イベントレポート
【Inter BEE 2017】8K/120Hz動画の再生には24コアクラスのCPUが必要
2017年11月16日 15:01
千葉・幕張メッセにて、「国際放送機器展(Inter BEE 2017)」が15~17日の期間で開催されている。本稿では、ブース展示の中から一部を写真とともに紹介したい。
Spin Digital、テクノロジー・ジョイント、トーワ電機の共同出展ブースでは、Spin Digitalのメディアプレーヤによる、Windows 10での8K動画再生デモが行なわれていた。
8K 120p動画の再生デモでは、2ソケットを使用するXeon E5-2687W v4(24コア/48スレッド、3GHz)を搭載したBoxx製ワークステーションが利用されていた。YCbCr 4:2:0のクロマサブサンプリング圧縮された8K(7,680×4,320ドット)/120pの10bit動画のファイルを再生していたが、現状では8K/120Hz駆動のディスプレイとそれを伝送できるケーブルが市場に存在しない(シャープの参考出展品もケーブル複数本で60Hzの伝送のみ)ため、5,120×2,880ドット/120Hz/10bitで出力されていた。
タスクマネージャを見ると、CPU使用率は70%を超えるシーンも多くあり、デコードに相当な性能が要求されることがわかる。
8K(4:2:0/10bit)60pの3画面同時再生のデモでは、44コア/88スレッドのXeon E5-2699 v4(2.2GHz)が利用されていたが、プロセッサ使用率は90%近くまで上昇しているのが見受けられた。
現在のPCではIntelの「Quick Sync Video」や、NVIDIAの「NVENC」、AMDの「Unified Video Decoder」など、プロセッサに動画再生支援機能としてハードウェアデコーダが実装されており、4K動画などの再生では低いCPU負荷でスムーズな再生を実現しているが、今のところ8K/120pといった動画の再生支援には前述のデコーダは対応していないため、CPUにこれだけの性能が要求されるようだ。
日本シーゲイトのブースでは、エンタープライズ向けの「EXOS」やNAS向けの「IronWolf」シリーズといったHDDが展示されていた。
日本アイ・ビー・エムブースでは、テープドライブやフラッシュストレージなどが展示。オールフラッシュストレージと組み合わせ、大容量8Kデータを快適に扱える環境の構築が可能とアピールしていた。
マウスコンピューターのブースでは、Intelの「Optane SSD 900P」搭載クリエイター向けデスクトップPC「DAIV-DQX750U1-PS5」や、Windows Sever 2016 Essentials搭載の小型サーバー「MousePro-SV230」などが展示されている。