富士通、“大人世代”向け高級ノートPC「GRANNOTE」

　富士通株式会社は、大人世代向けと位置付けるプレミアムタイプのノートPC「GRANNOTE AH90/P」を2月13日より発売する。価格はオープンプライス、店頭予想価格は22万円前後の見込み。

　60歳前後の“大人世代”をメインターゲットにしたノートPC。同社は初心者向けに「らくらくパソコン」を展開しているが、本製品は、すでにPCを利用、習熟しているユーザー向けとなる。大人世代のニーズとして、ネットショッピング、SNSといった利用率の低いものに対して、もっとインターネットを活用できるきっかけを与えたり、落ち着きを持った本体デザイン、利用時間は結構長いので、疲れにくく使いやすいといった点を重視したという。

　1つ目のWebサービスを楽しむきっかけには、「GRANNOTEサービスパック」、「らくらくコミュニティ」を用意。前者は、安全なショッピングや趣味を楽しむために、富士通が厳選したサイトを紹介。同時に期間無制限の専用ダイヤルを用意し、選ばれたサポートスタッフがサービスの良さを説明したり、煩雑な手続きをリモートで説明、代行する。厳選したサイトとの提携で、さまざまなクーポン、特典なども用意する。後者は富士通が用意した交流サービスで、掲示板、キャンペーン情報、趣味の情報交換、友人の投稿の各場所を提供。大きめの文字にするなど最適化された専用のストアアプリをインストールしている。また、Office用のテンプレートとして、自分史、旅行、医療費管理、栽培記録、体力作りといったものを提供予定。

　デザイン面については、板材から切削した磨りガラス調のアクリルをキーボード面に貼り付けたほか、底面とキーボード面にはガラスファイバーを20%混入した強化樹脂素材を採用。静音性は、通常電圧版のLIFEBOOK AHシリーズと同じ冷却機構を、超低電圧版の本製品で使い、ファンを低速で回して騒音を抑えている。

　使いやすさ、疲れにくさの点は、この製品のためのキーボード、ワイヤレスマウスを開発し、表示などに関連した「ヒューマンセントリックエンジン」のハード/ソフトウェア技術を活用した。

　キーボードはバックライトを内蔵し、ベースに黒メタリック、文字にナチュラルグリーンを採用。文字の大きなオリジナルフォントで見やすさを高めた。キーピッチは18.4mm、キーストロークは3mm、表面は手前側に約0.5度傾斜しており、キー中央へ凹んだ形状にしている。また、ホームポジションで薬指、小指を使うキーについては、押下圧を軽く、親指を使うスペースキー周辺は押下圧を重くし、指の重さだけで押せるように配慮したという。

　付属マウスは左右クリック、ホイール、サイドボタン、スタートボタンの構成。特徴はホイールクリックすると拡大縮小モードになり、ホイール回転で拡大縮小が行なえる。文字が小さなサイトで老眼鏡を外す、という手間がかかる状況をなくすための機能。マウスの形状も50歳以上の男性によるサンプルで比較調査を実施し、15パターンから最も使いやすいと評価されたものを採用した。

　ディスプレイは光沢ながら外光の映り込みを抑えるハーフグレア液晶を搭載。RGBセンサーを内蔵し、周囲の色温度に合わせきれいに見える色味に自動補正する機能、照度センサーによる自動輝度調整、60歳を超えると青の感度が低下する視覚特性に合わせて、青みを強調する「あわせるビュー」機能などを搭載。合わせて、耳の聞こえる周波数に応じて、人の声が聞きやすくなるよう高音域を強調する「あわせるボイス」なども備える。これらの機能は本体のモードボタンからオン/オフの切り替えが行なえる。

　マルチメディアを統合管理する独自機能「My Cloud」では、「思い出フォトサービス」に特典を用意。プリント写真をデジタル化するサービスの初回50枚と、2回目の送料、合わせて3,490円分が無料になる。

　主な仕様は、Core i7-4500U(1.80GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ8GB、HDD 1TB、BDXLドライブ、1,920×1,080ドット(フルHD)対応15.6型ハーフグレアIPS液晶、Windows 8.1 64bit、Office Home and Business 2013を搭載。

　インターフェイスは、USB 3.0×4、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、HDMI出力、SDカードスロット、NFC、200万画素Webカメラ、音声入出力などを備える。

　バッテリ駆動時間は約10.5時間。本体サイズは377.1×263.7×31mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.8kg。