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AMD、「Athlon MP」を国内でも公開 |
日本AMD株式会社 代表取締役社長 堺 和夫 氏 |
6月6日 発表
日本AMD株式会社は6日、都内で記者会見を開き、Athlon MPを国内で正式発表した。1.2GHzと1GHzのものが用意され、1,000個ロット時の単価は1.2GHzが34,450円、1GHzが27,950円。すでにOEM向けに出荷が開始されている。
Athlon MPは「Palomino」のコードネームで知られていたプロセッサの、サーバー/ワークステーション市場向けバージョン。Palominoコアの製品化ではモバイル用のAthlon 4に続く製品となる。Smart MPテクノロジの採用により、マルチプロセッサ時のパフォーマンス向上に重点がおかれている。現在台湾で開催されているCOMPUTEX TAIPEI 2001では先行して公開されている。
同時にAthlon 1.4GHz(FSB:266/200)及びDuron 950MHzについても正式発表された。1,000個ロット時の単価は、Athlon 1.4GHzがFSB266/200ともに32,890円、Duron 950MHzが15,860円。
発表会の冒頭では、堺和夫代表取締役社長が挨拶し、「AMDはデスクトップパソコンをはじめとするコンシューマ市場においてはかなりのシェアを占めている。今回サーバー/ワークステーション市場向けにAthlon MPを投入することで、コンシューマ以外の市場においてもシェアを獲得して行きたい」と述べた。
また、会場には米AMD次期CEOとなる、ヘクター・ルイズCOO(社長兼最高執行責任者)も同席し、AMDの事業戦略について20分近くにわたりスピーチを行なった。
AMDの事業戦略について解説を行なうヘクター・ルイズCOO | 会場で公開されたAMD CPUロードマップ |
ルイズ氏は日本市場について「アメリカに次いで重要な市場と考えている。それと同時に、製品のパフォーマンスについては厳しい市場でもあり、日本で成功する製品は世界でも通用すると考えている」と語った。
また同氏は、「AMDはこれまでサーバーおよびモバイル市場については本格的な参入をしていなかったが、Athlon MPとAthlon 4の市場投入により、これらの分野においても競争力を持てるようになった」と述べ、特にモバイル市場については、「現在IntelのPentium IIIがモバイル市場を支配しているが、来年の後半にはこの状況を塗り替えることができるだろう」などと語り、同社製品のアドバンテージをアピールしていた。
AMDのロードマップも公開された。「2002年の後半にはすべての製品が0.13μmへのシュリンクを完了する。これはライバル製品よりも早い」とした。同じく2002年下期に登場予定のAMDの64bit CPU「Hammer」については、「IntelのItaniumと違い、x86系互換CPUであり、ユーザーは速やかに現行システムから移行できる」、「Hammerの登場によってAMDはハイエンド市場のシェアを獲得するチャンスを得るだろう」と語った。
最後にルイズ氏は「世界的な不況の流れのなか、短期的に市場が回復する見込みはたっていないが、AMDは景気の回復を待つことなく、積極的に製品を出荷するだけの力がある」と自信を持って語った。
LightWaveを使ったレンダリングデモ。1.2MHzのAthlon MPを搭載したPCで実行された。 | 会場に参考出品されたカノープスのワークステーション。Athlon MP 1.2GHz×2、DVStorm-RTを搭載 | 同じくプロトンのUXPK7-1200D(仮称)。Athlon MP 1.2GHz×2を搭載 |
□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.amd.com/japan/news/prodpr/nr21034.html
□関連記事
【6月5日】AMD、Athlon MPでサーバー/WS分野に殴り込み
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010605/comp05.htm
(2001年6月6日)
[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]
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