イベントレポート

MSI、世界初のアイトラッキングセンサー内蔵ゲーミングノート

GT72 2QE Dominator Pro Tobii EyeX

 台湾MSIは2日(現地時間)、台北にあるホテルで記者会見を開き、アイトラッキングセンサー「Tobii EyeX」を世界で初めて内蔵したゲーミングノート「GT72 2QE Dominator Pro Tobii EyeX」を発表した。

 液晶ディスプレイの下部にTobii EyeXを装備。これによりアイトラッキングを実現し、ゲーマーが画面上で注視している場所を検出できる。ゲーマーが画面のどこを見ているのかを視覚化でき、ゲームプレイのノウハウなどを他人と共有できるほか、対応ゲーム「Assassin's Creed Rouge」などでは、マウスやキーボードを使わずに視点操作ができるようになる。

 このほか、第5世代のCore i7プロセッサやGeForce GTX 980M搭載による高いグラフィックス性能、M.2 SSDを4基内蔵しRAIDが可能な高性能ストレージ「Super RAID 3」、Killer 1535によるMulti-User MIMO対応無線LAN、MXMモジュールによるGPUのアップグレード、最大4画面構成が可能な「Matrix display」を特徴とする。

Tobii EyeXセンサーを世界で初めて内蔵する
発表会ではマウスを一切使わずにAssassin's Creed Rougeで視点操作できることがデモされた
実機に搭載されたTobii EyeXセンサー

 もう1つ特徴的な製品は「GT72 2QE Dominator Pro G-SYNC」。こちらはTobii EyeXとほぼ同様のスペックだが、文字通りNVIDIAのG-SYNCをサポートし、描画のフレームレートとディスプレイのリフレッシュレートを同期させることでゲームプレイにおけるティアリングを軽減できる。

 こちらはNVIDIAがGeForce GTX 980 Tiの発表とともに公開されたG-SYNCに関するアップデートである。デスクトップPCにおいては、液晶がスケーラーを内蔵しているので、G-SYNCに対応するためにはNVIDIA製のモジュールを内蔵する必要があるのだが、ノートPCの液晶はスケーラーを内蔵していないため、GPUが直接駆動してG-SYNCを実現する。ただし対応パネルが必要になる点は変わらない。

GT72 2QE Dominator Pro G-SYNC
G-SYNCをサポートし、プレイ中のティアリングを軽減できるという
新製品のそのほかの特徴
Nahimicによるオーディオエフェクト

 加えて、既存モデルのBroadwell-H対応が発表され、ようやく高性能ゲーミングノートもクアッドコアのBroadwell世代CPUが利用できるようになった。ただ展示品はHaswellベースであり、実際の発売はもう少し先となりそうだ。

 なお、新シリーズはNahimicによるオーディオエフェクトに対応する。Nahimicは軍用のシミュレータから生まれた仮想3Dサラウンド技術で、ゲームにおいてより臨場感のあるサウンドが楽しめるとしている。

GS60 2QE Ghost Red Edition。こちらは第5世代Coreプロセッサで4コアのBroadwell-Hをサポートする
メカニカルキーボードを搭載し、GeForce GTX 980MをSLIで構成した最強ノート「GT80 2QE TITAN SLI」もついにクアッドコアのBroadwell-Hに対応する
GE72 2QF Apache Pro
GS70 2QE STEALTH PRO SLIVER EDITION
PE70 2QD/2QE
PX60 2QD。4コアのBroadwell-Hに対応する
モバイルワークステーションの「WS60 2QJ 4K Edition」。文字通り4K液晶を備えている
こちらもモバイルワークステーションの「WT72 2QM」
発表会の会場にはMSIのラッピングカーも駆け付けた
派手な発表会場

(劉 尭)