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中高生女子17名がNVIDIAのオフィスに潜入!就職後必要なのは意外にも○○○○力だ?

 NVIDIA日本法人のエヌビディア(以下はNVIDIAと表記)は8月4日、東京都が実施している施策「Girls Meet STEM」の一環としてオフィスツアーを開催。中高生女子17名をオフィスに招き、開発している技術や製品のデモや展示を行なったほか、理系女性社員らとの交流会を開催した。

 Girls Meet STEMに参画している企業は約80社。その中で今回のNVIDIAオフィスツアーへの応募倍率はなんと10倍以上で、名門大学の入学試験を上回るほどの高い人気となった。参加者のうち自ら進んでNVIDIAを選んだのは4名程度、親戚や先生からの勧めで選んだのが13名程度となった。

 一方、NVIDIAという企業の名前を、最近のテレビのニュースなどで知り、AIに関連する企業だと認識しているのが10名強。また、ゲーミング関連企業であると今日初めて知った、という人も数名手を挙げていた。参加者らにとって実際に企業に就職するのは先の話なので、「NVIDIAに就職したいからツアーに来た!」というよりも、将来の進路を模索している学生たちが多いことが窺える。

 冒頭で挨拶したエンタープライズマーケティング本部広報部長の中村かおり氏は、「私がNVIDIAに入社してから20年が経過したが、20年前から突進をし続けている躍動感のある会社だと感じている。今回、皆さんに来ていただいて、短い時間ではあるが会社について理解を深めてもらえればと思う」と趣旨を説明した。

中村かおり氏

 また、今回はSTEMということで理系を対象としているものの、NVIDIAには文系出身の社員もいるとのことで、「どっちを選んでも正解であるということを先にお伝えしておきたい。しかし、選択する過程、すなわちどっちにしようか迷いながら、両親や友人に尋ねたり、自分で調べたり、今回のようなイベントに参加したりといった行動自体が重要だ。その行動を通して、知性に変わっていくものがたくさんある。今回の参加を通して、皆さんの将来の可能性を広げていきたいと社員一同願っている」と語った。

 挨拶の後、古くからの日本のモノづくり、NVIDIAの誕生とゲーム市場の発展、そしてAIや日本のロボティクスに関するショートビデオが上映された。このビデオは、CEOのジェンスン・フアン氏が来日した際に行なったイベント「NVIDIA Japan AI Ecosystem Reception」の開会時と同じもので、NVIDIAが深く日本に根ざした企業であることをアピールするものだ。

ゲーミングノート、ローカルAI、AIサーバーの展示

 続いて、NVIDIAが現在注力している3つの分野について展示やデモがなされた部屋に会場を移し、学生らが実際にモノに触れて体験した。

 1つはNVIDIAの“本業”ともいえるゲーミングで、GeForce RTXが搭載されたゲーミングノートPCで、最新のSFアクションアドベンチャーゲーム「プラグマタ」を試遊するコーナー。ここでは、リアルタイムレイトレーシング技術によるリアルなグラフィックスに加え、AIによる画質向上・改善について解説された。ちなみに「DLSS」といった固有の専門用語はなるべく用いず、やさしく解説しているのが印象的だ。

ゲーミングコーナー

 2つ目はDGX Sparkによるロボット/音声入力/ローカルAIの連動機能のデモ。つまり、ロボットの動きの制御をDGX Sparkで行ないつつ、音声の認識・解釈によるユーザーとの会話や、さらにAIによる画像生成を行なうといった一連の操作を、DGX Sparkだけで行なうというもの。具体的にいえば、学生らの集合写真をロボットのカメラで撮り、その画像をAIで加工・生成するが、プロンプトを音声で入力して指示する、というデモだ。

DGX SparkによるローカルAIコーナー

 3つ目は、ChatGPTといったAIのバックエンドを支えるサーバー群(ハードウェア)の紹介で、ズバリ言ってしまえば「DGX H100」そのものの展示である。実際にシステムを引き出した状態で展示が行なわれ、CPU、メモリ、GPUの役割を紹介するとともに、世の中のAIは実はこういったシステムによって支えられているといった紹介がなされた。また、H100は1基が取り外され、ヒートシンクが取り付けられた状態のH100を実際に手に取ることができた。

DGX H100の分解モデル。H100がこんなに集まるとは壮観だな
このヒートシンクの下にはネットワークコントローラのConnect-Xが……
おじさんの筆者はこういうところに萌えてしまい独りでに撮影大会をやってしまった。ホントごめんなさい

NVIDIA社員の仕事がいよいよ明るみに……!

 デモのあと用意されたのが「Ask Me Anything」のコーナー。1テーブルで1グループを形成し、理系女性社員になんでも質問をぶつけることができるコーナーだ。

 一人目は村上真奈氏。NVIDIA入社前はテレビの超解像技術やノイズ除去技術の開発や、プリクラで女子高生が可愛く写る技術(目や顔の輪郭抽出と変形)といった技術開発に携わっていたそうだ。以前の仕事でもNVIDIAの製品を扱う機会があったが、縁あって2015年にNVIDIAに入社。現在は、CuPyやChainerチームのサポート、CUDAセミナー、ディープラーニング関連、vRAN、生成AIなどの業務に携わっているとのこと。

村上真奈氏

 二人目は岳 玉玲氏で、中国東北地方出身の方。インフラエンジニア出身で、会計やデータアナリスト、フィナンシャル/セールスオペレーションを経験。今はNVIDIA社内の営業チームをサポートし、売上データの分析、管理、営業プロセスの改善、効率化を支援している。

岳 玉玲氏

 三人目は松本美咲氏で、米国留学経験を持つ。卒業後は音声認識関連の仕事に就き、AppleのSiriやAmazonのAlexaといった音声アシスタント開発に携わった。今は開発者の方々の関係構築の仕事をしているのだという。

松本美咲氏

 四人目はブラジル出身のアマロ・サフィラ氏。卒業後スクウェア・エニックスの新卒として採用され、ソフトウェアエンジニアとして仕事し、オンラインMMORPG「ドラゴンクエストX」の保守に携わった。その後2017年にNVIDIAに入社したのだが、役職は“ゲームプロデューサー”だという。ゲームソフトを作っていないNVIDIAになぜゲームプロデューサーがいるというのは奇妙に思われるかもしれないが、いわばゲーム開発会社との架け橋になっており、パストレーシングの画質改善といったNVIDIAの最新技術を開発会社が採用できるようさまざまな支援をしているとのことだ。

アマロ・サフィラ氏

 このAsk Me Anythingのコーナー、言わば今回のイベントの真骨頂であり、約40分間にわたって、学生たちはさまざまな質問を社員らにぶつけつつ、楽しく歓談している様子だった。

 ちなみにNVIDIAで働くためには、文系であっても理系のことを理解できなければ顧客対応できないし、その逆も然りだったりする。とはいえ、最近は生成AIにより、その理系と文系の垣根は取り壊されつつある。

 実は、文系理系よりも重要なのは「英会話能力」だ。ここは特に日本の課題で、アジア諸国の中でも日本は下位だ。NVIDIA社内では米国本社の社員と会話する機会が多くあるのだが、英語が得意か不得意かは実はあまり重要ではなく、とにかく英会話が求められるのだという。AIで翻訳ができ、会話ができるといっても、交渉をするなら英会話が欠かせない。NVIDIAに入社する意思があるのなら、英語が得意な友人を作り、日頃より英会話を練習しておくとよい、とのことだ。