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米国務省、AIや自律システムの軍事利用に政治宣言

 米国務省軍備管理・検証・遵守局(Bureau of Arms Control, Verification and Compliance)は16日(現地時間)、軍事におけるAIや自律システムの利用に関して政治宣言を行なった。

 同局によれば、現在多くの州が軍事AI機能を開発しており、この中には自律システムを有効にすることなどが含まれているという。その中でAIの軍事利用は、国際安全保障を強化するためのものであり、倫理的かつ責任あるものだとし、軍事作戦中の利用は、責任がある人間の指揮統制の範囲内で、責任を負う必要があるとした。

 その中で、AIの軍事利用に関しての原則的なアプローチは、リスクとメリットの双方について、慎重な検討が含まれる必要があり、意図しない偏見や事故を最小限に抑える必要がある。そのため、軍事AI機能のライフサイクル全体に、開発や配備、使用に関して適切な措置を講じる必要があるとし、宣言するに至った。

 具体的には、国際法や国際人道法の下で軍事AI能力が使用されることを保証するために法的な審査などを講じる必要があること、核兵器の主権決定の通知と実行に不可欠な行動すべてに対して人間による管理と関与を維持すること、武器や重要なアプリを備えるすべての軍事AI機能の開発と展開に高官が監督することを保証する必要があること、関連する要員が、適切なレベルの人間の判断を含め注意を払いながら軍事AIの開発・展開・使用を確保することなどが明らかにされている。