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AMD、Kabini版Athlon/Sempronを正式発表

~ソケット式でアップグレード可能なSoC

4月9日 発売

 AMDは9日、エントリー向けのソケット型SoCプラットフォーム「AM1」、および対応SoC「Athlon」、「Sempron」シリーズを正式発表し、発売した。

 ラインナップは、コア数および動作クロック、GPU動作クロック、キャッシュ容量の違いで4モデルが用意され、上位から「Athlon 5350」、「Athlon 5150」、「Semperon 3850」、「Sempron 2650」となっている。価格(税別)は順に、6,180円、5,280円、3,980円、3,480円。主な仕様は下表の通り。

SKUAthlon 5350Athlon 5150Sempron 3850Sempron 2650
CPUコア数42
動作クロック2.05GHz1.6GHz1.3GHz1.45GHz
GPUブランドRadeon R3
SP数128
GPUクロック600MHz450MHz400MHz
対応メモリクロック1,600MHz1,333MHz
キャッシュ容量2MB1MB
TDP25W
価格(税別)6,180円5,280円3,980円3,480円

 AM1は同社が3月4日に発表したプラットフォームで、これまでKabiniで知られていた省電力アーキテクチャSoCをデスクトップ向けにアレンジし、ソケットによる換装を実現した。

 CPUコアはPlayStation 4などにも採用されている「Jaguar」コア。GPUコアはGCNアーキテクチャで、「Radeon R3」とブランドが付けられている。DirectX 11.2やOpenGL 4.3などの最新APIをサポートする。

 SoCとしての熱設計にも配慮し、CPUコアとGPUコアを隣接させることで、どちらか片方に負荷が掛かっている時は、残りの一方をヒートシンクの役割のように熱を拡散させるようにした。これにより熱密度を低下させヒートシンクの設計を容易にする。

 メモリはDDR3(シングルチャネル)で、速度は最大1,600MHz。インターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×8、PCI Express x8、DisplayPort、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン、SATA 6Gbps×2などを備える。

 TDPは25Wで、リファレンスのCPUクーラーはこれまでのリテンションモジュールへのフックによる固定方法から、マザーボードに2つのホールを設けたシンプルなプッシュピン留めとなった。リテンションを取り払ったことでソケット周辺の設計自由度が高まり、フォームファクタの小型化を実現する。

 リファレンスのクーラーはCooler Master、Foxconn、AVCの3社による提供。5cmのファンを標準装備し、これまでのSocket AM3+/FM2+用と比較すると大幅に小型化されている。

(劉 尭)