エディオン、独自デザインの限定パソコンを7月に投入
生産を担当するメーカー名、製品仕様、価格などは現時点では明らかにしていないが、「キーボードの操作性などを高めた、エディオン独自のデザインを採用した製品になる」(エディオン幹部)という。 かつてデオデオでは、地元広島のJリーグチームである「サンフレッチェ広島モデル」プリンタを、チームカラーである紫色のボディカラーの限定モデルとして、エプソンと共同開発した経緯がある。同製品は、カラーリングの変更と付属ソフトの変更に留まっている。また現在も、パソコン本体で、専用モデルとして、デオデオ、エイデンなどでしか取り扱っていないスペックの限定製品を数機種販売している。
だが、「今回のオリジナルパソコンは、色を変えたり、仕様を変えたりといっただけに留まらず、デザインにまで踏み込んだ」(同)という点が異なり、「極めて斬新なデザインになっている」という。 同製品は、デオデオ、エイデンの各店舗のほか、提携関係にある上新電機、ミドリ電化、ベスト電器でも取り扱われることになる。
5月末現在では、家電製品を中心に35アイテムのオリジナル製品を用意しているが、これを今年度末時点で500アイテムを取り揃える計画。販売金額は、売上構成比の20%を占める900億円規模に拡大させる。「現在、中国の生産工場などと準備をすすめており、秋口以降にオリジナル製品が大量に出てくることになる。テレビ、DVDプレイヤー、エアコンなどを中心に品揃えをすすめる計画。また、オリジナル製品の開発に向けてユーザーの声を集めたところ、17,500件もの声が集まった。これを企画に生かしたい」(エディオン・久保允誉会長)としている。
オリジナル製品は、来年度には1,100アイテムを取り揃える計画だ。
基本的な戦略は、ヤマダ電機、コジマなどのDS系量販店、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどのカメラ系量販店と一線を画し、「地域密着」、「サービス重視」を旗頭に展開というもの。これまでに培った顧客データベースを活用したCRM戦略を徹底するほか、価格面でも、「大量仕入れ」およびバイングパワーを背景にした「オリジナル商品」により、DS系、カメラ量販系に対抗する考え。 また、一括調達物流システムを稼働させる考えで、エイデンは6月から、デオデオは8月からそれぞれスタートする。これにより、両社あわせて100億円のコスト削減が可能になるとしている。 また、間接材の共同調達(8月)、パソコンや家電品の中古ビジネスの拡大(8月)、情報システムの一本化(2003年4月)、新規出店の拡大および出店コストを25%削減した次世代店舗の出店(2003年4月)などを予定している。 2004年には本社部門の統合による人員削減、2005年にはポイントカードの発展系となる次世代統一カードの導入を予定している。
中古パソコンに関しては、データ消去サービスや、15分間でのクイック査定、出張引き取りサービスなどを行ない、下取りを加速させる考え。家電を含めた中古ビジネスで6,000万円の粗利確保を見込んでいる。
エディオングループとして競合している店舗や不採算店舗を統廃合する考えで、愛知県地区ではデオデオの店舗を閉鎖してエイデンに統合したり、熊本、久留米ではデオデオが撤退し、提携先のベスト電器が大規模店舗に拡大するといった動きが見られている。
なお、エディオンでは、2004年度には売上高で5,600億円、経常利益188億円、当期純利益87億円を目指す。
□エディオンのホームページ
(2002年6月6日)
[Reported by 大河原克行] |
I |
|