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英国で新型コロナ症例約1万6千件が一時消失。Excelの上限超過が原因

 英国政府の公衆衛生機関Public Health England(PHE)は4日(英国時間)、新型コロナウイルス感染症の症例をシステムに転送する部分において、一部の期間で技術的な問題が発生していたと発表した。

 PHEによれば、10月2日夜の時点で、陽性と判断された症例結果をレポートダッシュボードに転送するプロセスに問題を発見。調査の結果、9月25日から10月2日の期間で、15,841件の症例が転送できていないことがわかり、毎日実施している陽性症例報告に反映されていなかった。

 現在問題は修正され、転送漏れをしていた症例についても、10月3日1時までにNHS Test and Trace(英国の接触検出システム)にすべて反映された。また、検査を受けた人に対する結果報告や指導については、該当期間中も問題なく通常どおり行なわれていたとしている。

 今回の問題に対してPHEでは、検査結果を含むファイルが中央システムが受け付けられるファイルサイズを超えていたことが原因だと発表。英メディアBBCの報道によれば、ラボからCSV形式で送られてきた検査結果のデータをPHEが受け取ったのち、Excel(xls形式)ファイルに自動処理でまとめる仕様となっていた。このさいに、データがExcelの行や列の上限を超過してしまう場合があり、一部の情報が欠落したとしている。現在はファイルを分割することで対処しているという。