではそれらの新モデルをお伝えする。


■ソーテックは発売直前のB5ノートやA5ノートのモックアップを展示

 ソーテックのブースでは発売間近のB5ノートや、デスクトップ機などのほか、Windows CEベースの携帯端末や、A5ノートPCのモックアップを展示している。

AFiNA note
Windows XPを搭載する
 特にB5ノートはAFiNA Noteの次期モデルとのことで来月にもWindows XP搭載機として発表される予定。また、A4オールインワンノートやPentium 4搭載の薄型デスクトップ機のほか、Pentium 4搭載の液晶一体型デスクトップPCなども展示されている。ともに製品化に向けて開発中とのことで、ノートPCについては従来モデルとほぼ同等の価格で発売できるのでは、とのこと。


15インチTFT液晶を搭載したA4ノートPC Pentium 4搭載の液晶一体型モデル 省スペースデスクトップ機


 また、Windows CE 3.0ベースの携帯端末「A-1」も展示している。こちらも現在開発中で、今回の展示での意見などを聞きながら、製品化を目指していきたいとしている。

 CPUはStrongARM1100 206MHzで、メモリは64MB SDRAMと32MBフラッシュ。CF/SDスロットやUSBポートを搭載し、OSはWindows CE 3.0日本語版。本体サイズは217×16×150mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約650g。既にブースでは実機が稼働している。発売時期などは未定だが、価格については10万円を切るくらいで投入したいとのこと。

A-1

 そのほかにA5ノートのモックアップも展示している。まだ、検討中の段階で、実際の投入時期や価格などについては未定としている。

A5ノートのモック


■IBMはPentium 4搭載の薄型デスクトップ機を展示

 日本IBMのブースでは、発表前のデスクトップPC「NetVista M41 Slim」を展示してる。CPUにPentium 4 1.6GHzを搭載した省スペース型のデスクトップPCで、Pentium 4発表会でも展示されていた。

NetVista M41 Slim 本体後部から吸入した空気をCPU冷却後すぐ排気するように透明なシートが配置されている

 注目されるのはその冷却機構で、本体後部から吸気し、直接CPUを冷却したらすぐ本体上部に排気するように設計されており、整流のための透明シートで吸排気系統が構成されている。省スペース型のPentium 4システムの熱設計の難しさが伺いしれる興味深いサンプルとなっている。

【お詫びと訂正】
記事初出時に「NetVista M41 Slim」の冷却機構について、「本体上部から吸気し、本体後部に排気」と記載しておりましたが、「本体後部から吸気し、本体上部に排気」の誤りでした。また、吸排気系統を構成する透明シートの素材を「ビニール」としていりましたが、これも誤りでした。ご迷惑をおかけした関係者の方々にお詫びして訂正したします。


■PaceBladeの2ピースノートPCも展示

ノートPCライクに利用可能
 TransmetaのブースにはPaceBlade Technologyのキーボード/液晶切り離し可能なPC「PaceBlade」が展示されている。6月にニューヨークで開催された「TECHXNY」にも展示されていたPCで、液晶/本体部と、キーボード部を分離して利用できる。

 CPUはCrusoe TM5800 800MHz、128MBのPC133 SDRAM、20~30GBのHDD、PCカードスロット、12.1インチTFT液晶などを搭載しており、バッテリ駆動時間は6時間以上。本体とキーボード部の通信は赤外線で、最大15mの距離から操作可能。日本での発売は11月頃で、価格は249,000円程度の見込み。


本体、キーボード部は赤外線通信 液晶縦置きでの利用も可能

□関連記事
【6月28日】TECHXNY/PC 各メーカーが最新CPUを搭載ノートパソコンをデモ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010628/pcexpo4.htm


■イーヤマのブースではCEベースのPDAを展示

 イーヤマのブースではCEベースのPDAを参考出品している。液晶に240×320ドットの3.8インチTFT液晶を採用し、CPUはStrongARM 206MHz、CFスロットやSD/MMCスロット、USBポートなどを搭載し、本体サイズは129×82×17mm、重量は180g。

4色のカラーバリエーションが展示されている

 すでに実動しており、完成度も高いように思えたが、まだ、Pocket PCを採用するか、Windows CEを搭載するか決まっていないという。これにはライセンス料の問題などもあり、Windows CEを搭載した場合はカシオの「ラジェンダ(店頭予想価格:34,800円)」より若干高い程度で、ほかのPocket PCよりは大幅に安くできるが、Pocket PCを搭載するとほかのPocket PC搭載機とあまり変わらない価格となってしまうという。発売時期は早くて年内とのこと。


■高木産業はCEPCの新モデルを展示

 高木産業では、Windows CE 3.0ベースの液晶一体型モデルを展示。先日ノートPCにCEを搭載した「CEPC」を発表している同社だが、こちらはStrongARMベースとなっている。液晶は800×600ドットで、無線LANにも対応。価格は約13万円で、年内発売予定となっている。


□関連記事
【9月18日】高木産業、ノートPCをベースにしたWindows CE機
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010918/purpose.htm


■ビクターは液晶回転型のCE機を展示

 日本ビクターのブースでは液晶回転式のCE機「MP-D1」を展示している。液晶が回転式となっており、折り畳んだ状態でも利用できる。本体上部にはライブカメラも装備している。OSはHandheld PC 2000で、液晶は8.2インチ、CPUはMIPS系。発売時期や価格は未定。

液晶を反転させた状態での利用も可能となっている


■NECの「NetCruiser」などホームサーバーも数点展示

NetCruiser
 NECはホームサーバー「NetCruiser」を出品。ブロードバンドルーターとしての機能のほか、TVチューナや80GBのHDDを搭載する。単体でのTV録画などが可能なほか、無線LAN機能も内蔵している。価格や発売時期は未定。

 また、ティアックシステムクリエイトでも小型のSOHOサーバー「DOTS」を展示している。価格は約10万円で、10月より発売される。HDD 40GBを搭載し、Windows用のファイルサーバー機能やルーター機能を装備、ブラウザベースで簡単に設定が可能。また、RAID構成の「RAIDOTS」も来年初頭に発売される予定。


ティアックシステムクリエイトの「DOTS」。6色のカラーバリエーションで展示されていた 東芝の小型サーバー「MAGNIA Z300」。すでに先月より発売されており、価格はCPU Pentium III 800MHz メモリ128MB、HDD 20GBの最小構成で44万円。SI/コーポレート向けの価格なので実際はもっと安いが、店頭販売は行なわない

□WORLD PC EXPO 2001のホームページ
http://www.wpc-bp.com/
□関連記事
【9月19日】ソニーVAIO QRと富士通LOOXの次期モデルが参考出品
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010919/wpe03.htm

(2001月9月20日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

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