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Apple II DOSのソースコードが公開

Apple II
11月12日(現地時間)公開

 米コンピュータ歴史博物館は12日(現地時間)、Apple II DOSのソースコードおよび関連文書を無償で公開した。

 Apple IIは、Apple Iと違い、4KBメモリやカラー出力、音声出力、BASICインタープリタなどを搭載した完成品のコンピュータだった。しかし、1977年の発売時点で、プログラムやデータの保存メディアはカセットテープしかなかった。

ウォズニアック氏が開発したフロッピーディスクコントローラ※写真はいずれもコンピュータ歴史博物館が公開しているもの

 そこで、Apple共同設立者でApple IIを開発したスティーブ・ウォズニアック氏は、8個の論理回路からなるフロッピーディスクコントローラを開発したのだが、当時15人しか社員がいなかったAppleには、それをApple IIに接続するソフトを開発できる技術と時間がなかった。

 そんな中、当時Appleと同じ場所にオフィスがあったShepardson Microsystemsの契約プログラマであったPaul Laughton氏に声がかかり、同氏はたった7週間でフロッピーディスクに対応したApple II DOS 3.1を完成させた。

 Laughton氏によると、コーディングを7週間で終わらせることには自信があったというが、Apple IIにはアセンブル機能がなかったため、他のマシンでアセンブルする必要があり、氏は手作業でパンチカードを使ってプログラムを書くことになった。それを、National SemiconductorのIMP-16に読み込ませアセンブルを行ない、紙テープを作成。この紙テープをウォズニアック氏が作成したプラグインカードを使ってApple IIに読み込ませ、デバッグ作業を行なったのだという。

 今回Laughton氏およびAppleらの許諾の下、同OSのソースコードと技術文書などが、個人利用に限り無償公開された。ソースコードと言ってもたった24KBに満たないものなので、興味のある人は閲覧してみてはいかがだろうか。

(若杉 紀彦)