特集
LINEスタンプの作り方2026。生成AIでラクラクだった!
2026年1月30日 06:03
最近その話題を目にしない日はないといっていいくらい世の中に普及している生成AI。最近では文章やプログラミングはもちろん、画像や動画、音声なども生成AIで作れるようになり、身の回りでは「生成AIと自分の関係」のイラストを生成AIに描かせるのが流行しています。
子どもの頃から絵心がなく、絵を描くことに対して消極的だった筆者ですが、生成AIのおかげでちょっとしたイラストを作成する機会も増えました。まだまだ生成AIは思った通りのピンポイントで出力するのは難しいものの、絵が描けない身からすると、多少想定とは違っても自分の思った絵を生み出してくれる生成AIはとてもありがたい存在です。
そして今回、そんな絵心のない筆者が生成AIを使ってLINEスタンプを作れるのかにチャレンジしてみることになりました。今どきの生成AIがどこまでできるのか、スタンプのアイディア出しから画像の作成まで、できる限りの制作工程で生成AIを活用してみたいと思います。
プロでなくても自分だけのオリジナルLINEスタンプを作成可能
LINEスタンプは公式に販売されているものだけでなく、自分でLINEスタンプを作成して販売することができます。オリジナルのデザインやイラストを作成して販売するのはもちろん、スマートフォンで撮影した写真や自撮りから作成したアバターなどを使うことで、自分ではイラストを描けなくてもスタンプを作成できます。
作成したスタンプは公開範囲も指定でき、自分が作成したスタンプを一般向けに販売せず自分だけで楽しむこともできます。ただし、スタンプは最低でも120円からの価格を設定しなければいけないことと、自分が送ったスタンプから相手がそのスタンプを購入することは可能なので、完全に自分だけのクローズドに利用できるわけではありません。
販売するスタンプから得られる収益は2つの選択肢があります。1つは自分は無料で利用できるがスタンプが売れても収入は入らない「無料ダウンロード/売上分配額なし」。もう1つはスタンプの売り上げが分配されるが、自分が作成したスタンプも有料購入する必要がある「有料ダウンロード/売上分配額あり」。どちらも無料で販売できるわけではなく、作成したLINEスタンプは必ず有料で販売することになります。
LINEスタンプの作成方法は以前の記事も参考にしてください。
「どんなスタンプを作るのか」のアイディア出しから生成AIを活用
まずはどんなLINEスタンプを作りたいのかというアイディア出しから生成AIに協力してもらいます。
とはいえ最初のアイディアそのものをAIが出してくれるわけではないので、「どんなスタンプを作りたいのかを考えたときに、自分でも配信しつつリスナーとしても楽しんでいるポッドキャストに関するスタンプを作ってみることにしました。
決まったテーマの深掘りから生成AIを活用します。生成AIはどのサービスを使ってもいいのですが、筆者は普段から愛用しており、日本語の表現にも定評があるAnthropicの「Claude」を利用しました。
まずは「ポッドキャストのLINEスタンプを作りたいと思います。ポッドキャストを聴く人、配信する人それぞれが共感しそうなフレーズを30個挙げてください」というざっくりしたお願いをClaudeに投げると、すぐさま候補を提示してくれました。
それを眺めつつ、もう少し候補が欲しいな、と思い「もうさらに15個候補を出して」とお願いすると新しく候補を追加してくれます。人間相手だったらちょっと頼みにくいお願いも気軽にどんどん投げて回答をもらえるのが生成AIのありがたいところです。
提案された候補を見ながら、最終的に作りたいキーワードを絞り込みます。最終的にLINEスタンプは8の倍数で提出するのですが、予備も考えて10個のキーワードをピックアップしました。
画像制作は「Nano Banana Pro」を活用。テキストだけで簡単に画像を作成
実際のスタンプ画像制作は、画像生成で評判の高い「Nano Banana Pro」が利用できるGeminiに切り替えました。Nano Banana ProはGeminiの有料プランであれば利用可能です。
まずは細かい仕様を考えず、LINEスタンプの仕様が書かれたURLと、スタンプのキーワード10個だけを送って「スタンプ画像を生成してください」とお願いしたところ、画像ではなくテキストで答えが返ってきてしまいました。
Nano Banana Proは指示が悪いとたまにこういうことがあるのですが「そうかシチュエーションをもう少し掘り下げたほうがいいな」と気づき、生成AIが提供してくれた文面をコピーして自分で修正し、改めて生成AIに画像作成を依頼しました。
今回はガイドラインのURLやシチュエーションの文章に加えて、スタンプ画像のサイズも指示の中に織り込んだところ、初回は謎の動物が描かれた画像が出力されました。
できれば人間のキャラにしたかったので「人間のキャラクターに差し替えて」と依頼したところ、かわいらしいキャラクターが描かれた画像が出力されました。
生成AIの作成した画像の修正に一苦労
あとは実際に登録するだけ、と思いきやいくつかの課題が。まず画像サイズは指定されている「横370×320ピクセル」を何度指示してもそれ以上の大きい画像で出力されます。また、LINEスタンプは本来背景が透過のPNGファイルで作成する必要があるのですが、透過については何度指示してもうまくいかず、「見た目は透過っぽいが実際にはただの市松模様」という画像を修正することができませんでした(編集部注: 市松模様は、一部の人間には透過/透明に見えます)。
また、これは生成AIあるあるではありますが、まったく同じ指示を投げても出力される画像が変わったり、時には先ほどのように画像ではなくテキストで出力されることもあります。
何度か試行錯誤を繰り返しつつ、「画像サイズは自分で調整する」「背景は透過をあきらめて白背景」を条件にして、あとは自分の好みの画像になるまで何度も生成AIを繰り返す、いわゆる「AIガチャ」を繰り返し、なんとか気に入る画像が出力できました。
申請はスマートフォンかPCから。画像を指定するだけの簡単操作
画像が決まったので、実際にLINEスタンプとしての申請を行ないます。申請はPCやスマートフォンアプリどちらでもできるのですが、操作が簡単そうだったのでスマートフォンアプリから登録することに。パソコンでサイズを整えた画像をスマートフォンにクイック共有で送り、あとはスマートフォンアプリ「LINEスタンプメーカー」から1つずつ登録していきます。
LINEスタンプメーカーは写真の中から好きな場所だけトリミングしたり文字を入れたりという編集機能が充実しているのですが、今回はAIで作成した画像をそのまま使うのでこれら編集機能はすべてスキップで先に進みます。
スタンプ販売の条件である8の倍数の画像を登録、実際に申請を進めようとすると、「AIの使用」という項目を発見。AIを使っているかどうかを確認するということは、逆に考えればAIを使うこと自体は認められているということでしょう。
一度はリジェクトされるも無事に生成AIで作ったスタンプを公開
登録が終わると審査が完了するまで待つことになり、結果はメールまたはLINEで通知が送られます。
申請してから2日ほど、なかなか返事が来ないなとまっていたらなんとリジェクトになったという連絡が届きました。最初は困ったものの、内容を見るとスタンプのうち1枚だけが対象で、その理由が「権利者からの許諾が証明できないもの」とのこと。
該当の画像を見ると、ポッドキャストの画像としてApple Podcastを使っていたのでこれが理由だと把握、改めてGeminiに該当の画像だけ修正し、改めてスタンプを申請し直します。
その後また2日が経過し、今度は無事に申請が下りたとの通知を受けて、正式にスタンプの販売が開始されました。
絵心がなくても、文章だけで画像を作成してLINEスタンプを公開できる
出力された画像の編集自体は手間がかかったものの、生成AIを使ったスタンプのアイディア出しや作成そのものは想像以上に簡単でした。画像のサイズ変更は自分で行うことと、お気に入りの画像を出すまで何度か繰り返すという生成AIならではの手間を惜しまなければ、一切絵を描かずにLINEスタンプを作成できます。
冒頭でも紹介した通り、LINEスタンプメーカーを使えば画像からスタンプを作成できるのですが、その場合はどうしても自分で画像を用意する必要がありますし、作成するスタンプも画像の影響を受けてしまいます。思い通りの画像を出せるわけではないものの、生成AIなら文章を作成するだけでスタンプを作成できるのがとても面白い体験でした。
LINEスタンプメーカー自体はAIの利用を認めており、生成した画像をきちんと審査してくれるので安心です。自分ならではのスタンプを作ってみたい、という人は生成AIを使ってみるのはいかがでしょうか。




























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