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シャープ、“クレードル”付属の新「MURAMASA」発表
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写真中央がPC-MM1-H1W |
10月26日発売
標準価格:オープンプライス
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シャープ株式会社は、薄型ノートPC「MURAMASA」の新シリーズとして、クレードル付属のモバイルノート「PC-MM1-H1W」を10月26日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は17万円前後の見込み。OSはWindows XP Home。
PC-MM1-H1W |
10.4型(XGA)液晶搭載ノートとして世界最薄・最軽量とされ、本体サイズは251×206×13.7~19.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約950g。従来の薄型モデル「MT」シリーズ、コンボドライブ内蔵モデル「MV」シリーズに続く第3シリーズとなる。
薄型・軽量化にあたり、あらゆるパーツに薄型パーツを使うことを徹底したという。液晶パネルの天板など、外装は超薄肉化加工された0.8mmのマグネシウム合金を採用したほか、キャビネットには0.6mmのアルミニウム合金、タッチパッドは0.35mm、キーボードは4.2mm厚のユニットを使用。HDDは厚さ5mmの1.8型HDDが搭載されている。
厚さは最薄部で13.7mm。重量も950gとなり、同クラスのノートではもっとも小型・軽量なボディを備える。大きさはB5ファイルサイズクラス |
クレードルのコンセプト。ネットワークやメモリカードを利用する場合と違い、ノートを起動せず直接HDDへアクセスできるのがメリット | 軽量かつ堅牢性を兼ね備えたというボディ構造 |
本機のもう1つの大きな特徴は、今回世界で初めて採用された、ノートPC用クレードルが標準で付属すること。クレードルはUSBケーブルでほかのデスクトップPCなどと接続する。MM1の本体電源をオフにした状態でクレードルに設置すると、MM1内蔵のHDDのみ電源が入り、外付けHDDのように利用できるというもの。
この機能を利用することで、ノートPCをわざわざ起動しなくても、ほかのPCとのデータ共有が可能になり、複数のPCを持つユーザーでもデータの一元管理が容易に行なえるという。また、デスクトップPCなどにリカバリー用データをバックアップしておくことで、他のPCからMM1をリカバリーすることもできる。
クレードルにMM1を接続した状態。MM1の電源をオフにしていないとリンクはされない | クレードルの前面パネル。HDDモードのオン/オフが手動で設定できる |
クレードル本体。25,000円で単体発売もされる | デスクトップPCなどにリンクされるとマイコンピュータ上にアイコンが表示される。写真ではパーティションが2つあるため、2ドライブ分認識されている |
クレードルのインターフェイスはUSB 2.0/1.1に対応し、高速なアクセスが可能。また、ACアダプタを接続することで、MM1本体の充電も行なえる。ほかのPCからのアクセス時はBIOSパスワードを設定することでセキュリティを確保することもできる。
キーボードは17mmピッチ。キーストロークは1.7mmだが、押下特性にこだわったとしており、数値以上のクリック感があるという。また、タイプ音を低減したサイレントキーボードを採用している。冷却機構はCPUファンのないファンレス構造となっており、本体背面に独自の廃熱構造を持つ。
CPUはCrusoe TM5800 867MHz、メモリ256MB(固定:DDR SDRAM)、HDD 15GB。チップセットはALiM1535+、ビデオチップはLynx 3DM+(8MB)。
インターフェイスは無線LAN(802.11b)、PCカードスロット×1、Ethernet、USB 2.0×2、ディスプレイ出力端子×1(専用ケーブル付属)などを搭載。
バッテリはリチウムイオンバッテリで、バッテリ持続時間は、付属の標準バッテリで約3.2時間。中容量バッテリ「CE-BL24」(20,000円)および大容量バッテリ「CE-BL25」(30,000円)も用意され、バッテリ持続時間は、中容量バッテリで約5.7時間、大容量バッテリで約9.5時間。
また、11月下旬より同社ホームページ「Mebiusアップグレードサービス」にて、液晶パネルの天板をカラーキャビネットに交換するサービスを開始する。5色のカラーリングが用意され、価格は20,000円。
キーピッチは17mm。キーストロークは0.17mmとなっているが、キータッチが浅いという印象はあまり感じない | 本体左側面。ヘッドフォン端子の左側に見えるのがクレードルとの接続コネクタ | 本体右側面。USB端子とPCカードスロット、Ethernetを備える |
液晶パネルを閉じた状態 | 本体裏面。ファンレスのため左右に排熱口が設置されている |
左から標準バッテリ、中容量バッテリ、大容量バッテリ | 11月より開始される本体上面キャビネット交換サービスのサンプル。マット処理がされた落ち着いた印象のカラーリング |
情報システム事業本部パソコン事業部事業部長 川森基次氏 |
発表会では、情報システム事業本部パソコン事業部事業部長の川森基次氏が挨拶した。「今回の製品は、データの一元管理というものに注目して企画された。PDAとPCの間では、従来からクレードルを使ったデータリンク技術が発達し、普及してきたが、今回のMURAMASAではクレードルを利用するだけでなく、メインPCから直接モバイルPCにアクセスするという、PDAとは全く異なる発想のものだ」、「この機能により、ユーザーはメールやワード、エクセルなどのデータを、常に一元管理できる。それによってモバイルPCとしての機動力がさらに発揮できるようになる」などと、今回の製品の着想について解説した。
今後のMURAMASAシリーズの展開については、「さまざまなユーザーニーズに対応するため、今回新たに1シリーズを追加した。今後はMURAMASAをファミリー化し、PCの買い増し需要に対応できる製品としていきたい」、「モバイルで個人の能力を高めていくのが使命だ。それをMM1で実現し、停滞するPC市場を再喚起していきたい」と述べた。
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/021010-1.html
□Mebiusアップグレードサービス
http://www.sharp.co.jp/mebius/support/upgrade/index.html
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【5月30日】シャープ、無線LANを内蔵し、最大メモリ512MBへ強化された「MURAMASA」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0530/sharp1.htm
(2002年10月10日)
[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]
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