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「PUBG Mobile」などをホストするTencent Cloudが日本市場へ正式参入

Tencent Cloudが都内で開催した「Game Industry Seminar」の様子

 中国Tencent(腾讯)傘下のクラウドプロバイダであるTencent Cloudは26日、日本市場への正式参入を発表した。

 「PUBG Mobile」や「タワーオブアイオン」などが同社クラウドで運用されており、ワンストップのクラウドサービスを日本企業に提供するとしている。

 市場調査会社のガートナーの調べでは、2018年のTencent CloudのIaaS、インフラユーティリティサービス(IUS)市場シェアは、アジア太平洋市場で第4位、世界では第6位。

 インフラストラクチャは世界25地域をカバーし、53区域でサービスを提供。全体ではエクサバイト単位のストレージと1,300以上のアクセラレータノードを提供しているとする。

 Tencent Cloudでは、ネットワークの高速化、ゲーム内マルチメディア、セキュリティーサポートなどの製品が提供され、Global Application Acceleration Platform(GAAP)の使用により、ユーザーは近くのクラウドサーバーに接続し、高速の内部チャネルを介してゲームメーカーのサーバーにアクセスできるため、ユーザーのアクセス遅延問題を解決できるとしている。

 マルチメディアゲームエンジンである「GME」は、リアルタイムボイスチャット、ボイスメッセージ、音声テキスト変換、リアルタイム3Dオーディオなどの機能を搭載し、カジュアルなソーシャルゲームやMOBA用のオーディオソリューションを提供。ライブブロードキャストプラットフォームでライブビデオ配信(LVB)を行なう機能も提供される。

 同社ジャック・ダー副社長は「国際化はTencent Cloudの重要な戦略」と述べ、2019年で海外事業の収益を4~5倍に拡大することを目指しており、日本市場はその成長を支える柱であるとしている。

 同氏は、日本は確立された市場であり、ゲーム業界は世界をリードしていると指摘。Tencentは、蓄積した技術と運用経験をTencent Cloudを通じて輸出しており、日本国内の顧客により良いサービスを提供できる努めているとした。