ATI、次世代RADEON「RADEON 8500」を国内発表
~新ALL-IN-WONDERは国内のステレオ放送に対応

10月発売

標準価格:オープンプライス

連絡先:ATIテクノロジーズジャパン
    Tel.03-5275-2786


 ATIテクノロジーズジャパン株式会社は、国内でも次世代RADEON「RADEON 8500」および搭載ビデオカードの発表会を開催、国内での発売時期を明らかにした。価格は全てオープンプライス。

黛代表取締役社長
 発表会の冒頭で、同社の黛代表取締役社長は、予定されていたATI TechnologiesのK.Y.ホーCEOが一連のテロ事件の影響で来日できなかったお詫びを述べ、ホー氏からのメッセージを伝えた。

 「今回、日本に行くことができず、残念に思っている。PC販売の減速は世界的に問題となっているが、ATIの製品開発の勢いを減速させる事はない。ATIは大幅な組織改革を行ない、多くの企業とATIの技術を使ったアドインボード生産契約を初めて結んだ。従来のPC市場向け製品にも一層力を入れていく」

 「新世代のRADEONは、ATIがグラフィックスおよびビデオ市場でイノベーションとリーダーシップをとり続けることを証明している。既に発表しているようにオールインワンビデオカードALL-IN-WONDERの新世代RADEON搭載製品も発売する。ATIはノート用グラフィック市場の世界的リーダーであり、新世代RADEONテクノロジーによりマーケットシェアを更に拡大する」と、今回の製品群への自信を述べている。

 「ATIはターゲット市場をPCからコンシューマーアプライアンス市場へとさらに拡大しつつある。この市場は非常に大きく、多くのチャンスを秘めている。ATIは多くのパートナーと組み、ATIのグラフィックおよびビデオテクノロジーをセットトップボックス、携帯電話、PDAなどに応用する」とした。

 また、16日に発売開始となった任天堂のコンシューマゲーム機「ゲームキューブ」についても触れ、「本日、日本で任天堂ゲームキューブが発売された。ATIはゲームキューブ用グラフィックの設計を担当している。私たちは、日本最高のエンターテイメントイノベーターである、任天堂のパートナーであることを誇りに思っている」とコメントしている。

会場にはゲームキューブも展示された 本体の右下にはATIのロゴステッカーが貼られている

●次世代RADEON搭載「RADEON 8500」

RADEON 8500
 続いて新チップを搭載したビデオカード「RADEON 8500」の概要が説明された。RADEON 8500は、0.15μmプロセスで製造された6,000万トランジスタのチップを搭載する。コアクロックは250MHz、メモリは64MBのDDRメモリで、動作クロックは275MHz。出力端子はDVI-I、ミニD-Sub15ピン、S-Video出力も備える。

 メモリ帯域節減技術「HYPERZ II」、6,250万トライアングル/secの処理能力を持つハードウェアT&L「CHARISMA ENGINE II」、3Dレンダリングエンジン「PIXEL TAPESTRY II」などを搭載する。

 続いてデモも行なわれ、GeForce3よりも大幅に高速であることがアピールされた。

 国内での発売時期は10月、店頭予想価格は3万円後半の見込み。

□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4397.html

●オールインワンビデオカード「ALL-IN-WONDER RADEON 8500」

 新チップを搭載し、TVチューナ、ビデオ入出力などの機能を備えた「ALL-IN-WONDER RADEON 8500」も用意される。新たにIEEE 1394×2ポートも搭載された。ビデオカードとしての主な仕様は、RADEON 8500と同等で、64MBのDDRメモリを搭載する。また今回、TVチューナが国内でのステレオ/音声多重方式に対応することが明らかにされた。

 TV録画予約機能は、北米向けにはGemstarのGUIDE Plusが採用されているが、国内での採用は未定。無線方式のワイヤレスリモコンが付属する。

 国内での発売時期は晩秋としており、価格は5万円程度の見込み。

□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4407.html

●メインストリーム向け「RADEON 7500」

RADEON 7500
 従来のRADEONを高クロック化して搭載したビデオカード。コアクロックは270MHz、230MHz駆動のDDRメモリを64MB搭載する。同社ではRADEONに比べ60%程度性能が向上したとしている。出力端子はDVI-I、ミニD-Sub15ピン、Sビデオ出力を備える。

 国内での発売時期は10月、店頭予想価格は2万円台後半の見込み。

□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4398.html

●モバイル向け「MOBILITY RADEON 7500」

評価用ボードに搭載されたMOBILITY RADEON 7500
 MOBILITY RADEON 7500は、AC電源駆動時と、バッテリ駆動時で動作電圧/動作周波数を変える新技術「POWERPLAY」を搭載したモバイル用ビデオチップで「MOBILITY M7」とも呼ばれる。動作電圧/クロックは、AC電源時が1.5V/270MHz、バッテリ駆動時が1.2V/66MHz。

 メモリは、32MB DDRメモリ搭載モデル/16MB DRRメモリ搭載モデル/搭載メモリなしモデルの3種類が用意される。同社によれば、既にサンプル出荷を開始しており、国内で3社の採用が決まっているという。

□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4403.html
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4404.html

●ワークステーション向け「FIRE GL 8800」

 同社がSONICBlueより買収したFIRE GLシリーズの新モデル。ビデオチップはRADEON 8500と同等で、ワークステーション向けにOpenGLのパフォーマンスをチューニングしたドライバが付属する。出力インターフェイスはDVI-I×2で、64/128MB DDRメモリ搭載モデルが用意される。

 FIRE GLシリーズでの位置づけとしては、IBMのチップを搭載したFIRE GL 2の後継にあたるという。なお、FIRE GL 5の後継となるモデルは、現在ワークステーション向けのコードネーム「R300」コアを開発中としている。

□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4399.html

□ATIテクノロジーズジャパンのホームページ
http://www.ati.com/jp/pages/jp_index.html
□ニュースリリース
http://www.ati.com/jp/pages/corporate/press/2001/4400.html
□製品情報
http://www.ati.com/jp/pages/technology/hardware/8500showcase/index.html
□関連記事
【8月31日】ATI、ALL-IN-WONDER-RADEON 8500DVを発表
~IEEE 1394 2ポートを搭載
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010831/ati.htm
【8月28日】ATI、ノートPC用ビデオチップ「MOBILITY RADEON 7500」
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【8月16日】新世代RADEON 8000シリーズ発表会レポート
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010816/ati2.htm
【8月16日】ATI、第2世代RADEONチップ搭載の「RADEON 8500」
--ワークステーション用「FIRE GL 8800」も登場
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010816/ati.htm
【4月4日】ATI、FGL Graphicsの買収を完了
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010404/ati.htm

(2001年9月14日)

[Reported by taira@impress.co.jp]

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